人生事件
−日々是ストレス:とりとめのない話 【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】
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2002年06月08日(土) |
一生言わないという、やさしさ |
GW中、彼は私の部屋に泊まりに来ていた。GW中、3日間、私は仕事に出かけた。
その3日の間、彼は1日目だけ横浜に外出した。それは知っている。 だけど、それがチャットで知り合った女性と会う為だったってこと、私は後日知ってしまった。
あの出不精で、人ごみの嫌いな彼が外出したというだけでも、正直おかしいと思っていたのだ。そもそも、関東に来る前、 「お前が仕事中に、例えエッチはなくても他の女に会ってたら嫌だよな?」 なんてこと言っていた時点でおかしかったのだ。 「Y?」 と私と彼が知り合ったチャットの中のメンバーひとりの名を挙げる。関東圏だと彼女しか思い当たらなかった。 彼は頷いた。私は「二人きりで会われるのは嫌だ」と言った。彼は「わかった」と言った。
あの「分かった」がどの「分かった」だったのか、今もって不明だ。絶対に合わない「分かった」だったのか、ばれないように会うという意味での「分かった」だったのか。
どちらにしろ、彼と彼女は会った。
私と彼の携帯電話が同機種同カラーであるところからそれは発覚したのだ。いつも「メールみたい。鳴ってるよ」と私が教えると「開いて読んで」という彼だったので、あの日も彼がトイレに行っているときに鳴ったから開いたのだ。 そのメールの送り主は私も知っている男性だったので、彼にメールを読んで聞かせた。そして、ふと、受信メールの題名一覧に違和感のあるものを見つけてしまったのだ。 私は読んではいけないものを読んでしまった。
そのとき、私はその場で問いただすことはしなかった。メールの内容が、私のことで悩む彼を応援しているメールだったから。だけど最後には、『まあ、私と会えたんだから、いいこともあったと思ってよ』の一文。 だから後日、私の中でモヤモヤする気持ちが増えつづけ溜まりこみ、些細なきっかけで小爆発が起こった。
「あの日、本当にひとりだったの?」 首を傾げた私に、彼は「ひとりだよ」と答えた。 「誰かに会ってたんじゃないの?」 「会ってないよ。ひとりでブラブラしに行ったんだよ」 「・・・じゃあ、信じる」
彼は私に「言わない」ことを決めたのだ。ずっとずっと、もしかすると一生言わないつもりなのだ。 だから、私もあのメールを「見なかった」ことにすべきなのだ。
でも、きっと、秘密を持った彼のほうがつらいものを肩に乗せてしまったのだと思う。 罪悪感と共に。
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