酔陽亭 酩酊本処 いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。 DiaryINDEX|past|will
両親を亡くしたアビーとイーサン姉弟は「母親だったことを忘れられない」というイヴとレイモンド夫婦に引き取られる。レイモンド設計の豪華な家で幸せになれると思ったアビーだったが、次第にイヴの束縛に耐えられなくなる。まるで監禁されたかのような毎日。しかもイーサンは原因不明の病気となるが、看護士だったイヴは自分が看病するからと病院へ連れて行ってくれない。イーサンの身を案じるアビーはイヴに立ち向かうのだが・・・。
※内容に触れますのでご注意ください。リメイク作品をふたつ見ました。『ポセイドン』と『DAWN OF THE DEAD』です。リメイクすると言うことはリメイクするほどの価値(面白さ)が保証されていると思っています。だから前に観ていても抵抗なく観ますね。『ポセイドン』は豪華客船ポセイドン号沈没もので2作品を観ています。今回の一番新しい『ポセイドン』はうまいこと現代的にしあがっていました。自分が生きるために緊急避難で人を蹴り落とす瞬間はなんとも言えない砂を噛む思いで、自分ならどうするんだろうと。蹴り落とすのか共に墜落するのか。うーん(悩)。好きな映画のひとつに『アメリカン・グラフティ』があるのですが、その主人公役のリチャード・ドレイファスがお爺さんになっちゃってて悲しかった〜。老いるって残酷だわ。『DAWN OF THE DEAD』は、おそらく『ゾンビ』のリメイクだと思いますが観ていません。ホラー好きなのですが、あんあふうにゾンビうようよみたいなのって今ひとつ触手が・・・。なんとなく借りてみたのですが、これがまぁ面白いこと。すっごい映像と編集がうまかったです。ホラー嫌いでない方は是非どうぞ。なぜかと言うとラストあたりで泣けるのですよ。ホロリ。ゾンビ化しないで人間のまま残った人たちの文字通り命を賭けた脱出ものなのですが、イヤな奴が最後の最期に・・・ホロリ。こういうサバイバルものって言うのは人間性を浮き彫りにしますものね。自分ならどうだろうってそればかり考えながら観てしまいます。ゾンビくんたちが死んで甦って人の心を持たないことが救いです。あれに知性や知能があったら手におえないし、殺す(や、もう死んでいるのですケレドモ)に抵抗があるだろうし。大ラスのエンディングの映像は秀逸。掬っておいてザブンと捨てる。見事なんです。秀逸ホラーを久々に観ることができました。
戦争による後遺症で記憶に障害を負ったジャックは、放浪中にエンジントラブルに困る母娘を助ける。ジーンとジャッキー。ジャッキーは幼いながらも可愛らしい少女でジャックの鞄についている認証票に興味を示し、ちゃっかりジャックからもらってしまう。その後、ヒッチハイクした車の持ち主とともにパトカーに止められ、・・・気づいた時には裁判を受けていた。ジャックが警察官を撃ち殺したことになっているが、ジャックには記憶が無い。罪には問われず、精神病院へ収容されたジャックは、治療と銘打たれた奇妙な実験台とされてしまう。それはジャケット(拘束服)を装着され、死体一時安置所の狭い狭い空間へ閉じ込められてしまうというものだった。その狭い暗い空間でジャックが見たものは・・・!?
赤朽葉家に嫁いだ万葉、彼女には予知能力があり千里眼奥様と呼ばれていた。万葉の娘・毛鞠は美貌のマンガ家として一世を風靡し、赤朽葉家を支える。そして毛鞠の娘・瞳子はナニモノでもない女の子。母と祖母の伝説をたどる瞳子は祖母が犯したと言う殺人事件を考察する。祖母は本当に人を殺したのか・・・!?
