職業婦人通信
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2007年07月24日(火) フォローは無用

私の祖父母はすでに全員、この世にないのだが
ダンナ君にはまだ、おばあ様がこの世に健在である。

現在、そのおばあ様が田舎から上京し
ダンナ君の実家に短期滞在中。

先週末、私はダンナ君とともに
おばあ様を囲んでの食事会に招かれた・・・。

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おばあ様はすでに87歳。
足腰はそこそこ、お元気なようだが

聞いたことや、会った人の名前、
食事をしたかどうか、などの記憶関係が
どうも定かでなくなってしまうことが多い。

だから、田舎にいる間も
一日に何度もダンナ君の実家に電話をかけてきては
何度も同じ話を繰り返す、という状況。

でも、何度同じ話をされても、
ちょっとぐらい間違えた記憶があったとしても、
なんだかかわいくて許せてしまう、
そんなおばあ様なのであった。

さて、食事会。
おばあ様は大変にご機嫌うるわしく、
時間は和やかに過ぎていった。

話題は主に
おばあ様の記憶が確かな、昔々の話
(マゴたちが小さいころの旅行の話とか)で、
おばあ様は記憶をなつかしみつつ
同じ話を何度もしていたが
誰もが笑顔でうんうんとそれを聞いていた。

食事会の途中で
話が私のハラの子供のことに及ぶや、
おばあ様の関心が私に移ったらしく

おばあ様は感に堪えない顔つきで
「○○(ダンナ)君、本当にええお嫁さん(私のことだ)もろうて、よかったなぁ〜」
と言ってくれた。

とても嬉しかった。

が、おばあ様は次にこう言った。
「こんだけ骨太のしっかりした体のおヨメは、そう探してもおらん、ホントに○○(ダンナ)君はええお嫁さんもろうてなぁ〜」


骨太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しっかりした体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


でも、とにかく憎めない人なのだ。
悪意があって言っているのではないのもよくわかっている。
身長が140センチ台のおばあ様にとって、170センチ近く、妊娠5ヶ月で腹も出てきた私は
きっと巨人に見えているのだろう。仕方のない話である。
だから、私も笑顔で「ありがとうございます、えへへへへ」と、素直に言えた。

そしておばあ様はその話を繰り返し、繰り返し、言ってくれた。
何度もマゴのヨメを褒め、褒める理由は主に「骨太」であった。
私も何度も笑顔でそれに礼を言った。

ところが。

居たたまれない思いをしていたらしいダンナ君一家が口々に

「おばあちゃんには悪気はないんだけど口が悪くてごめんなさい」だの
「おばあちゃんは、千代子さんが太ってるっていう意味で言ってるんじゃないのよ」だの
「お兄ちゃん(ダンナ君のこと)が背が低いし華奢だから・・・」だのと

半笑いをしながら、まったくわけのわからない
フォローともつかないフォローをしだしたので

そっちの方が100万倍ツラかった。

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本人が
「気にしてません、いいんですよ」って笑顔で言ってんのに
わけのわからないフォローをしつこく重ねられると
かえって傷つくものだ。

そして、全員華奢なダンナ君一家が
「たしかに千代子さんは骨太だから、フォローのしようもないんだけどね・・・」みたいな半笑いをしてるのが
一層ツラい。

それに、たしかにうちのダンナ君は
男性にしては背が高いほうじゃないし華奢だが、だからって
「その分ヨメが背が高くてガッチリ体型でバランス取れてヨカッタ」と言われても
そんなもん、まったくフォローになってないし、ダンナ君だって立場ないし、
大体そんなこと言われて嬉しいヨメなどいるだろうか。
余計ツラいんだよー。

おばあ様のストレートな発言を
皆さんが普通に笑ってくれればそれで済んだのに

無用なフォローをされたばかりに、なんだか余計にしょんぼりしつつ
家路についた千代子であった・・・。


千代子 |MAIL
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