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■ それは何!?
「明日、荷物が届くかもしれないよ」
「わー、なになにー!?」
毎度ながら、豆ぞうさんのこの言葉にはテンションが上がる。
「沙夜ちゃんが喜ぶもの」
「えー、それはロマンチックなもの?それとも食べるもの?」
「食べるものかな」
「海のもの?山のもの?」
「地球のもの!」
「えー」
あれこれ質問しまくる私に、豆ぞうさんは苦笑する。
「なんでもいいじゃない。お楽しみ!」
「気になって眠れないよ〜」
【ヒント】 それは・・・ 旬のもの。 料理されたものでなく、食材である。(ハイ、ケーキ消えた!) そのまま食べるか、焼くか、煮るか。(ハイ、フルーツ消えた!) サラダにはしない。鍋は、あまりしない。(ハイ、蟹消えた!) 豆ぞうさんはそれが大好き。 私と一緒に食べたことはない。 彼がそれを食べたのはもう何年も前。 近所のスーパーでも似たものは売ってるけど、同じものはない。
例えばそれが牛肉だったとして、ただの牛肉というのではなく、 どこそこのなんとか牛とか、ブランド的なものってことかな。 そうなってくると難しいなぁ。
「てゆうか、一緒に食べたこともないってことは、 私が食べたことがないものでは?」
「それと同じものは、ない……だろうね」
「私が好きなものなのなんだよね?」
「え……もしかしたら嫌いかも。だったらどうしよう」
「ええっ!」
「もー、明日を楽しみにしててよ〜。なんだかこっちが緊張してきた」
電話を切った後もしばらく考えていたけど、答えは出なかった。 一体何が届くんだろう。
2007年02月02日(金)
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