酔拳の達人、陳玉露さん(55才)は、 夕暮れ、いつもの様に近所の公園で、 一人「型」の稽古をしていました。
そこを通りかかった不良3人組。 てっきり酔っ払いの千鳥足だと思って、 陳さんをやっちゃおうと考えました。 ポケットからナイフや警棒を取りだし、にじり寄っていく。
「あはは、おっさんなーにやってんだよー オレらオヤジ狩りだよ〜、金出せよ〜」
リーダー格がバカにした口調でナイフをちらつかせます。 陳さん、相変わらず型の稽古に夢中です。
「けっ、こいつ頭イカレてんぢゃねえの? やっちゃおうぜ!」
殴りかかる警棒男。 次の瞬間、 何が起きたのか分からぬまま地面に叩きつけられていた彼。
「ってえなーこの酔っ払いがぁー!」
やや顔色を変えた警棒男とリーダーが一斉に飛びかかる。 ガッ ボコッ ズサッ あえなく撃沈。三人退散。
陳さん、その日から「オヤジ狩り狩り」の異名を持つようになりました。
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