Sports Enthusiast_1

2006年01月03日(火) 鹿島に世界一監督

昨年末、鹿島が先の世界クラブ選手権を制したサンパウロ(ブラジル)のパウロ・アウトゥオリ監督(49)の監督就任を発表した。
アウトゥオリ氏が率いたサンパウロは、日本で行われた同選手権において、欧州各国の代表クラスを揃えたリバプールに勝った。試合前のサッカー関係者予想は、リバプール絶対有利が大半を占めたのだが、先制点を固い守備で守りきり、ブラジルサッカーの底力を世界に証明した。
アウトゥオリ氏は同選手権開催の1週間以上前に選手を日本に集めコンディションを整えさせたうえ、対戦相手の試合をチーム全員に観戦させるなどして、準決勝・決勝に臨んだ。試合の采配ばかりでなく、試合前の対策においても監督として非凡さを示した。
アウトゥオリ氏の監督経験としては、ベンフィカ・リスボン(ポルトガル)、クルゼイロ(ブラジル)を指揮したほか、2003年にはペルー代表監督を務めるなど豊富な指導経験を持つという。
鹿島と太いパイプを持つジーコ日本代表監督はW杯後、欧州クラブへの就職活動(監督就任)に失敗した場合、テクニカルディレクターとして、鹿島復帰を望んでいるという報道もある。そうなれば、鹿島は、ペルー代表監督・前クラブ世界一監督経験者と前日本代表監督経験者の大物二人を指導者として抱えることになる。そうなれば、常識では「頭でっかち」に見える人事だけれど、結果を見届けたい気がしないでもない。
鹿島の強力なブラジル・コネクションはJの他クラブにとって脅威だ。けれど、筆者としては、鹿島に勝ってほしくない。強豪ブラジルの力を借りることはけして、悪いことではないのだが、筆者には「やりすぎ」「露骨」とうつる。鹿島がブラジルから選手や指導者をひっぱて来る強化策は、筆者には、バブル時代、海外の不動産を買い漁った金満日本企業の姿と重なってみえる。偏見だろうが・・・


 < 過去  INDEX  未来 >


tram