携帯が鳴ったので、ディスプレイを見ると「公衆電話」とあった。

「も〜、おにいちゃんたら、また携帯の充電切れちゃったのね。おばかさん」なんてことを思いながら（……その時間、おにいちゃんは専門学校に行ってるんで電話なんかしてくるはずないんだけどね。＜……だったら、思うなよ）、電話に出た。

「あ〜？　もしもしぃ？」

甲高い声。
すぐに地元にいる中学からのお友達だとわかった。

「瞳冴ちゃん、今どこぉ？　ひょっとして、もう東京？」

「うん、もう（とっくに）東京に戻ってるよ」

「あ、そぉなんだぁ。今ね、○○病院（地元にある病院）にいるから近くに来てるんだけど、会えないかなと思って電話したんだけどね、今、あたし携帯なくしちゃっててぇ」

「あー。ごめん、今は東京だからね。ところで何で病院にいるの？」

「実は、今、下の子が入院しててねぇ」


彼女は、あたしと同い年で２児の母。
下の男の子を先月、産んだらしい。


中学・高校時代は彼女には散々迷惑をかけられた。
男と遊んでるときの親へのアリバイにはかなり使われた。
夜中にいきなり電話がかかってきて、彼女の親から「うちの娘、お宅に伺ってませんか」なんてのもあった。
ほんとうに迷惑だと思った時期もあった。
疎ましく思ったこともあった。

でも、なんだかんだと迷惑かけられつつかけられつつ、ずっとここまで縁が続いてるのはどうしてだろうね。

中学・高校の地味だったあたしと、ありとあらゆる意味で派手だった彼女が、どうして「お友達」として今もって話をしたりするんだろうね。


散々、迷惑と心配をかけたあと彼女は、地元で同棲を始めた。
そして、ある日「妊娠しちゃったぁ」と連絡してきた。

このコが子どもなんか産んで、大丈夫なの？　と正直思った。
きちんと育てられるとは思えなかった。

でも、彼女は結婚こそしてなかったものの子どもを望んでいた。
体質的に不妊の傾向が強くて、できないだろうなと諦めつつも望んでいた。
だから、「できちゃった」ではなく、「できた！」らしい。

彼女が妊娠６ヶ月の頃、一度会った。
当時、あたしは受験生。
対照的な人生だと思った。

彼女はすでに「お母さん」だった。
それに加え、「奥さん」でもあった。

家計をやりくりし、料理をし、煙草を控えていた。

17歳のあたしには真似できないことのように思えた（あたしは煙草は吸ってませんが）。

赤ちゃんが、お母さんを成長させたんだな、と思った。
そのときに、産んでも大丈夫だろうと思った。


そして、先月彼女は２児の母になった。


いろいろあったけれど、今でもほんとうにたまに、思い出したように時々連絡をくれるのを、嬉しいと思うのは、あたしとは大きくかけ離れた彼女を、結局あたしは好きなんだろう。

はやく、りゅうくんの具合がよくなるといいね。




それにしても。

最近、目にするもの、耳にするもの「妊娠、妊娠」と。

「NANA」を読んだら、奈々は子どもを産む気になってるしね。
（あたし的にはタクミを応援したい）
昼ドラ見てたら、「もしかして（別れた夫の子どもを）妊娠？」だったし。


何かの暗示かしらね。

生理、予定より半月以上経ってるけど、来ないし。

夕方「ビューティ７」の再放送を見てたのですが。

ちょうど、榎本加奈子とモト冬樹がゲスト出演の回で。

若くてきれいなナンバー１ホステス榎本加奈子に惚れ込んだしがない中年男モト冬樹が、榎本加奈子と結婚したいがために彼女の言うがままにメンズエステを受けに来る、という流れで。


つねにいいなりで、高額ブランド品を貢いだり、いきなり榎本加奈子と友人の食事代を払わされたりするモト冬樹。

一見、我儘で高飛車で、モト冬樹を金づるにしか思ってなさそうで、別のところに若くてかっこいい彼氏持ち、のような榎本加奈子。

途中からオチは読めたけど、榎本加奈子は決してモト冬樹のことをないがしろにしてたわけじゃなく、彼の優しさに惚れているんだけれど、一度でいいから優しいだけの彼じゃなく、本気で自分のことを叱ってくれる彼を求めていた、と。だから、かなり無茶苦茶を言ってきた、と。若くてかっこいい彼氏も実はただの弟だった、と。



わかるわ。
あたしの持論では「男は優しくて当たり前」。
自分の好きな女に対して、優しくない男は論外ですが。

おにいちゃんは、優しい。
ものを貢いでくれたり、我儘を何でも聞いてくれるわけじゃないけど（むしろ時には我儘を言うけど）、優しい。
付き合って、８ヶ月すぎた今でもあたしは一度も怒られたことがない。
うんざりされたこともない。


