泡のように消えていく
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せまい道をとぼとぼあるいて すごい夕焼けを見つけたね ピンクとオレンジが空をうすむらさきにして 制服を着たあなたは隣ではしゃいでた
覚えているのは 逆光の中で聞いたあなたの笑い声
だって誰にも言わないで もしも秘密にしていたら あたしはあなたを好きになる
問題は、くっつくかくっつかないかではなくて それを許すか許さないか、だ
くっつくかくっつかないかは、むしろ時間の問題だ
会えなければ心は平和なので まだこんなのは序の口だと思う
次にあえるのはいつかなぁと 一人でつぶやいて泣いた 隣にいたあなたは 気付かないふりをして咳をした
笑ったら楽だって知ってる 怒ったら楽だって知ってる だけど何もできないで いい子のふりをして知らんぷりしてる
気付かないふりをして どっちつかずのほほえみで交わす
触る触らないの問題ではなくて 笑う笑わないの問題ではなくて やるやらないの問題ではなくて
ここにあるのは体だけで 気持ちは他の場所にあるから あたしにさわりながらあなたは 遠くのあの子を想う
眠い眠くないの問題ではなくて 近い近くないの問題ではなくて 好き嫌いなんて遥かに超越してて
あたしの名前をよびながらあなたは あたしの体をなぞりながらあなたは あなたを信じて疑わない遠くのあの子を想う
あたしはあたしの細胞のすべてで あなたの、かすかに残る最後の一瞬をひろいあつめる
無造作なふりで距離を縮めて かわいいいたずらをしあっても 時間がたてば距離は戻って もう二度と今には還れない
今だって耳をすませば 今だって目を瞑れば 今だって手を伸ばせば
そこにあなたがいるような気がして からっぽの胸を踊らせて眠る
簡単に忘れてしまうくせに 忘れないでなんていうのは 自分勝手だと思わないの
いつまでたっても忘れられなくて つらい思いをしてるのに それもわかってくれないの
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