人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

日記一覧pastwill


2002年03月31日(日) 「家族の欠損」と「はじめての就職」

◎家族の欠損 〜 春は別れと出会いの季節だとは言うけれど
今朝、妹が大学進級に伴い、東北に越して行った。妹の大学は1年次は関東、2年次からは東北という、方針で。
前々から分かっていたこととはいえ、実際に出ていかれてしまった今、とてもとてもさみしい。

佐々木(仮)家は、私が2年ほど抜けただけで、あとはずっと4人家族である。抜けたことがあると言っても、実家と下宿先は同じ東京都内で、電車で2時間もかからなかったので、しょっちゅう実家に帰っていた。短大時看護学科所属だったので、病院実習があったのだが、その実習先の病院が実家から遠かったので下宿することになっただけのことだった。家から出たかったわけではなかった。

だから、大事な人に出ていかれるというのはこんなにも辛いものなのか、とはじめて実感している。自分が出ていくのとは、全然違う気持ち。妹を見送ってから、私が1人暮しすることになったとき、妹がひどく泣きそうな顔をしたのを思い出した。やはり、私のように相手の姿が見えなくなるなり泣いてしまったのだろうか。

うちは仲良し家族で、姉妹仲もとてもよい。私は散らかし魔、妹は片付け魔、まんがや小説の好みも微妙に異なり、顔も体型も似ていなかったし、ケンカもよくしたが、それでもなお、一緒にいたい存在であったのは確かで。
「まあ、引っ越した先には友だちいっぱいいるわけだしね」と軽く言ったら、「家族と友だちは全然違うよ」と返された。「引越しの荷物を詰めながら、おねえちゃんのあの雑然とした部屋に入らなくていいのかと思うと嬉しいと思ったけど、同じにすごく寂しくなったんだよ」思い出すと、涙が出る。

別に、死に別れたわけでもなんでもなく、同じ国内同じ本土なのに。新幹線を使ってローカル線を使ってバスを使って、結構な時間はかかるけれど。彼氏だって大阪で、東京から十分遠いのに、それとはまた違った思いで妹の済む地までの距離を見てしまう。妹の方が、距離的には東京−大阪と同じくらいのものなのに、より遠くに感じられてしまう。家族の情とは、そんなとこにまで影響を与えてしまうものなのか。私が実家のある南関東圏内でもより南に越してしまったら、東北の妹との距離はさらにさらに遠くなる。私が社会人になってしまったら、その距離に阻まれ、ますます会いにくくなるだろう。

寂寥とした妹の部屋を見、また涙が出てしまった。来月は私さえもがこの家を出ていく。親の気持ちはどうなのであろう。
考えたら、胸がしめつけられた。「私たちが出ていったら空の巣症候群になっちゃうんじゃないー?」と冗談で言えていた去年が懐かしい。

春は別れと出会いの季節だとは言うけれど、別れってさみしくて悲しい。本当、さみしくて悲しすぎて、それを消化していくだけで手いっぱいの季節だ。

萌ちゃん、メールいっぱい送るね。


◎はじめての就職
明日から、はじめての正職員としてのお勤めだ。学生時代のアルバイトはもちろんのこと、週休2日の日勤パート看護婦で糊口をしのいでいたこともあったが、やはり、正職員となるとなんか違う。ただ面接するだけでなく、選択とはいえ筆記試験も通りぬけ、晴れて採用になったのだから。
午前中は妹の喪失に嘆いていた私だが、夕方も近くなってくると、段々に自分の明日のことが心配になり、落ちつかなくなってきた。それこそ、冬眠から覚めたのに雪が多すぎてエサを摂りに行けない熊のようである。うろうろうろうろと、1人で家の中を徘徊してみたりしている。

そもそもの心配は、何処に配属されるのかというところにある。私は地方公務員になるわけだが、市って結構広い。下手すると、同じ市内で通勤何時間、の世界になることもある。私はどのみち実家からは引っ越さねばならないのだが、せっかくならなるべく職場に近い方がいい。けれど、4月1日に勤務先が発表されるとのことで、今月は実家から通うことになってしまった。しかも、引越しは貴重なお休みであるGWの予定になってしまった。
実家から通うとなると、朝5時起き、6時出発。
ネット検索したら、そうしないと8時半には研修先の市役所にはつけないよ、と出た。うーんと、えーっと、あーっと、初っ端から相当きついな。本来であれば、通勤にかけられる限度は片道1時間だわよ?

仕事における大きな野望など捨てて、とりあえずは倒れないように頑張ろ・・・


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




↑エンピツ投票釦
My追加