NHKの宮尾登美子さん追悼番組を観ました。
「蔵」が1回目だけ放送されました。2回目以降も放送してー! 36歳で新人賞受賞後、書いてはボツになり、10年間小説が掲載されず、47歳で自費出版した「櫂」でブレイク。遅咲きの作家だったのですね。 「小説は、ネタを取材して書くものだと思っていましたが、自分の恥ずかしい過去を書くことにした」(櫂は自伝)とおっしゃってましたが、自分のことを書いて面白いのは、宮尾さんみたいに激動の人生を送った人だけです。
小説のモデルになった人に訴えられそうになった時「監獄に一度入ってみたい」っておっしゃった話に笑った。 取材好き極めてる。
農家の嫁だった時代に、「お姑さんが立派すぎて悪口を言えない」からと、日記にこっそり悪口書いてた話もおかしかったです。
一度離婚して再婚されたり、生母が宮尾さんを産んですぐ家を出たりと、色々あったそうなのですが、年表でサラッと紹介されて終わりでした。 満州での引き上げ体験に比べたら、些細なことなのかもしれない。
作家には、奥田英朗みたいに「自分のこと書いて金を取るなんて、エンターテイナーのやることではない」という意見の人もいるし、宮尾さんみたいに「きれいに取り繕うより、人に見せたくない部分を晒すのが文学」という考えの人もいるし、色々だなと思いました。
「きのね」と「錦」を映像化して欲しいです。
|