ナイジェリア戦(8月20日開催)の代表選手が発表された。そのなかには、海外組の稲本(プレミア)、ヒデ、中村、柳沢(セリエA)、高原(ブンデスリーガ)の名前がある。プレミアの開幕は15〜16日、セリエ31日、ブンデスリーガはすでに開幕している。親善試合に彼らを呼ぶか。セリエAは開幕前とはいえ、直前の大事な時期だ。欧州のクラブ側は契約上、ジーコの要求を断れない立場にあるようだが、納得がいかないだろう。日本人選手への影響も心配だ。クラブとしては、日本人選手を獲得しても、シーズンで最も重要な時期の1つである開幕前後に日本に呼び戻され、疲れきって帰ってくるというのでは、戦力として計算ができないだろう。このチグハグさは、Jリーグの日程が変則なためだ。 さて、ナイジェリア戦がどれほどのウエイトを占めるのか。代表のコンビネーションを醸成する数少ない実戦の1つだ、という見方もあるが、私はそう思わない。はっきりいって、この親善試合は練習試合に準ずる程度のもの。ナイジェリアはサッカー強国の1つだが、優秀な選手は欧州に出ている。そのうちの何人が日本に来るか。彼らのコンディションは・・・。そこが未確認なので確言はできないが、おそらく、試合の前日くらいに来日して、時差ぼけのまま試合に臨むだろう。彼らの実力の何分の1も発揮されまい。 日本代表メンバーはどうか。優勝チームの横浜からDFの松田、中沢が選ばれた。とくに中沢は優勝を決めた試合で大活躍したのだから印象度も高いだろう。市川も選ばれているが、問題の右サイドバックか。この時期、海外組など呼ばずに、大久保、久保のFWでもいいのではないか。 ここまでジーコが海外組にこだわっている理由は、前述したことがあるとおり、トルシエの影への怯えである。ジーコは代表監督として、ホームで一勝もあげていない。さらに、ジーコはトルシエが代表選手を固定せず、テストを繰り返してきたことを批判してきた。つまり、トルシエ流に反発した自分のやり方で、どうしても、勝利を飾りたいというわけだ。完全な焦りである。監督が焦って目先の一勝にこだわったところで、代表チーム、海外移籍選手、海外クラブ並びにリーグとの関係などに、なんのメリットもないどころか、おおいにマイナスを及ぼすのである。代表試合を一試合であるともおろそかにできない、というのは建前でいい。この時期には、いろいろなテストを繰り返し、あるべき代表チームのイメージを固めるべきなのだ。なぜ、ジーコが焦るのかといえば、ジーコ自身に代表チームのあるべき姿が描けていないからだ。自分の理想が描けないから、この時期に勝利をほしがる。勝てば、先の見えないファンやマスコミはジーコ批判をやめるだろう、と考える。それがジーコ流である。 先日行われたU22代表がエジプトに負けた。試合を見ていないが、敗戦から明確な事実は、アウエーで勝利することは相当難しいということだ。このことは、代表にも通じている。 親善試合をどう生かすかといえば、新しい戦力のテスト、自らが描く理想のサッカーの完成度のチェエクである。それでいて、ホームなのだから勝利することはあたりまえのことなのだ。
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