えがにき
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2002年04月17日(水) 『うつくしい人生』

原題:C'est quoi la vie?
1999年/フランス
http://www.prenomh.com/beautiful.html


哀しみと可笑しみはちかいところにある
ゆっくりとした午後、もしくは疲れを抱えた夜に
滑り込むようにしみこむように
与えてくれる映画

彼は選択し進んでゆく
何が大事なのかそれを基準にする
何もかも捨ててしまっても必要なものはやってくる
地に足をつけていきてゆくこと
生きてゆくことはこわくない

おおきなそこから見える美しい景色と
人の確かさ

暗い影も明るいひかりも
静かに流れる時
時に嵐となり時に頬をやわらかに撫で
流れてゆく


2002年04月14日(日) シッピング・ニュース

うわ!、とか、あれ?、とか、およよ!?、とか、おう、とかそんなこんなで終わりまで。なんだろうな、不完全燃焼感を残してもやもやと。でも、気になる。なにか残ってる。なんだろうな。

映画の中にある流れを感じることができなかった。ひとつひとつの出来事が絡まって次第に流れてゆく、そんなうねりのようなものが感じられなかった。ありそうなのに。私の調子が悪かったか。

このパンフレットが美しい。もともと映像も美しいが、特別に何と言う決め手があるわけでもないのだけれども、この文字の形といい色のバランスといい、見ていて飽きない。
 



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本作は、失敗と苦悩に満ちた人生を送るクオイルが、厳しくも美しい父祖の地、ニューファンドランドで癒されていく物語である。…

…監督は主人公について力説する。「これは、幼いときに親の暴力により自尊心を奪われた男が新しい人生を踏み出す物語である。自尊心が再び芽生え、敬意を払われる世界、愛が現実となりうる世界を見つける」。荒涼とした寒々しい漁村で、クオイルはそれまで渇望した暖かさに触れるのである。…

…ハルストレムは、監督としての自分の強みは社会に不適合な人間を扱えることだと信じた。「社会のアウトサイダーを描くことに興味を持つのも、私自身がそうだったという事実から来ている。それを語ることができるし、理解できる。映画を作るのは、人々に心の内を理解してもらいたいためであり、自分は世界に一人ではないと言う確信をもってもらいたいというのが大きい」。…

(パンフレットp26 PRODUCTION NOTE ストーリーについて より)


2002年04月13日(土) K-PAX 光の旅人

公開初日、昼過ぎ、始まる時間ギリギリに滑り込み入ってゆく。お客はカップル二組、男性らしい個人が三名。そしてひとりで観に来た私。つまり8人。映画館、大丈夫か。儲けはあるのか?

遥か彼方の「けーぱっくす★」から来た(という)「けーぱっくす星人」もしくは「自称けーぱっくす星人」をケヴィン・スペイシーが演ずる。地球で暮らす地球人の間でひとり異星からやってきた(という)異星人がまき散らす違和やらなんやらが映画を観る人にとってはいわゆるいやしになって見える(かも)。しかし観る人を選ぶ。

映画の話としては作りがゆるくて御都合主義だったりする(精神科の医師としての行動はあれではまずいし、かなり首をかしげることがある)けれど、それはそれ、私はこの映画好きだ。ケヴィン・スペイシーの宇宙人ぶりには拍手喝采、この役が彼で良かった。笑い、密かに盛りあがり場所もあり、涙あり、おみやげもある(おみやげとは映画が終わってもまだ残されるなにかのことをそうわたしはよんでいる)。しかし観る人を選ぶ。私が楽しく観たのは私が異星人だからかもしれない。


2002年04月06日(土) モンスターズ・インク

天気の良い日、自転車に乗って映画館へ行く。

会員になっているので割り引きでいつも見ることができるんだけど、春休みの時期が終わるまで待っていた。千と千尋程ではないけど行列になっているのを通りがかりに見ることが多かった。
ここでは日本語吹き替え版しか選択肢がない。けれど、悪くなかった、なかなか。以前、キャッツ&ドッグスという題名どうり犬と猫が出てくる映画で吹き替え版を観たところ、申し訳ないが、途中退場しようかと思うくらい安っぽく感じた。たとえば、子供の声だとしたら、そうだと思われる「子供と言う色」を一面にべったり塗られているように、その固定観念ががっしりと固まっているような感じがする。そしてそれはいつかどこかで聞いた事のある声であり、幼稚すぎるのだ。やはり吹き替えは避けたいなとその意を新たにしたのだった。けど、これは好きだな。ノリが失われていない。

なんだかすばらしかった、この映画。子供向けだと思っていたら、シンプルに込められている事が見えて、考えさせられた。楽しかったし、伝わってくるものがある。ほんとだな、ほんとにそうだな。と素直に感じるものがあった。モンスターの顔の表情ひとつにすら感心して観ていた。

キタローのめだまおやじじゃんか。とか、どこでもドアじゃん。とか、まあそれはそう、すこし、いいのか?とも思うけど。


さかなみち |MAIL

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