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| 2004年11月27日(土) | 時の流れ |
批判するのは簡単で悪口ならなんぼでも出てくる
褒める場所をみつけるのはしんどくて
褒める場所もないことに苦笑する
わかろうとするのは大変で
わかろうとするんは わかりたいからなわけで
わかってほしいとおもうんは わかってほしいから
それでも
どっちも放棄してしまうんも らくちんかもしれん
そのことに気づいて
らくちんを選んだ
わかったつもりで 甘えて
わかってくれてるつもりで 甘えて
なんにもわかってへんかったと気づく
なんにもわかってくれてへんかったと失望する
でも
その失望は自分の勝手なおもいあがりやったと気づく
自己嫌悪におちいって
「間違えただけや」と慰められて
「間違えたことに気づいたんやから それでよし」と 励まされる
「ああそうなんや」と また自分で気づく
悪意を見破るのは 意外と簡単で
善意のつもりの好奇心を見破ることにも 少し慣れてきた
いろんなことに気づきながら
毎日生きていく
時間はとまってくれへん
言いそびれたことや
言いたかったことをいえんまま
そのことにちょっと後悔しながら
言えるときを待ってるのかもしれへん
それとも
やっぱし 永久にいえんまま時は過ぎるかもしれへん
それもたぶん
あとになったら
なんか気づくはず
そうやって
毎日 がんばって生きている
そうしながら
時間の流れをみつめてる
-うそはほんととよくまざる-
-ほんとはうそとよくまざる-
-ｂｙ谷川俊太郎-
れお