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人物紹介


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次のバイト先の定休日。
放課後、Rと一緒に多田さんの家に行きました。

多田さんの家にお邪魔してから一週間。
Mさんの何か引っかかる表情が気になっていました。
翌日、Rに「どう思う?」と聞いたところ

「そりゃ、多田さんが亞乃に気があるってことじゃん」

と、さらっと返されました。
Rにそう言われても、やはり私は有り得ないと思っていました。
思っていたけれど、本当はどうなのかを知りたいとも思いました。

以前、多田さんはRも一緒にと誘ってくれた事がありました。
それを口実にRも一緒にと多田さんと会う約束をしました。
どういう風に話をしたのか、いつ約束をしたのかは覚えていません。
多分、多田さんの家で会ってから2-3日後だったかと思います。

Rと一緒に多田さんと会うことにしたのは、Mさんの言葉通り仮に多田さんが私を好きだとしたら。
一人で多田さんと会うのは止めた方が良いんじゃないか?という気持ちもありました。
と同時に、多田さんの気持ちを確認する為でもありました。
Rには、多田さんと実際に会ってもらって多田さんの気持ちを判断して欲しいと頼みました。
そして、もう一つ。
決してRには言えなかったけれど、Rに会った時の多田さんを見てみたかったのです。
K先輩のように、Rを一目見ただけで気に入っていたかもしれない。
そのRと私とを並べたら、誰だってRを選ぶに決まってる。
それならそれで、Rには申し訳ないけど私は気が楽になる。
そんな事を考えていました。

Rと共に多田さんの家への道を歩いて行くと、以前見たことがある車がもう一台止まっていました。
多田さんは、タグチさんと一緒に私たちを待っていました。

「Rちゃんも一緒だって言うからさ、タグチ誘ったんだよ」

と多田さんは言いました。

挨拶をして、Rと初対面のタグチさんにRを紹介しました。

「かわいいー」

タグチさんは思った通りの反応でした。
私は「そうでしょう?すっごいモテるんですよー」と言いながら多田さんの表情を確認しました。
多田さんは、タグチさんの方をみて笑っているだけでした。

それぞれに挨拶をして、多田さんの車で出かける事になりました。
後部座席にRと共に乗ろうとすると、

「亞乃は前に乗りなよ」

とRに言われました。

「え?タグチさんが助手席ですよね」

と私は多田さんとタグチさんに聞きました。
多田さんは

「どっちでもいいよ」

と答えました。タグチさんは

「亞乃ちゃんは多田さんの隣に決まってるでしょう」

と笑いながら後ろから車に乗ってしまいました。

なんだか、タグチさんの中では既に私と多田さんはカップルになっていると思われてる?
二人の間でどんな会話があって、タグチさんが来る事になったんだろう?
Rの相手をタグチさんにしてもらう為?
でも、多田さんは「どっちでもいい」と言ったし。
単純に、多田さん一人で二人の女子高生の相手が嫌だったから?

私は戸惑いながらも助手席に乗り込みました。

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「恋愛履歴」 亞乃 [MAIL]

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