千羽鶴
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蝋人形だらけの此処には瞬きは無くて 見開いた目からは黒い涙 明日を恐れて潜り込む
紅い花束をくれた少女は いつの間にやら向こう岸 髑髏の歌う歌声に 呪いをかける黒い天使
空を漂う白い姿に 許しを請うて朽ち果てる 安らげるなら其れでいい
四角い世界の亡骸が 哀れな歌声に呪いをかける 安らげなくとも其れがいい
踊る蝋人形が待ち望むのは 平和じゃない 動かない心を刺激するモノ その為なら血を見る事だって構わない
ビー玉に生えた苔達は唄を歌う 奇跡の星へ 滅びの唄を
明日への繋がりを確かめながら 狂おしいほど大きなウネリに抱かれて 呼吸をする事すらままならない
枯れた花束を ずっと抱えてきたけど そろそろ土へ還す事にする
壊れた時計を ずっと見つめてきたけど そろそろハンマーで砕く事にする
死んだ自分を ずっと見ない振りしてたけど そろそろ海へと贈る事にする
現実はとぐろを巻いて首を絞める 太陽はオレンジの海を飲み干して また明日へ繋ぐ夢を見る
全てがどうでもよくなってくる 全ての必要性がなくなってくる この世界との繋がりがとても薄く感じる
リアルタイムの字幕を見ているような 役者達は何を思って演じ続けているのか 踊るのに疲れた踊り子は 何処へいくのだろうか
全てがぐるぐるマワリダス 全てのマネキンが踊り出す この世界が溶けて固まるのを待っている
壊れた時計を直す気も毛頭なくて 眠った踊り子を起す手段はもう無くて 眠りについた踊り子は 何処までも何処までも
明日の風は優しいだろか 明日の夢は枯れないだろか
水面を跳ねる小さな石は 幼き頃の匂いを運んで 夕日を見据えた白鷺の 瞳に映るは明日の風
明日の風は何処から吹くのか 明日の夢は何処から来るのか
いつの間にか左風 空は虹色 雲は流れて 太陽は次の土地を照らしに出かけた 俺は明日に繋ぐ夢を見る
mocco
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