夢中夜
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***この間は夢***ほかは現実です、たぶん。


2005年05月28日(土) 飛行船

窓の外をゆっくりと飛行船が横切って行く。
久しぶりに飛行船を見た。


2005年05月20日(金) 活字の虫

本の中には、黒くて小さい活字の虫が棲んでいる。
本が閉じられている間だけ、好きなところへ移動して、好きな文章を構成している。
本来の並びよりもよっぽど楽しい配列にして、幾通りもの文を作って過ごしている。
ノンブルの虫は、仲間はずれになっているので、ちょっとしか動かない。

本が開かれると、活字の虫は紙の上を滑って持ち場へ戻る。
ときどき場所を間違えた虫たちがすうっと移動する。
たいていの場合は、読み手が間違って同じ行を2回も読んでしまったと勘違いをするらしい。


2005年05月19日(木) 開いたままの本

夢を諦めるには勇気が要る。
新しい世界への入り口を鎖してしまうような気がして、
躊躇いがうまれる。
ただそこにある本を閉じるというだけの行為。


2005年05月18日(水) セリヌンティウス

朝、ファンデに気合を入れ、
夜、×さんの職場へ走る。

気分はメロス。
だが今日に限って×さんは残業してなかった。
処刑だ…。

ネイルグッズを買って帰る。
別の日に賭けよう。


2005年05月17日(火) 新漢字

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「大」が上に、「月」下になっている漢字の夢を見た。
そのまま、「おおつき」という読みだった。
***


2005年05月16日(月) 海底の水族館

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沈んだ古代遺跡みたいに、歩道や階段がある。
腰ぐらいの位置に、無意味な柵もある。
深い青の向こうから鯨の姿が見えた。
鯨は柵を越え、悠々と頭上を過ぎていった。
***


2005年05月15日(日) 宅配便

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何か大事な荷物が来るのを、一日中待っていた。
チャイムが鳴った。
大声で返事をしているのに、配達の人が去っていく足音がする。
ドアを開けてはだしで追いかける。背中が遠い。
配達の人は車に乗り込んでしまう。
車を追って走る。それでも声は届かない。
***

ドアポストに投げ込まれた紙切れ。
ありえないほどすれ違って、届かない。


2005年05月14日(土) 遅刻しそうになった夢

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弟の提案で、バイクで送ってもらうことになった。
ありがたい。
弟の提案で、なぜか私が前に座ることになった。
なんでだ。
弟の提案で、スタントよろしく、高速道路から飛び降りて一般道へ移ることになった。
…こわい。

慌てていたので突っ込むヒマがなかった。
***


2005年05月13日(金) シソーラス

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A本さんと図書館へ行く。
フランシスなんとかという人の本を探しているらしい。
一緒に書庫へ入って探しにいく。
そのまま閉館時間になって、書庫に閉じ込められそうになる。
書庫の奥へ歩いていくと、花畑と青空があった。
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2005年05月10日(火) be動詞+

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弟の部屋へ入り、英語の教科書を漁った。
やたら難しくて一語も理解できなかった。
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2005年05月08日(日) ハハノヒ

母が携帯のカメラで自分自身を撮っていた。
祖母に送るのだという。
「何度撮っても、おばあちゃんの顔だわ」。
代わりに撮影を頼まれたので、しわが写らないように撮ってあげた。
「あなたも撮ってあげる。まあ…、中学校…、小学校の時と変わらないわ!」
いつか。いつかじゃなくて、私も母になる。


2005年05月05日(木) の群

***
猫の群と蝶の群が襲ってきた。
猫は速いし、蝶は鱗粉が落ちてくる。
住宅街の道いっぱいに広がって追いかけてきたので、自転車で逃げる。
気がつくといつの間にか振り切っていて、静かな沼のほとりに出ていた。
自転車にまたがったまま休む。
なんとなく水面に浮いている木の上を見たら、腕くらいの太さもある蛾がとまっていた。
もしかしてたくさんいるのかな、と思ったらこわくなった。
***

N大に通っている人とすれ違った。これから名古屋に帰ると言っていた。
まだ学生なのかな、と思ったら院生だった。楽しそうだ。


2005年05月03日(火) トビラ

真っ白い扉。
反対側の世界がうっすらと透けて見える。
ノブはない。どんなに押しても開かない。

扉の隙間に指をかけて軽く押すと、不思議な反動で自分の方へ開いた。
開いた扉は信じられないほど軽かった。


2005年05月02日(月) 文字

かすかな記憶を思い出しつつ、ギリシャ文字をなぞる。
チェコ語は、チェコ語かどうかも判別つかない。
画数が多い中国語。なぜかすべてが旧字体になっている。

世界のどこかで、日本語という異様な文字に苦労している誰かがいると思う。
それがどこの国の文字かもわからないで。


2005年05月01日(日) 壁を破る言葉(岡本太郎)

・きみはあなた自身を創造していると思いなさい。

・「私も描けたらいいな」と思ったら、描いてみるんだ、
いや描いてみなければならない。

・ものを創りだすことに自分を賭けてる人間は大勢いる。
なんのために? いいんだよ。ためではない。
ぶつけたいから、ぶつけるんだ。

・ぼくのコミュニケーションに対して
賛成でも反対でもいい、
応じてくれる人ぜんぶが、
ぼくの友達だ。


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きみの星はやみの夜に輝いている
(Carl Hilty)
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