地図にのっていない隠(おん)という町を舞台にした不思議な物語。ダークファンタジーとでも申しましょうか。今までに読んだことのある物語の混合みたいな感じは否めませんが、不思議感が面白かったです。
人を殺した挙句、首を切り落とす。そこに如何なる事情があろうとも尋常ではない。そんな事件が相次いでいる。この『心にナイフをしのばせて』は1963年に起こった少年Aによる同級生殺害・首切り事件で被害に遭った少年家族たちの心の叫びです。神戸の酒鬼薔薇事件よりも前にこのような事件が起こっていたのですね。知りませんでした。この事件で被害者の家族達は壊されてしまっています。事件の後に必死に生きてらっしゃいますが・・・。何より驚いてしまったの犯人だった少年Aが、弁護士になっていると言う事実。それは人としてどうなのでしょうか。弁護士となった少年Aは謝罪なし。それどころか書かれている言動が全て本当ならばこんな人が弁護士であっていいわけがない。話題になっている本だけのことはありました。余談ですが、本の表紙の絵とタイトルの持つ意味が合致しないので違和感があります。インパクトの強い絵ではありますが、これでは「心にナイフをしのばせて」の重い深い言葉の意味が台無しになってしまいます。
これはねぇ・・・もう読んだ後ぐったり、食欲ナシでありました。いやはや聞きしに勝るオゾマシイ現実のオンパレード。参ったなぁ(まだぐったり)。私は26歳だった恋旦那を26歳の時に亡くしました。その時の記憶はずいぶんと抜け落ちています。ただ言えることはしっかり彼の死を悼むことができたという現実がありました。葬儀をはじめ、家族・友人多くの人たちも彼の死に向き合い、嘆き、苦しんでくれました。彼の遺品は家族にも仲間にも形見わけできました。今でも彼の死は心に痛いですケレドモ、彼の死に関する整理はきちんとできたと思うのですね。まぁ、心は出来ないし、死ぬまでできっこないと思っていますが。なのでこの本に綴られた様々な死の後始末に愕然としてしまいました。そういう死に方はない。そういう整理の仕方はない。もう信じられない。だからこそ吉田さん御自身も仕事として関わって驚いてブログに書き留められたのだと思います。死への参考書ではないでしょうか。私が死んだ後に係累に迷惑をかけないように、そんなこともチラリと考えさせられました。
夕紀は研修医。心臓外科医を目指している。夕紀は師事するドクターに対して複雑な思いを抱きながら、トンデモナイ事件に巻き込まれていく。手術中に発生した大事件を前に夕紀や病院スタッフたちは必死に患者の命を救おうとするのだが・・・!?
由希子は人材派遣会社『ミネルバ』を経営する42歳独身。愛人の久原が訪ねて来て帰った後に派遣ホストのテルを呼ぶ。彼が帰った後の寂しさをテルに埋めてもらうために。ある日、派遣先でスタッフの槙ありさと言う女性がトラブルを起こした。別れた旦那が金の無心に会社に現れて騒ぎになったと言うのだ。詫びに行った由希子は、槙ありさの別れた旦那と遭遇する。その男・優也はきれいな男だった。なにかしら心惹きつける優也をめぐり、由希子が久原がテルがありさが・・・!?
「えぐる」「しのぐ」「さばく」「いじめる」「死ぬ」「殺す」・・・こんな特殊な専門用語に満ちている囲碁業界で、プロ囲碁士・椎名弓彦は「殺し屋」の異名を持っている。弓彦は、対局で訪れたホテルで起きた殺人事件に巻き込まれてしまう。日本囲碁協会の大村理事が股間と胸を刺されて絶命している現場に遭遇してしまったのだ。容疑者として浮かび上がったのは弓彦の弟・直人だった。事件の真相を調べていくうちに日本囲碁協会の不正の数々に行き当たり・・・!?
誠は新婚半年で新妻・麗奈に離婚された。一年ぶりに麗奈から届いた便りは再婚の御知らせと結婚式への招待したいという内容だった。麗奈に未練たらたらだった誠は結婚式披露宴を隠れて見に行く。誠が目にした麗奈の再婚相手は20歳も年上の中年男だった。その男の姿を見た誠の心は壊れてしまい、別れた妻をストーカーするようになり、そして・・・!?
刑事の井出川は奇妙な事件に遭遇した。手首からすっぱりと切断された人間の左手。指が全て根本からない・・・そんな手が純白のタオルにくるまれた箱が発見されたのだ。井出川はこの奇妙な事件にのめりこみ、欲望が伝播していることに気づく。そして井出川は焼身自殺をしてしまった。しかも心中だった・・・!?
宗一は13年前に同棲していた女と女の娘に再会した。その女はなにかが昔と決定的に違っている。この女はあの女ではない。違和感と狂おしい愛情から女をつけまわす宗一が辿りついた女の真実とは・・・!?
もしかして星新一さんは未来から昭和の時代に時間旅行をしてきて、そのまま居着いてしまったのじゃないかしらん。そんなことを本気で考えるほどに『声の網』は素晴らしいものです。これって初版が1970年だと言うのですよ(驚愕)。その頃に今のネット社会を見通していたような物語運びに呆然としました。このことを知っていたに違いないですよー(本気)。メロンマンションの住人達が不思議な<声>に翻弄される。その声の主は・・・と言った流れなのですが、12の住人たちが右往左往。バラバラのピースがカチッとひとつに合わさった時にオソロシイ現実が。これは今のことかもしれない。もう少し先の未来のことかもしれない。予言されている・・・。おそるべし、星新一!
「こん」
古城は北関東の町のヤメデカで調査事務所をはじめた。担当した事件で無実の男を締め上げ、その男が自殺してしまったツケをはらわされたのだ。女房子供も出て行ってしまい、人生に迷う古城の元にひとりの少年が訪ねて来た。刑事をやめるきっかけになった19歳の風俗嬢が殺された事件の犯人を知っていると言う。古城は腐敗した警察組織のスケープゴートにされたのではないか!? 古城が見つけた真実とは・・・!? |