ソレイユストーリー
▽▲▽▲▽ ソレイユストーリー ▽▲▽▲▽

2002年04月06日(土) 平安草子

「オレの友達の爺ちゃんて、若い頃、平安時代にタイムスリップしたんだって。」

「すごいねーー!! ちゃんと戻れたの?」

「うん、だから人に話できたし、今の時代に子孫を残せたんだろ。」

「ああそうか〜。」

「でさ、その爺さんて向うの時代で何をしてたと思う?」

「案外、歴史上の人物だったりして。」

「歴史には残らなかったよ、あんなこと学校で習わなかったし。」

「あんなことって、どんなこと?」

「それがさ、大工の腕を活かして、スケボ−こしらえて流行らせたんだって。」

「すけぼお???」

「平安京の朱雀大路で、バサラな兄ちゃん達がスイスイやってたらしい。」

「でもさー、何の文献にも載っていないんでしょ?」

「木だから腐っちゃうし、残りにくいんじゃない?」

「いま気になったんだけど、爺さんが若い頃って、スケボーまだ無いだろぅ!」

「まあね、、、その前、現代にも来てたんだろ。」

「だったら、スキーとかスノボとかサーフィンとかも造ればよかったのにな。」

「う〜ん、どうだろう? まったりした時代には・・・・」  


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「こないだの話、覚えてる?」

「あれ? タイムトラベル爺さんの?」

「こないだ聞いたんだけど、もっと凄いとこ行ったんだってよ!」

「どこどこ??」

「なんと、100年後!」

「ってことは、100年後も世界は存在してるんだね・・・」

「うん! で、どんなだったと思う?」

「マッドマクスみたいかなぁ〜。」

「なんと・・・・人類は、」

「人類は??」

「ケイタイに支配されていたそうだーー!」

「へ? け・い・た・い???」

「といっても今のなんかより、ず〜〜っと進化していて人工頭脳搭載!」

「でもさ、支配するからには、それなりの武力がないと・・・」

「あれって一種の依存物だろ?」

「うん、オレ無いと死んじゃう〜!」

「そこでケイタイ様は考えた。。。言う事きかんとあっちこっちに、イタメール

 するぞ〜、とか。」

「ポスペも、たまーに似たような事する。」

「あれはカワイイもんさ。」

「カワイイよ。」

「ケイタイ様は、もっと悪質で巧妙なの。」

「たとえばどんなの?」

「・・・・彼女に〈もうあきた〉とか、会社の上司に〈禿げばらすぞ〜〉とか。」

「こわいなあ・・・社会的立場も危ういねー!」

「それでも手放せないくらい依存してるから、なんでも言う事聞かないと・・・」

「どんな事を命令されるんだろう?」

「むやみに自然破壊するな、公共マナー守れ、隣人を愛せなどなど・・・」

「な〜〜んだそれ! 好い事ばかりじゃん!」

「その爺さんが言うには、人類の諸業を改めた末に、

 明るい未来が待っている…というのは幻想なんだって。」

「・・・・・んで?」

「みんな、生きる屍みたくボケラーっと暮してたんだってさ。」

「必要悪ってやつかね?」

「人間はもともと、平和で快適な世界には適さない生き物なんじゃないの?」

「・・・・・まさに地球のガン!!」


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