Sports Enthusiast_1

2003年05月12日(月) 読売以外はみなマイナー

きのう、読売投手陣の崩壊の理由は、読売にマイナーがないことだと書いた。確かにイースタンリーグに「読売」というチームがあり、有望な若手や一軍登録を抹消されたベテランが腕を磨いている。読売系のCSTVでその試合は放送されている。メージャー(一軍)と同じユニホームを着て、一軍が訪れることのない地方で一軍の代役となっている。二軍もやはり、「読売巨人軍」であって、地方では一軍と同じような人気を保っている。「巨人」人気の縮小再生産――、これが日本プロ野球の現実である。
本来のプロスポーツというのは、▽フランチャイズシステムによる地域ごとの実力の分散(水平志向)、▽メジャーとマイナーによる実力の分散(垂直志向)、という二本柱によって成立する。水平と垂直の二本柱によって形成された実力世界の構築こそが望まれる。分散は力の均衡を生じ、均衡から生じる競争が全体(レベル)の上昇を導く。これは、力が一定程度等しいという仮定における水平と垂直の原理であって、どちらか一方に力の不均衡が存在すれば、そこから導かれた図形は、きわめて歪んだものとなる。
二軍は一軍の選手供給源である。一軍で活躍できなければ、二軍に落ちる。それ以外の選手獲得手段は、トレード(FA)である。(無論、海外からの補強もあるが、いまはそれを無視する。)読売が後者に頼った補強を継続したため、他チームは読売への選手供給源となった。相手チームの4番打者やエースが読売に集まってしまった結果、戦力は低下し、並行して野球全体のレベルが低下した。
それで読売が強いチームになったのかというと、そうでないところがスポーツの面白いところだ。4番打者やエースが集まっても、たとえば、投げるほうでストッパー不在であれば、接戦で勝てない。打つほうで、スピードのある選手が不在なら、好調の投手を足でかきまわして崩すことなどができない。勝つときは大勝、負けるときは接戦で、というパターンとなる。もちろん確率では後者の生じる回数が多いので、勝率は上がらない。
読売がカネにまかせて豪華なチームをつくるのは勝手だが、カネで勝利は買えないのである。いまのFA制度では、スピードのある若い選手は集めにくいからである。だから、伸び盛りの選手というのは、自前(マイナー)で育成するしかないのである。優勝したチームの構成をみると、選手の年齢やキャリアが微妙なバランスで成り立っていることに気づく。強いチームは、多くの選手がそれぞれ実力のピークちょっと手前であることが多い。意図してつくったというよりも、自然のめぐり合わせのような感じである。たとえば、数年前、横浜が優勝したときがそうだった。マシンガン打線と呼ばれ、打者ではローズが実力のピーク時で、投手ではストッパー佐々木が伸び盛りだった。。不思議なことに、この二人が退団してしまった翌シーズン、優勝シーズンに活躍した多くの選手が活躍できなくなった。掛布、岡田、バースらが活躍したときの阪神も同様である。
このめぐり合わせ、バランスについては、いまはうまく説明できないけれど、データ的に解明する価値はあると思うのだが、いかがか。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram