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越える
2009年07月29日(水)







サンダルが心地良い夏



今年の始めから

春のど真ん中まで

色々と悩んでた



悩み過ぎて

いくら悩んでも

変える事の出来ない


根本的な事から

ちっぽけな事まで




カレが一生懸命

探し

輸入してくれていた

靴だって



 合わなきゃ合わないでそれでいい



履ける事が無くて

履くものが無いのなら

ずっとここに居ればいい

無理に出掛ける事なんて

なかったんだ


どこかへ「行きたい」と

たまに強く思い

苦痛になる事もあるけど

そんなのは「一時の感情」だと

そう思えば

どうって事も無い




こんな風に言っちゃうと

人間関係までが

映し出されそうだけど



無理する事なんて何も無く

無駄に悲観する事も無い


何も無かったんだ






メゴの顔をいじくり回す

「くちゃくちゃ」って

顔をいがめて

楽しんでいるのに

どんどんと歯が見え出し

気持ち良さげに

ぶちゃいくに

キバを剥き出すメゴ




それでも



私の愛する

ずっとずっと会いたかった

愛おしいメゴ



「楽しんでる」なんて

言ったけど

ほんとは自分まで

気持ち良くなって

同じ顔つきになっていたり

するんだ




そんな風に

ふと

気付けば



大切な者や物に囲まれ

自由な日々を送り

愛され愛し



ここにいるメゴも

メゴ以外のみんなも



リビングに飾られた

大きな造花も

今座っている

素晴らしく立派である

一点もののチェアも



最近買って貰ったばかりの

お気に入りのソファも

額縁が豪華に見えるけど

ポスターのような絵画も



そして


ケアしたばかりの

美しく光り輝いている

歳の割には

よく「美しい」と言われる肌と

やっと長さが整り揃った

艶のある

ストレートの黒髪も




随分

ほっそりとした

シルバーの

指輪が似合うようになったけど

ネイルはイマイチな

この薬指も



カレをはじめ

男性から

「吸い込まれそう」と

言われるけど

大分汚れてしまった

この瞳も




私自身をはじめ

私に関する周りの多数の者や

細々とした物までもが

「自身」と同じく

いつかは無くなり


抹消されゆくのだろうな


と思った瞬間



「ぎゅっ」と胸が詰まった



これが以前なら

「生きている」という事が

こんなにも辛く

「早く消え去れる」ものなら

どんなに

楽になれるだろう と


このままの自分で

あと何年生きたら

一体いつになったら

「許されるの ? 」


何度繰り返しても

得体の知れない

「何か」から

逃れられる事が

出来ないのならば



受け止めるしか無いのだ と



そう決断してから

何かが「スパン」と切れ

剥がれた瞬間

やや強引に

切り替えて見たら

「さっぱり」と

軽くなって行った




私はやっと

自分の中の

切っては離せない

根本的に

苦手な箇所を

受け止める事が

できたようだ



この「根本的な箇所」

というのは

きっと

一生

治らないだろうけど



自身と共に

今ある環境や

人や物も

全て忘れたくない


ずっとずっと

「私」であったと言う事を

覚えて置きたい



こう思えるのは

「越えた」と言う

意味なのかもしれない


「何」を越えたのかは

よく分からないけど

その内の一部は

コンプレックス

なのだろうな



この先

「越えなくちゃならない事」は

沢山ある筈



それでも

それが

どんなに辛くても


「もう駄目だ」なんて

言わないよ

「一緒に居たい」って

思えるから


この「温もり」に

ずっと触れていたいし

そっとそっと

傍に居て

見守ってあげたい




 ねぇ〜〜 メゴ〜〜〜〜 ! って

 思うくらい も〜愛おしい !



って言ったら


「 メゴちゃんかよ え〜  俺も混ぜてっ 

  にゃんこを見守るのは俺だけどね 」


って

10cm先にある

カレの顔が笑った




深夜遅くから

カレの部屋で

愛し合った


 眠いな 


と思って

携帯見たら

もう50分間も

カレの舌で愛撫されてた



どうやら寝ちゃってたみたい



「 大好きだよ 」って


言葉も同時に

交わっていたのに


「 愛してるよ あいしてる 」


になったのは

何時からだろう



「スウェーディッシュ・ラブストーリー」見ながら

最後のオチで笑って


そのまま寝れなかったから

モーニングへ


カレとの時間は

どの時間も「好き」だけど

「ガラン」とした

誰も居ない店内で

キスしたり

甘えたりしながら


トースト頬張るから


「 カスがついてる〜 」って


ナフキン取って

「フキフキ」してくれたり

時には舐めてくれたり


この時が

凄く「大好き」




「 お休み取れるから 久々に

  どこかお出掛けしよっか♪ 」



って「指きり」



そだね


もう

一昨年になるけど

カレが私の事で

初めて泣きながら


私の為にと


一人車を走らせ

向かった「あそこ」に

今度は二人一緒にね



四通のメール
2009年07月16日(木)








カレの仕事が始まり

何事も無く月日が過ぎて行く



数週間前は

毎日会って

愛して合っていたというのに


我ながら

切り替えが早い

時に「短所」となる部分だけど


どうしてあの時

あんなにも

寂しく不安だったのだろう





日付が変わる前に

「 ただいま 」って


遅くまで

疲れているのに

笑顔のカレと引き換えに

晩御飯を渡す



作っていない日が

ほとんど


そんな日は

カレに抱き上げられ

「ぴったり」と

へばりつくように

また溶け合う様に

くっつき合う


何年間と欠かさず

貰っていた

平日のお土産のみ

ダイエットの為

今は無くして

貰う事にしたけど


カレのキスがあれば

それだけで「大満足」




「もっともっと」


って

口癖のように言っていたっけ


全てを埋め尽くして

くれていたのに


 もっともっと 


 何を欲していたのだろう


寂しさや不安の原因も

どうしてなのか

何なのかさえ

今でも分からない


分かっていない



だからこうして

よくここに

記してしまうのだと







カレが帰宅する時間は

深夜となり

私との寝る前の電話と

次の日の仕事の用意を済ませば


就寝は朝方となる



だから最近では

私からのメールで

一日が始まる




 おはよ 起きてる ?


 にゃんタン おはよう (はぁと 支度急ぐね


 終わったら連絡ちょーらい



八時になると

私の朝御飯を買いに出るカレから

玄関を出ると同時に

連絡が入り


お気に入りのバン屋にて

全てのパンを

読み上げてもらうけど

結局は

いつものパニーニと

いつものアイスティー


ガヤガヤとした

ノイズを聞きながら

髪をアップにしていると

数分後にカレが到着


玄関を開ければ

「 おはよ 」って

嬉しそうなカレの顔が

眠たそうな私の顔に

ひっつく


 おはよん って


言いながらキス


携帯のアラームが鳴るまで

ずっとずっと

ひっついていたり

抱き上げて貰って

「ぎゅぅ」ってし合ったり


って

そんな時間は

ほんの数分


アラームが鳴ったら

キスを交わして


 いってらっしゃい


をする


そしてまた数分後

電波が届くように

なった場所から

着信があり


受ける


左耳が恋しい


さっき会っていたばかりなのに



電車に乗るまで

特に会話は覚えて居ないのは

いつものことで


どんなに満員でも

電車メールが届くのも

またいつものこと





「 にゃんこタン おはよう(はぁと×3
  今日も相変わらず可愛くて愛おしいにゃんこタン
  今日から梅雨明けだから 朝御飯はしっかり食べて
  暑さに負けないように気を付けてね(はぁと×15

  軽く掃除が終わったら 睡眠とってね
  着いたらワンピの注文するからね

  電車は思ったほど冷房きいてないけど
  乗客は少ないほうだから まだマシ

  今日の予定は ほとんどが会議になると思うけど
  帰りの時間は また連絡させてね(はぁと
  夜はにゃんタンのおかえりなさいができると嬉しいな(はぁと

  着いたらまた電話させてね
  お掃除で疲れませんように(はぁと×3 」
  

このメールの後に

風景画が二通届く


いつもと違う画像の筈なのに

曇り空に映っているのも

いつもと変わらない


天気がどうとか

そうゆう問題ではなく

きっと

濁っていて

澄むことのない

場所なのだろう
  


軽く掃除を済ませたら

カレからの着信


これはだいたい十分程度のもので

最終的には

この電話で

お互いの肉声にて



 いってらっしゃい と

「 いってきます 」を交わす


カレから

何通もメールを貰う度に

返信をするわけではなく


その間

ただ「ぼけ」っとしていたり

パニーニを

頬張っていたり

音楽を聴いていたり



日によってこの部分は違う


他と同じなのは


先程の長文メールを


電話が終わり

昼寝をする前に

ベッドの上で寝転び

なんとなく「ぼけ」っとしながら

ゆっくりと目を

スクロールさせていること


「じんわり」と

生暖かくなってしまった

部屋の余熱と

エアコンから流れ出る

「ひんやり」とした

冷たいクーラーの風


違和感のある

温度差と同じく

その変な感覚と

少し似ているのは


過ぎ去り

戻らない時間と

途切れる事ない

感情の差


どちらも

目には映らないものだ


陥るのは「一瞬」の事だけど

いつの間にか

中和されているから

気にもならなくなる


そうして

一日一日が去り

毎日が過ぎて行く



こんな感じで

朝は四通のメールと

二回の着信


一日のトータル数は

十五通と五回


そのうち

私の送信履歴は

三通で短文



今日は

カレの従兄弟からの

新生児メールが

転送されて着た


「変化」なんて何もいらない


何も欲しくないよ


このままがいいから

このままでいい



大事な人
2009年07月06日(月)






元彼君に


 過去は過去 大事なのは繰り返さない事

 だから友達になりたい 過去話を交えた話なんて

 もうどうでもいいの そうじゃなくて普通に


って言ったら


「 友達ってより知り合いでしょ ただの

  本当に友達って思ってるなら メールくらい返せよ

  三ヶ月にいっぺんとか どーでもいいんじゃん ? 」



そりゃーそうか

と思いつつ


そりゃぁ

現在と過去を

ごちゃ混ぜするような

喋りでもされれば

こっちとしてはたまらない



 もう区切りつけようよ


って思うし



だけど最近

ようやく伝わってくれたのか


元彼君からの

一方的過ぎるメールの内容が

ガラリと変わってきた


元彼君自身

もう「過去の事なんだ」と

「変えよう」と思えたのだろう


まぁでも


「 猫っていいよね 」


なんてメール貰っても


 どう返そ〜か

 あまりに内容がないよう〜なんて(笑


って弟君に言ったら

「 チョットちょっと ?! 」

って笑ってくれてる

優しいから




弟君からすると

私は「妹」になるのだけど


本当の年はタメなので

実は「同級生」でも・・・・・


ちょびっと

私の方が年上だったりするので

「弟君」と呼ぶ事にした


だけどそれを

弟君は知らない


遠く離れてるから

言わなくてもいいし

知らなくてもいい事

多分





弟君は私の事を


「個性的で素敵だから惹かれる」


と言った


私は

また好かれても

友達にもなれず

何事も無かったような

他人に戻ってしまう事が

怖くて



自分から「遠ざけてしまおうか」と

また一人よがりな行動を起そうと

してしまったけど


弟君からの電話で

思い留めた

弟君と言う人は

本当に優しい人だ




また「友達を超えたい」と

言われるのではないかと

そんな予感も的中しそうな

発言を


弟君の口から時折

聞かされる事もあったけど


 今私が求めているのは

 恋人よりも友達で 友達が欲しい


と言ってからは


恋愛に関する話題等を

一切しなくなった



弟君は優し過ぎる程

優しいし

意外に

人の心を読み取る事も

上手だったりするから


相手を

いつも気遣っている


気遣い過ぎて

エンジンすらかけられずに

走らせる事もなく

ブレーキばかり踏んでる



 折角だから走らせて見たら ?

 たまにはスカっとするんじゃない


って言ったら


「 まっ〜たまにはガツンとねっ 」


って笑った


日頃から冷静過ぎて

突っ走れないらしい


そんな性格だから

発言ひとつにしても

言葉を細かく選ぶ


これは私も


「 丁重だよね 」って


よく人から

言われるけど

そこは似てる感じ



それから

外見も整っていて

そこでまた

違った魅力を感じさせる

男性なので

異性から

凄い好かれ方を

してしまうのだと思う




この前の電話で


「 大事だと思える人 だからこれからも大事にしたいし

  もっと仲良しになりたい 」


と素直に言われた


軽率な発言が

得意ではない

弟君の言う事だから

信用してみるよ



男性として

恋愛対象として

見れる相手

というより


実はかなり

ストライクゾーン

だったりもするんだけど




今はカレの事が

大好きだから



 長い目で

 友達でいられたら



と思ってる



私も「素敵」だと感じる

弟君から

「大事」だと

感じて貰えるなんて


ほんの少し

成長したという証なのかも


最近は特に


恋愛ではなく

成長の意味としての

人との「出会い」から

「関わり」というものに

興味がある


「人は鏡」と言う言葉があるけど

ほんと

そうなのかもしれないな



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