夢中夜
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***この間は夢***ほかは現実です、たぶん。
あとどれくらいで ちゃんと立ち直れるはずとか あとどれくらいで スッキリ終われるはずだとか そういう心の計算がいまだにできない
2004年09月17日(金) |
夜になっても遊び続けろ |
今日遣り残したことがあって 明日はもうないと感じたとき
切々と迫ってくるフレーズがある 昔 研究室で見た本の題
『夜になっても遊び続けろ』
自分を貫くと 弱い者が犠牲になる
したいことするのが エゴになる
空気のような活字 呼吸するように読む
いつでも読めるように 図書館の予約カードをストックしてある 酸素ボンベの本
たぶんいまも埼玉にある私の自転車 たぶんいまも板橋にある私の自転車
走り去った思い出 忘れ去った思い出 置き去った思い出
2004年09月11日(土) |
窓のおくのとおい景色 |
電車は秋を運んでいた。
半分だけ開いている窓の隙間から いつもの習慣で外を眺めた。 青い芝生が古い映画みたいに灰色がかっていた。 色褪せて遠い景色。
ホームの上をたくさんの人が歩いているのが見えた。 隣の電車の窓側には、私と同じように誰かが座っていて 向こうのホームを歩いている人を見ている。 その奥にはまた電車があって、ホームが見える。 合わせ鏡のように縦にも横にも空間がつながっている。 果てしなくうつろな景色。
車体が虫の音みたいにキリキリと音を立てている。 マンションの明かりが均等に並ぶ。 ひとつひとつの灯りの下に誰かの生活がある。 その距離は遠く離れているような気がした。 黒い海のなかの漁船みたいに点々として。
多摩川を越えた。
彫刻が並んでいる どれもこれもグロテスクな像をして じぶんを主張している
ある日
ずっしり重たい小包が届く A本家原産のお米
研ぐたびにA本さんを思い出す 一日一度の儀礼
青空が美しくて 空気がおいしくて 右手が寂しくて
そんな感覚を味わっている君の のろけ話が永く続くことを祈る
*** 池袋で待ち合わせをしていた。 友達は来なかった。長らく会っていない人だった。
ひとりで17分発の電車に乗った。 ギコギコと電車は動きだして、高崎へ向かった。
窓の外を見ると台風になぎ倒された町が見えた。 いつの間にか、電車は地上から70メートルぐらいの高架上を走っている。
風にあおられて、車体がぐらぐらしているような気がした。 竦みそうになりながら、携帯のカメラで眺めを撮った。
友達から電話があって、池袋に着いたというけど、 引き返す方法が分からなかったので、そのまま乗っていた。
電車は、急勾配を鈍いスピードで昇ってゆく。 ***
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きみの星はやみの夜に輝いている
(Carl Hilty)
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