2/22(土) アンチ「千と千尋」。
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前回からの続き。 「松本人志の放送室」の中で、松ちゃんが言ってて「おっ」と思ったこと。
『「千と千尋の神隠し」って全然オモロないやん』
そう! それを誰かに言ってほしかった! いや、オレは全然オモロくないとまでは思わないけど、 あれをみんながみんな手放しで絶賛するのはどうかと思ってたのよ。 だってさ、話に整合性がなさすぎるでしょ。むちゃくちゃじゃん、と。
オレね、以前にバンドをやってたころ、 曲を作って、さて歌詞を考えなきゃならないってとき、 もともとそんな才能なんてあるはずもないから全然書けなくてさ、 完全に無意味な「それっぽい言葉」の羅列を試みたことがあんのね。 よく「意味はあるけど押しつけない。捉え方は聴く側の自由」ってミュージシャンはいるけど、 もうはじめっから意味を放棄しちゃうの。「意味はない。でもこじつけるのは聴く側の勝手」って。 例えばこんな感じ。
そう、僕はここにいるんだ / モザイク色の壁に向かって / ただ祈るだけ 鐘が鳴ったら帰らなきゃならない / かけがえのない「さよなら」を紡ぐために いつだってそうだろ? / 君は微笑を携えてケチな野郎の相手ばかり 四季折々の寂しさがあって / 泣いてばかりの歓びもまたあって 忘れよう、すべてを / 消し去ろう、明日を / ほら、僕はここにいる
これ、今適当に思いついた言葉群をただ「それっぽく」並べただけなんだけど、 もちろん意味なんてなーんにもない。モザイク色の壁って何? ケチな野郎って誰?(笑)
で、「千と千尋」を見た感想は「これと一緒じゃん」と。 そこには人に昨夜見た夢を語られたときのような(あれって困るよね・・・)空虚で曖昧な世界があるだけで、 一本筋の通ったストーリーテリングやメタファーがない。 途中少し「これはこういう意味か?」ってところはあったけど、あの程度のメタファーじゃねぇ。 結局カオナシって何だったのよ? あいつの一挙手一投足を説明出来るヤツっているのか? どうして引っ越し中にあんな洞窟に入る必要があったのよ? 湯屋へ続く橋で息を止めなければならなかったわけは? カオナシに最初に喰われたのがカエルだったのはなんで? 湯婆婆の部屋にいた三つの顔入道って何? ついでに湯婆婆の赤ちゃん、どうしてあんなに大きいの? 決定的なのは、どうして千尋はあの竜をハクだとわかったのよ? それってオレらが空に竜を見つけて「あの竜は・・・部長!?」ってぐらいの飛躍でしょ(笑)。 他にも挙げればきりがないから止めるけど、 オレはそういう疑問の残らない「きっちりした話」が好きな人だから、 「千と千尋」は「絵をきれいにした『エヴァの最終回』」でしかないのよ。 正直言って、オレには内容がまったく理解出来ない。 あれが「宮崎駿が見た夢」って作品だったらわかるけど、 ひとつの物語として提示するには無理があるっしょ。 みんな「面白かったような気」になって「わかったフリ」してるだけなんじゃないのかなあと。
ひさびさに毒づかせてもらいました。 今年のオレ日記はどんどん毒を吐いていく方向で。
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