| 2003年02月23日(日) |
厳しいぞ、スーペルリーガは |
初めてサッカーのポルトガルリーグ(スーペルリーガ)を見た。私は伸び悩みの鹿島の柳沢が海外移籍するとしたらポルトガルがいいと常々言ってきたが、この予感はテレビで見る限り間違っていなかった。激しい当たり、ゴールへ一直線の動き、組織よりは個人。ゴール前は感性の世界、予測不可能なトリッキーなシュートが飛んでくる。プレーとしては泥臭い、イエローも多い、汚い反則も多い。世界のサッカーの主流ではない。スペインのレアルマドリードで活躍するフィーゴはポルトガルを代表する名選手だけれど、ポルトガルの典型的な選手ではないというよりも、例外といったほうがいい。けれども、サッカーの原点というか、サッカーは理性でやるものではなくって、足と頭部でやるものであることを再認識させられる。 鹿島の柳沢は才能がありながら、FWとして一流選手になれない。その理由が、ポルトガルのサッカーを見ていると、わかるような気がする。柳沢に不足しているのはまず激しさ、そして、本能で点を取りに行く感覚である。ゴールの位置・角度、相手GP・DF、そして味方選手と自分――の関係性。これを一瞬にして自己の運動能力に還元するもの、その力が柳沢に欠けているものすべててである。もちろん、ポルトガルの選手だってそれが完璧に出来ているわけではないが、彼らは、その方向性でプレーしていることは間違いない。 Gaoraが中継したのは、FC・ポルト(1位)とスポルティング・リスボン(3位)の一戦(リスボン/ホーム)。ポルトガルを代表する名門チームの対戦である。お隣のスペインリーグのような華やかさはないけれど、激しさ、厳しさ、速さでは引けを取らない。さらに驚くべきことは、激しいプレーでとばされたり転ばされても、まったく彼らは意に介さない。当たり前なのである。Jリーグのお嬢さんサッカーの対極にある。柳沢だけでなく、Jリーグ全体がスーペルリーガを見習って欲しい。
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