これは、すごいことだと思う。


あたしは結構無茶苦茶なことをしてる。
約束をその日になってキャンセルしたこともあったし、約束の時間に１時間半ぐらい遅れることなんて結構ザラにある（死）。
一度なんて、約束を２時間過ぎて、すごいぼろぼろの格好で現れて、会った途端にいきなり泣き出したこともある（物凄い鬱だったなぁ、この日）。
鬱になったら、電話で「もう松山に帰る」とか「もう死にたい」とか「今、死んだらあたし誰にも見つけてもらえないね」とか「どうせあたしなんかどうなったっていいでしょ」とか、言ってもどうにもならないことばかり口走る。


あたし、やだよ。自分が男だったら、こんな女。

だいたい上に書いたことは全部、元彼と別れる原因になったようなことばかりだし。

それでも、うんざりもせず、怒ることもなくあたしを好きでいてくれている（らしい）。


彼の逆鱗には今、書いたようなことは全く触れていないらしい。


じゃぁ、彼の逆鱗って何処にあるのだろう？


あたしがこんなこと言ったらダメかもしれないけど、おにいちゃんはどこか壊れてるんじゃないか、と思わないこともない。
喜怒哀楽の「怒」が、家族以外には全く起きないらしい（家族に対しては怒ったりもするらしい）。
怒るより、先に諦めてしまうらしい。


怖い。
例えば、あたしがおにいちゃんを怒らせたとしても、おにいちゃんはそれを呆れてしまって、でも怒るという行為には結び付けれなくて、諦めてしまう。
怒られなければ、あたしも怒らせたことに気付かず、何度も同じことをしてしまうかもしれない。


あたしも、叱って欲しい。
おにいちゃんは、将来の話とか、あたしが夢を諦めかけたときとかには厳しいことを言ってくれたりもするけど、でも甘やかされてるんじゃないか、と時々思う。
もっと、感情を見せて欲しい。




どうでもいいけど、榎本加奈子は可愛いです。きれいです。大好きです。
あたしはどうにも清純系とか癒し系とかに心惹かれなくて。
ちょっとビッチな感じのする榎本加奈子なんか大好きです。
（あ、でも菅野美穂は好きだな。あと年齢の若い子なら清純系も可）


さらに、どうでもいいんですが、昼間はワイドショーを見ていて。
ラフォーレのバーゲンの様子をやってたんですが。

出てきましたよ、ロリータさん。
このテレビの取材を受けたロリータさんが言ってたんですが。
「ロリィタのいいとことは、コーディネートを考えなくていいところだと思います」と。


それって、

高校の頃、文芸部で「吉原花魁」というふざけたペンネームで小説を書いていました。


その頃の自分のものが載っている部誌は全部、東京に持ってきてあるんですが。


先日、おにいちゃんに見せました。



あたしの好きなひとが、あたしの書いたものに興味を持ってくれたのは初めてなので恥ずかしかったけど、嬉しかったです。
元彼とか、全然興味なかったみたいだしね。



でもねぇ。
今のものは見せれるものが何一つなくて、過去の栄光（違）にすがらなければならないとはみっともないですな。



「チェリー」という話を書き始めています。
高校卒業する頃からずっと書きたかった話です。

形になったらアップしたいです。
いつになることやら。

とてもとても久し振りに、ネットを繋げてみました。
パソコンを開くの自体、かなり久し振り。


色々あったようでなかったような。


今日は、自分の道を見つけたお友達と話をしました。
ほんとうにやりたいことが、やっとやれるって。
よかったね。
ずっと苦しんでいたものね。


嬉しい気持ちと、少しだけ寂しい気持ち。


あたしは……。


あたしは、相変わらず何もしてない。


あたしは何をするんだろう。
何をして生きていくんだろう。

今の生き方をすごく考えさせられた。


最近よく思うこと。
「あたしは結局、何にもなれないんだな」と、いうこと。

思い描いてた自分になれなければ、何にもなれなかったと同じ。
自分は、自分にもなれなくて、この世界の中の何十億分の一として、命だけ繋いで、死んでいくんだろうな。


おにいちゃん（恋人）と最近、昭和枯れすすきみたいな話ばっかりしてる。
「世間って厳しいね」
「厳しいね」
「死にたくなるなぁ」
「死ぬ前に教えてね。気が向けば一緒に死んであげるから」


結構、本気。
少なくともあたしは。


おにいちゃんも、きっと何にもなれないことに苦しんでる。




何にもなれないことを思えば、少しだけ、やる気みたいなものが出てくる。

やっぱり文章を書こう。
書きたくても、書けなかったけど。
書けないことに泣いた日もあったけど。
それでも、書こう。




ネットは少しだけ怖くて、とても疲労する。
だけど、少しずつ、あたしはまたこの場所に戻ろうと思う。


とりあえず、ずっと音信不通だったみなさま。
もう、見てないかもしれないけれど。
ごめんなさい。
少しずつ、一日ひとくらいのペースで不義理を詫びてみようなどと考えています。

成人式をしました。


小学校中学校の５年間ずっと好きだった男の子にかなり久し振りに再会し、声をかけてもらい、写真まで撮ってもらった。


至福。





振袖。
修正ナシ（あわわ）。
かなり危険なことしてますか、あたし？
まぁ、あんまり見えないと思うのでいいでしょう。
てゆーか、ここを見てるひとたち（今もいたら）ってほとんどのひとがあたしの顔知ってるしね。

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