妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2003年05月10日(土) |
『赤の神紋−Blue Ray Arrow−』(小) |
【桑原水菜 集英社コバルト文庫】
発売されてから一ヶ月も経っているのは、別に三国志にうつつを抜かしていたからではない、のですよ。 前回の終わりが酷で、続きを読むのが躊躇われたからです。 でも放っておいても中身が変わるわけでもなし、と。
なんとなく言い訳してみました。
表紙は連城響生写真集・・・じゃなくて、連城氏。 涼しげな顔をしておりますが、中身はぼろぼろです。 殴られ、やつれ、それでも男前なお前は本当に作家なのか?
私は桑原水菜作品にはツッコミを入れられないのですよ。 赤の神紋なんて、ツッコミだらけなのはわかっているのですが、それでも入れられないのですよ。 若手芸人が大先輩のボケにツッコミを入れられないのと似たようなものです。違うかもしれません。
前回、榛原に一服盛った響生。 なにをどうしたって、木っ端微塵に打ち砕かれるのは自分自身だとわかっているのに、どうしてそういう暴挙に出てしまうのか。 予想にたがわず、完膚なきまでに叩きのめされました。 私が響生なら生きていけない。 それでも醜態晒して滑稽でも醜悪でも前へ進もうとするのが響生であり直江さんであり。
そう。5月3日は直江さんもとい、橘氏の誕生日でした。全く関係ない話ですが。
赤の神紋に戻りまして。 今回は榛原の恐ろしさを目の当たりにした、という感じです。 まさか、動物園デートを敢行するとは・・・!!榛原がですよ!しかも動物博士なんですよ!!! 全身黒ずくめで、動物園に行くんです。恐ろしい男です。 私も榛原に動物の解説を受けてみたい・・・・。怖いけれど。
榛原の予想外の行動に、響生ともども翻弄されっぱなしです。 突然お宅訪問。響生と一緒に目を白黒してしまいますよ。 原稿を送りつけてくる、榛原の報復が恐ろしい。
「どこぞの国のスナイパー」と描写された連城氏。 響生はゴルゴか、と思ってしまいますが。 そんな桑原用語が好きです。例えおかしくても、それでいいんです。桑原水菜の言葉はそれがそれでベストなんです。 私は桑原水菜の言葉ならなんでもかんでも受け入れてしまいそうです。
8巻にして、いまだ底が知れない榛原憂月。 立ち上がれるのか連城響生。 私ならもう絶対に言葉など吐き出せないな。
ケイが奥田と初共演。 『蜘蛛女のキス』って悪女が出てくる話だと思ってました・・・。全く違いました。 今度読んでみようと思います。 奥田の演技、観てみたいものです。 ケイの演技とか、榛原の舞台とかよりも観てみたい。だって、この二人のは怖そうだ。 でも榛原の『バベル』は観てみたいものです。
ケイは奥田にしておけばいいんだと思います。 榛原とか響生みたいに危ない男たちよりも、奥田は断然いいと思います。 危ない男と言うとかっこよさげですけれど、ハードボイルド的な危なさじゃなくて、本当に危険人物ですから。 捕まらないのがおかしいくらいだ。
そんな奥田、榛原に目をつけられたみたいですが。奥田も榛原の舞台に立ってしまうのか?
ケイと響生が一応仲直り。 穏当なシーンで終わって本当にほっとしてます。
ドラマCD、ひょっとして書き下ろし・・・。ああ・・・・・。 関俊彦の榛原、小野坂ヴォイスの奥田が気になりますな。 ビィも出てるの?わー。 主役二人の声優がいまいち分らないんですけれど。
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