Sports Enthusiast_1

2005年01月10日(月) 磐田はオシム氏を呼ぶべきだった

報道によると、磐田は、J1市原から、MF村井、J2京都にレンタル移籍していたFWチェヨンスに続き、日本代表DF茶野隆行(28)を獲得するという。
磐田の新監督は、元五輪代表監督のY氏。私はY新監督が磐田の有望な若手を育て上げ、クラブの構造改革を成し遂げるものと期待していたのだが、裏切られた。自分で育てるより、市原のオシム監督が育て上げた選手を買ってきたほうが楽というわけか。Y監督について、「前代未聞の同一チームから一気に3選手獲得というらつ腕を振るった」と「評価」するスポーツマスコミもあるようだけれど、私の目には、Y監督の「らつ腕」は、苦労して育てるよりもカネで済ませるという、イージーな姿勢に写る。しかも、磐田の若手の出番がますます減るではないか。
豊富な戦力を競争させて結果を出すというチーム運営は、監督ならだれだって一度はやってみたいだろう。いわば「代表型チーム運営」だ。世界選抜を通り越して、「銀河系軍団」とまで呼ばれたレアルマドリードがそうだ。しかし、世界の有名選手を集めたそのレアルが、今季はスペインリーグ優勝が確実ではないばかりか、現在の首位は宿敵バルセロナだ。レアルは、昨シーズンから監督の首を何人かすげかえ、年末にブラジル人で、サントスで監督を務めていたルシェンブルゴ氏に落ちついた。レアルは選手に大金を使ったものの常勝軍団になり得なかったことを悟った一方で、監督の重要性にやっと、気がついたようだ。
磐田(クラブ経営者)は、新監督が「らつ腕」を振るって市原の有力選手を引き抜いたとしても、それがクラブ本来の目的に適っているかどうかを見極めなければいけない。新監督に期待する仕事は、選手の引抜ではない。磐田のクラブ経営者はいまごろ、新監督が市原から3人も選手を引き抜くくらいだったら、市原からオシム監督一人を連れてきたほうがよかった、と思っているんじゃないのかな。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram