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垣間見る
2005年11月27日(日)


もう一年たったんだなって

ただひとりで思ってるんだと思ってた


でも昨日

彼からの知らせを受けて

彼も


もしかしたら思い出してくれたのかな ?


私達が出会えた
あの一年前のあの場所でのことを


なんて
ただの思い込みかもしれないけど


それにしても偶然
だって一年前の今日だなんてね


ちょうど車の中から

ある家族を見かけた


旦那さんは
まだ小さな赤ちゃんをバギーに乗せ
奥さんは3才くらいの子供と一緒に歩いてた


歩いてた というより

子供はお母さんの後ろを
必死になってついて行ってるという感じで

すべてが生活に疲れてるようだった


黒のスーツにネクタイをしめ
金髪の髪の毛にやつれた顔

バギーをひいてる後ろ姿の
ななめ後ろには

生活に疲れ果て
みすぼらしい格好と一本縛りの髪型の女性

顔つきまでもキツそうに見え
きっと「尻にひかれてるんだ」と思った


なんだか・・・・


この女性は古風的で
男性からは全く好かれなさそうで
彼が選びそうなタイプだ

よく見ると

スーツを着てる場違いな旦那も

彼に似てる

特に

尻に引かれてるとこなんて


考えた瞬間

冷めた


もともと冷めてはいたんだけど

別れたことによって


良いことだけが想い出として残っていたんだろう


きっと


まだ一緒にいてたら
ゲンメツだらけだと思うのに


そう思うと


中途半端な別れって
だらだらして好きじゃなかったけど

結果的にはお互いにとって
良い分かれ方だったのかもしれない



アイツ
2005年11月19日(土)


プレーヤーが壊れた

というより

壊した


ほとんど寿命だったけど
まだまだ使えそうだからって
がんばって使おうとした


だけど

なんだか・・・

これじゃあ
いつまでも気持ちの整理がつかないような気がして

やっぱり処分したものの
スピーカーは残してある


そんなものに意味ないけどね



それからの私は


ある音を聴いていた


耳にすれば胸が締め付けられ
何よりもつらく悲しくなる曲だった

あのころはね

そうは思っても何度も聴いてたから


ちょっとだけ
「聴く」のが怖かったけど


スピーカーから聞こえてくる音は


クローゼットにしまってある「コイツ」


ではなくて


ボーカルの声より
メロディの方がひきたってた



そうだ・・・!

出会って一年だっけ


うん


そうだった


一年ってすんごく早いよね
だって全然会えなかったから
ほんと短く感じる


2ヶ月なんて短い男もいたけどさ

あんま変わんなかったよ ってくらい



クローゼットの端がやぶけそうになってるコイツは

古すぎて音がキンキンしてて


だから切なくて悲しくなったの ?



誰でも良かったら

ほんと誰でも良かったんだろうね


だけどあなたに感じたあの不思議な思いは

何か特別だってそう感じるから

ただの空間を埋めるための道具じゃない


新しい相棒はやさしい音

そのやさしさが余計に寂しくもあり


こんなに優しいのに

こんなに悲しくなるのは


すべてを終わらせてしまったというのが現状だから


アイツの声も
もう二度と聞こえてはこない





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