2015年01月17日(土) |
日本、イラク戦に凡庸な勝利――アジア杯 |
アジア杯、D組第二試合・日本対イラクは予想外の展開だった。前評判の高かったイラクだったが日本戦は弱かった。強いプレスはなし、球際の強さもなし、カウンターも速くない。DFでは、自陣ペナルティーエリアの両隅がケアできず、日本の二列目(乾)の走り込みをたびたび許し、再三ピンチを招いた。
結局のところ日本のミス(本田が3本決定機を外した)連発により、90分間で両軍があげた得点と言えば、ペナルティーの1点だけ。その1得点も主審が日本に与えたプレゼントで、欧州のリーグ戦なら絶対に笛はない。
イラクが弱体化した要因は不明。若い選手が委縮したこと、高温多湿の気候に順応できなかったこと、日本がうまかったこと――なのかもしれないが、レベルの低い凡戦だったという事実は変わらない。
日本とイラクの試合が行われたブリスベンでは、本日(17日)、開催国オーストラリアが韓国と戦い、0−1で負けた。両者ともGS突破を決めていたので消化試合ともいえるが、気合が入った激しい試合だった。日本対イラクとは雲泥の差。フィジカルを前面に出した、まさにW杯ブラジル大会を契機とした世界のサッカー・トレンドを明示する内容だった。
1日の差でブリスベンの温度湿度が急変したとは考えにくく、韓国・オーストラリアのファイティングスピリットは、日本・イラクのそれを大きく上回っていたようだ。昨日の日本・イラク、そして今日のオーストラリア・韓国の2試合を比較することによって、日本のコンディションが上がっていないことがわかる。
筆者は、けが人とコンディション不良選手が多い韓国を買っていなかったが、控え選手をやりくりして、調子を上げてきたようだ。GS3試合を1−0で勝ち続けた守備力と粘り強さは侮れない。韓国株上昇とみた。
さはさりながら、内容はともかく日本がイラクに勝ったことにより、日本のGS突破の可能性は高まった。筆者の予想は外れたわけだが、日本がベスト4に残る可能性はかなり低いと思うことに変わりない。
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