夢袋。
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夢の服を着るのが趣味なひとがいて、
わたしはその人の部屋で横たわっている。
7、8人が周りで眠りはじめている。
じっと横たわって、眠りにおち、
夢を見始めると、その夢にあった、
ワンピースのような服が、自分を包み始める。
服ができると、脱がされて、
そのひとはどんどん試着してゆく。
何度脱がされても、
今日は赤と白のギンガムチェックの服しかできなくて、
不調だなあ、と思いながら、また眠りにおちた。
北ヨーロッパのはずれの町に着く、30人乗りくらいの船。
ここから先は進めないので、海を歩いて陸に上ってくれないかとのこと。
船には世界的に有名な動物写真家が乗っており、
そんなことは苦にもならない、といった感じで、
畳一畳くらいの大きなトランクを両手にひとつずつもって、
腰まで海水につかって歩いて行く。
なんとなく、その大柄な写真家のあとをついてゆくと
陸についてすぐにトランクを開けた。
トランクの真ん中には長い木がいっぽんくくりつけられており
そこから8つの鎖がのびて、8匹の見たことのない動物がつながれていた。
トランクふたつ分で、16匹。
何となくテンにも似ているような動物。
船が揺れたせいか、半分ちかく、死んでいた。
じっと見ていると、写真家は、
「ぼくは最近写真家になったと思われているけど
この動物たちは、少年時代にずっと入院していたころ、
僕がつくった生き物たちなんだよ」と言った。
このひとの撮る写真に写る動物は、たしかに見たことのない、
知らない動物ばかりだったのを思いだした。
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