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2011年12月18日(日) CWCに異議あり

サッカーCWC(クラブワールドカップ)が欧州王者バルセロナ(スペイン)の優勝で終幕した。南米王者サントス(ブラジル)とのファイナルは、予想に反して、バルセロナが4−0とサントスに圧勝、力の差を見せつけた。

準決勝でバルセロナと対戦したアジア王者アルサッド(カタール)はガチガチに守っての0−4での完敗だった。バルセロナは、アジア、南米の2大陸の王者から、ともに4点を奪い、しかも、完封で勝った。この結果、5大会連続で欧州勢がCWCを制したという。欧州優位は当分、揺るぎそうもない。

日本からは開催国枠で柏が出場した。戦績は以下のとおり。初戦=オークランド・シティ(オセアニア王者/ニュージーランド)に2−0で勝ち、準々決勝=モンテレイ(北中米王者/メキシコ)に0−0の末PK戦で勝ち、準決勝=サントスに0−2負け、3位決定戦=アルサッド(アジア王者)に0−0の末、PK戦で敗退。

開催国(ホーム)の優位性を考慮するならば、柏の4位は順当なところ。柏が準々決勝で勝ったモンテレイや、モンテレイに負けたエスぺランサ(アフリカ王者/チュニジア)よりも実力があるとは必ずしも言えない。開催国枠というのは、微妙な立場だ。

筆者は、本大会のような形式で行われる「世界クラブ王者決定戦」に意味があると考えない。そもそも、サッカーの普及状況を考慮するならば、世界を、▽欧州、▽アジア、▽アフリカ、▽北中米、▽南米、▽オセアニア、という大陸別=6地域に分けることに無理がある。

是正策のA案として、アジアを西アジアと東アジアに2分割する考え方もある。西アジアは、南西アジア(インド・パキスタン・ネパール等)と中東を加えた地域、東アジアは、従来のアジアから前出の西アジアを除いた地域に、オセアニアを加えたもの。この場合は7地域となる。

あるいは、B案として、オセアニアをアジアに包含し、5地域とすることも現実的だ。後者の5地域がいいのではないか。

次に、開催方式を変更する。どう変えるのかと言えば、これまでのような、日本、カタール、日本・・・というセントラル開催形式を採用せず、各地域王者総当たりによる、ホーム&アウエー方式にする。

たとえば、バルセロナと柏が対戦する場合は、カンプノウ(バルセロナの本拠地スタジアム)と日立柏サッカー場(柏レイソルの本拠地スタジアム)の2試合となる。ただし、柏のホームスタジアムが収容人員:15,900人と小規模であるから、特例として、近隣の収容能力のあるスタジアムに会場を変更することもよいこととする。

もちろん、引き分けありの勝ち点制度によるが、順位決定の詳細は詰めなければならない。この方式の勝者をクラブ世界一と呼ぶに異論はないであろう。


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