妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2003年03月05日(水) |
『三国志4 吉川英治歴史時代文庫36』(小) |
【吉川英治 講談社】
毎度、このシーンのことを書こうとか思いつつ、いざこの日記を書いてみると書き忘れていることが多いので、読みながら付箋でもつけようかとも思ったのですが、そこまでする必要もないなと思い直しました。 日記の為に読書しているわけじゃなく、日記はあくまで二次的なものだから、読書は読書に集中したい。
さて、囚われの関さん、ついに兄者の元へ帰る。 ついに、というほど離れてはいませんでしたが。 曹操様の関羽への愛が凄くて。
ついに関羽は去った! 自分をすてて玄徳のもとへ帰った! 辛いかな大丈夫の恋。――恋ならぬ男と男の義恋。
凄い描写です。びっくりしました。 と、殿・・・ご自分にもたくさんの優秀かつ有能な士がたくさんおられるじゃないですか。 北の空を眺めて、涙を流す曹操様。 そして、そんな曹操様に諸臣はつぶやくのです。 「・・・・わからん。・・・・・実にあの方の心理はわからん」 と。 わからないよね。確かに。
孫策が逝ってしまいました。 こんなところで、若いうちに。悲しい。 若いうちといえば、郭嘉もです。やはり、郭嘉が死ぬ所では涙を禁じ得ません。
単副という人が出てきて、誰だそれ?と思っていたら、徐庶ですか。そうかそうか。 なぜだか、徐庶が好きなのです。
徐庶が出たということは、ついに出ました。臥龍先生が。 私はようやく正統派の諸葛亮孔明を見られるのね、と心躍らせましたよ。蒼天孔明は強烈だったので。 三国志の主役と言っても過言ではない孔明、その描写も気合が入っているように思います。 話し方から立ち居振舞いまでを、6行にわたって描写。孔明先生、さすがです。 先制ですか? 劉備だってそんなに描写されていませんよ。 いや、劉備は曹操にすら描写の量では負けていると思います。 あと、劉備の描写には、「爽やか」とか「にこっと笑う」とかそういうのが多いように思うのですが。
泣き落としにて、孔明先生を迎えた劉備。孔明と寝食をともにし、義弟たちに嫉妬を買う。 平和だね・・・蜀は。 劉備の張飛への態度がいつも酷いと思うのは気のせいでしょうか。「野人」呼ばわりしてましたよ。可愛そうな張飛・・・。どんなに叱られても、側にいたい張飛・・・・。馬鹿犬みたいで可愛い。
そういや、宴会を単騎逃げ出す劉備様。 趙雲を置き去りはちょっと酷いと思います。せめて言伝くらいしていってあげてください。趙雲、探し回っていたじゃないですか。
博望坡で大敗した惇兄。 この戦い、蒼天でなかったような? あれ? 大敗して、自ら目隠しをして曹操様のもとにひざまずく惇兄を蒼天で見たかったなあ!凄く!!!
孔明先生が、劉備の言葉に舌打ちするのが印象的でした。おいおい、軍師よ・・・。
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