*不敗*
*もくじ*|*きのう*|*あした*
1年前に まるの腫瘍がみつかった おっぱいのところに 2つみつかった
1つは良性で 1つは悪性だった
両方とってもらった
いっきに 乳首は2つ消えた
そのときはっきり言われた
「一番悪質なタイプです」と・・ 「再発・転移の可能性は100%です」と・・
しかも たちのわるいことに 「脳か心臓に転移しやすいタイプです」と言われたことが あたしをうちのめした
自分では なにかにつけプラス思考 のーてんきなあたしやと 自分でもおもうし まわりにもそういわれる
でも このときばかりは あたしは すぐにでも また まるは再発するのではないかと 思った
こゆことは 神様は絶対 優しくしてくれへんねん (そうおもうから そうなるのかなあ)
それでも あたしは やっぱし 前向きに考え直した 「100%再発するゆうても 時期はわからへんやん? 1年後かもしれへんし10年後かもしれへんやん?」
抗がん剤の投与という方法はあることはある・・とセンセはゆうた けれど 再発もしてへんし その時期もわからへんのに 薬づけにしてしまうことも それはそれで まるにとって とても辛いことになると思えた (センセもそうゆうたし それはすすめないとゆうた)
それでなくても まるは いろんな持病を抱えている
(どして神様は まるばっか こんな目にあわせるんやろ) (まるは すごくええこやのにな)
年があけて すぐにまるの おっぱいにまたデキモノができていることに気づいた 最悪な気持ちに襲われた
それは 少しづつ 少しづつ大きくなっていった
センセに相談すると 一番心配なことは 短期間での「全身麻酔」だと言われた
全身麻酔は とても心臓や体に負担をかけるといわれた
手術そのものより そっちのほうが心配だといわれた
良性の腫瘍 もしくは 完全な「乳がん」というのならば 何年もほおっておいても さそど心配はいらんといわれた
だけども 運の悪いことに まるのは 最悪の悪質な腫瘍なのだ ほおっておくと 脳に転移するかもしれへん・・・
ほおっておくわけにはいかへん だからといって 全身麻酔も体にとても負担がかかる
センセは 手術の時期のついては いっさい なにもいわへん (人間の場合なら そゆわけにもいかへんのかもなあ)
すべては 飼い主の決断と選択になるみたいや
あたしは 時々 病院にいっては 「まだこのままでも大丈夫ですか?」 そう聞くしかなかった
少しづつ大きくなっていく腫瘍
全身麻酔の短期間って どのくらい? 短期間って いったい 何日なん?何ヶ月なん?何年なん? あたしには なんにもわからへんことばっかしや・・・
すべては あたしが決断した
手術の時期も日も あたしが決めた
(腫瘍が破裂してからじゃ やっかいなことになる・・というのは 以前いわれた センセはだからといって いつがええともいうてはくれへん)
どの程度 大きくなったら 破裂するのかも 素人のあたしには わかるわけはない
手術の日を病院で決めたとき 「大丈夫ですか?」と聞いた
「麻酔から覚めれば大丈夫です」
じゃあ 麻酔からさめへんこともあるの? それって・・・・・
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手術そのものは (たぶん)簡単みたいだった
入院もせず 日帰りでええのだから
車に乗って病院にむかうまるは ずっと震えていた
病院にいくことを予感しているんだ
あたしは 何度も 延期しようかとおもった 今ならひきかえせる
自問自答を繰り返した
まるは(たぶん) なんの自覚症状もない どこも痛みや不快感もないんだ
とても 元気で とても 食いしん坊で とても おちゃめだ
無理に今手術をする必要があるんやろか? ほんまに今手術をすることが まるのため?
もしも もしも
麻酔から目がさめへんかったら・・・・?
あたしが まるの命を奪ったことになる・・・?
答えなんか ないんだ
正しい答えなんか どこにもないんだ
すべては あとになって つじつまをあわせたり こじつけたりしながら それが「結果」として そうなるんだ
あたしは 答えがみつからへんまま 病院にいった
待合室で待ってるあいだも やっぱし 何度も帰ろうかとおもった
「今回はやっぱりやめます もう少ししてからにします」
そういえば 「そうですか」たぶん ちょっとイヤなかおされて?(されへんかな) まるは 元気で食いしん坊のまま また 家に戻れる
あたしはどうしたらええのか どれが一番 まるにとってのええ決断なのか わからなかった
わからへんまま 病院をあとにした・・・
「これでよかったんやろか?」 「麻酔から目がさめへんかったらどうしよ」
そればかり 考えていた
手術そのものより 麻酔のことばかり 考えていた
救いやったことは センセに 「何時にむかえにきたらいいですか?」と尋ねたとき
「遅めのほうがいいですね 麻酔から覚めてからのほうが 安心でしょう」
そう言われたことやった
以前に 「麻酔からさめないことが・・」と言われたことを 否定するかのような 明るいセンセの 普通にあたりまえのように 迎えにいくじかんをいうてくれたことが あたしを ほんのすこし 明るくしてくれた
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ダンナが帰ってきて 一緒にむかえにいった
あたしは なにも不安なことは ダンナにはいわへんかった
「大丈夫やんなあ?」 そう聞くダンナに 「麻酔から覚めたらどうもないらしいで」とだけいった
「麻酔からさめへんかったらわ・・?」
「全身麻酔って 怖いらしいわ」
答えにならへん答えをいう
あたしも どうゆうてええのか わからへんかった
もしも まるが麻酔から さめへんかったら・・・?
あたしの責任?
あたしは ダンナに責められるやろか?
「おまえのせいじゃ」そう ダンナに憎まれるやろか?
まるは あたしを憎んだんやろか?
あたしは 自分を恨んだやろか?
答えは すべて 神様が もってかえった
まるは 麻酔から まだ覚めきってへんからだで あたしに とびついてきた
シッポをふりながら あたしに とびついてきた

*今日の花言葉* つばき(白)・・・ひかえめな愛
れお
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