|
|
2008年01月23日(水) |
|
you |
|
明け方前の一番深い夜が好きだ。 一番暗く、冷たく、静かな時間。
湾岸線を行くトラックの排気音や沖に停泊している船の汽笛が、ボリュームを絞ったロバート・ジョンソンの歌声越しに、思わぬ近さで聴こえてくる。
本当はね。ブルースとか、別に好きなわけじゃないんだ。 ただね。窓越しにさ、漆黒のビロード敷き詰めたような空を眺めてたらね、どうしてもロバート・ジョンソンの歌以外似合わないなって思ったんだよ。
こんな夜に考えることと言えばさ、別れた女の思い出せない口癖とか、死んじゃったお袋のこととか、今でもどこかの街で唄ってる彼女の横顔とか。 ほらね? 頭ん中、ブルースで一杯だ。
天気予報じゃ雪になるって言ってた。 どうだろうね?
雪の朝は眩しくて、それはそれで好きだよ。
結局、なんだっていいんだよ。 君さえいてくれれば。
|
|