人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2002年05月06日(月) まなじりから水滴が自然落下

遠距離恋愛中の彼が、GWの長い休みを利用して大阪から神奈川くんだりまで来てくれて、そして今日、帰っていった。
今までのデートは、長くても2泊3日くらいの短いもので、彼の家に素泊まりしてどっかに泊まりに行くか、最初からホテルをとっておくかというかんじだった。
だから、生活臭あふれるようなお泊りデートはしたことがなく、今回、私の借りているウィークリーマンションでの1週間以上の生活が、そういう意味でははじめてのものだった。

一緒に寝て、一緒に起きて、ご飯食べて、洗濯して、買い物行って、お風呂入って。
睡眠も食事も排泄も、みんな同じ時間内で行われる生活。
歯ブラシは同じコップ内に仲良く並び、私の化粧品の横に彼の髭剃りセットが置いてある。洗濯物には私の小さなパンツと彼のトランクス。食器の量も食事の量も増えて私の負担は多くなったけど、「おいしい?」って問いと「味薄すぎ」って答えが返ってくるような、楽しい食卓。出しっぱなしにしておくと、「お前はすぐに片付けないから部屋が散らかるんだ」とぶつぶつ言いながらもしまってくれる人がいる、そんな部屋。

いろんな意味で、今まで以上に寂しい思い。
特別に好きな人が泊まりに来て帰るのでなければ、こんな寂しい思いはしないだろうに。

新幹線の時間があるから、と言った彼の首にかじりつき、私は泣いた。
いっぱい泣いた。
「一生会えなくなるわけやないん・・・」言いかけた彼にキスしてやった。
新横浜駅の新幹線の乗り口でもキスしてやった。

けど、寂しいもんは寂しいよ。
残された歯ブラシと、髭剃りセットと、コップとカップと、トランクスとTシャツと。

早く会いたいよ。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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