| 2002年10月10日(木) |
波に乗ったU21日本代表 |
アジア大会サッカー準決勝で日本代表(U21)はタイを3−0の大差でくだした。強い。得点が多くて失点がない、。落ちついている、日替わりでヒーローが出るなど、波に乗ったチームの良さが現れている。大きな大会において、この波をつかむことこそが優勝の第一条件だ。日韓W杯のブラジルがそうだった。最初は調子が出ずに苦しんだが、ツキに恵まれ波に乗った。W杯とアジア大会とではレベルが違うが、大会で勝つパターンには共通性がある。その意味で、いい経験をしている。 だが、サッカーでは、いつもこのようにうまくいくとは限らない。実力があっても波に乗れず、大会の予選リーグで敗退することもある。先のW杯のアルゼンチンやポルトガルがいい例だ。それは仕方のないこと。スポーツなのだから、絶対ということはない。努力しても、負けるときは負ける。 準決勝でいい働きをみせたのは、松井、鈴木、田中(ハルマ)だった。とくに松井の中盤でのキープ力が勝因の1つだ。調子が悪いなりに得点を上げたFW中山は、安定して力を出せるようになりつつある。 こうしてみると、アジア大会で活躍している代表選手というのは、Jリーグの若きレギュラーがほとんどである。南米やヨーロッパの選手と実戦でぶつかるJリーグでの経験が、アジアレベルではものをいう。リーグ戦の充実なくして代表強化なし―アジア大会はそのことをはっきりと証明している。日程を含めて、リーグ戦を大事にしなければいけない。さらにいうならば、レベルの高い外国人選手をもっといれて欲しい。エジムンドが東京ヴェルディを変えたような効果が期待できる。 とにかく、実戦(真剣勝負)の積み重ねしかない。繰り返しでしつこいけど、ホームのフレンドリーマッチの結果なんか、どうでもいいのである。
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