2007年4月29日(日) タイの雑誌でオタクデビュー。
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しつこくタイ話で恐縮なんだけど、 今年の1月末に、秋葉原にあるメイドカフェの支店がバンコクにオープンしたらしくてね。 そりゃタイにはマンガ文化も根付いてるし、それなりの需要はあるかもだけど、 しかし色黒のタイ人がメイド服を着たら酷いことになるんじゃねぇかと。 場所を調べてみるとホテルから目と鼻の先。 どんな酷いことになってるか、そりゃ行ってみるしかないだろうとなったわけ。
が、行った時間が早すぎたのか、メイドさんはたった一人だけ。 入店するなり「オカエリナサイマセ、ゴ主人サマー」と言われ、一同ずっこける(笑)。 まさかタイ人の口からこの言葉が出ようとは世も末ですよ。 正直、かわいいとは言い難いフェイスでしたが、愛嬌でそれをカバー。 ちゃんと色白の子を雇ってて、メイド服もそれなりに似合ってる。 当初の期待は外れたけど、せっかく来たんだから楽しまねばと、 日本語の達者なそのメイドさんと軽くお喋りしたのね。 行ったことはないんだけど日本が大好きで、 日本のマンガやジャニーズ系アイドルが好きだそうで。 「関ジャニガ好キデス」ってんだからなかなかの日本通。 壁の貼り紙を見ると、メイドさんと黒ヒゲ危機一髪ゲームが出来るようで。 一回100バーツ(約350円)で、勝てばプレゼントがあるとのこと。 さっそく勝負を申し込み、数回刺し合ったところでオレの勝利。 「オメデトウゴザイマス」と胸に付けられたのがこのバッジ。いらねぇよ!(笑)
ちなみに、この店に来たら迷わずマンゴースムージーを注文すべし。 友達が頼んで「・・・ちょっと飲んでみて」と言うので一口飲ませてもらったら、 ・・・生まれてはじめて味わうテイスト。こんな不味いもの、今まで飲んだことねぇ!(笑) プラスチックを高熱で溶かすとこんな味がするんじゃなかろうか。殺人級の味でした。
そんなこんなで、メイドさんと話したり友達と談笑すること数十分。 オープン直後だったのか客はオレらだけだったんだけど、 気付けば奥の席に一人のタイ人の女の人がいるのね。 年の頃は23〜25歳くらいで、タイでは珍しくスタイリッシュなファッション。 中国系の血が入ってるのか、タイ人っぽくない、むしろ日本人に近い色白美人。 その上、「デキる女」のようなインテリっぽさも兼ね備えてて。 ちょっと違うけど、黒谷友香を若くしたようなルックスをご想像いただきたい。 「あんな人でもメイドカフェに来るのか? しかも一人で?」とこっちじゃ侃々諤々よ。 すると、その人の向かいに店長さんらしき人が座ったのね。 で、机に紙を置いて何やら話してるから、「もしかして面接か !?」と。 「あんな人がメイド !? まさか! ・・・でもその意外性、アリ!」なんてバカ話に花を咲かせてると、 おもむろにその美人さんが立ち上がり、なんとこっちに向かって歩いて来んのよな。 な、なんだ !? 噂してるのを聞かれたか !? とビビってると、何やらタイ語で話しかけてくる。 店長さん(日本語めちゃウマ)の通訳によると、この人はバンコクの雑誌のライターらしくて。 「今、メイドカフェノ取材ヲシテイマス。話ヲ伺ッテモイイデスカ?」とのこと。 なるほど、ここにいた理由もそのルックスも、インテリっぽい雰囲気もまとめて納得。 断る理由もないので了承して、店長さんの通訳を挟んだインタビューが始まったのな。
「バンコクニハイツ来マシタカ?」 今日で五日目です。あと二日で日本に帰る予定です。 「コノメイドカフェハドウヤッテ知リマシタカ?」 タイ在住の日本人のブログを読んで知りました。 「アナタタチガメイドカフェニ来ル目的ハ何デスカ? 飲食?」 い、いや、旅行中のイベントの一環として遊びに来ました。 (メインの目的が飲み食いなわけねぇだろっつーの:笑)
ここまではホンワカとしたインタビューだったんだけど、問題はここから。
「メイドカフェハ好キデスカ?」 うーん、そうですねー。なんだか癒されますね。 「ココハ秋葉原ノ本店ト比ベテドウデスカ?」 いや、僕ら大阪から来たし、メイドカフェもそれほど知らな・・・・・ !? ヤバい! 胸にはさっきゲームでもらったバッジが! オレ、完全に本物のオタクと思われてる!(泣)
最後には名前と年齢を聞かれ、写真まで撮られちゃった次第。 結局雑誌名も聞かずに終わったけど、いったいどんな記事にされてんだろ。 「日本のオタク、バンコクに上陸!」とかだったらどうしよう・・・。 見出しが「気持ち悪すぎ!日本のO・TA・KU!」とかだったら・・・。 下手すりゃ写真の下に「SEZAKI・OTAKU・YASUHIRO」なんてミドルネームにされてたりして・・・。 もう恥ずかしくてバンコク歩けねぇ・・・。 ちなみに年齢は「28歳」と大きくサバを読んでおきました。
インタビュー後、店長がお礼をすると言い残して奥に引っ込んだのね。 てっきり会計をタダにしてくれんのかと思ってると、 奥から持ってきたのはバッジ。「コレ、ドウゾ」 ・・・さっきもらったよ!
その後日、夕飯時にこのメイドカフェの近くを歩いてると、 汚い屋台でメシを喰らうメイドさん二人(もちろんメイド服着用のまま)の姿を目撃(笑)。 メイド服を着てる=看板を背負ってる、なんて感覚は微塵もナッシング! このユルさこそがオレが何度もタイに足を運ぶ理由であります。
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