カンラン
←過未→


2003年08月31日(日) 未知




肩並べて歩く夕方の道

お腹すかせて薄れ行く笑顔

後先考えない衝動買い

ペーバー・バッグに入ったトレイの上の夕食

暗い電停でのさようなら





もったいないからとでも言うように

ちぎりちぎり食み味わう時間は

積もり積もって日々へと姿を変えるだろうか





一緒に過ごした時間は

合わせてどのくらいになっただろう





初めて見る無精ひげが

寝込んだきみの輪郭を際立たせる夕暮れどき








2003年08月29日(金)





嗚呼、悲しき始末書クィーン。

今日は実はちょっとした監査がありまして、

うすうす不安を覚えていた通り、

(※別に何かやましいものを隠蔽していたワケではありません。)

あれこれご指摘を受けた結果、

大きな2点について

「後日書面で・・・。」てなことになりました。

はぁぁぁぁ・・・。

まわりの人からは「大したことないから大丈夫。」との

暖かい励ましを頂戴したものの、

週末目前にして気分はすっかりねずみ色です。





ついでに思い出したのが、

高校生の頃の黒丸王。

忘れもしない(←いや、さっきまで忘れてた。)

体育館下にこさえられたやる気のない小さな教室で

毎週2時間執り行われていた西語の授業。

「あんたどうみても西語ティーチャーだろ。」てないでたちの

これまた小さな先生に頂いた冠です。

理由は何だったのか今となっては薄っぺらな記憶しかありませんが、

多分私語か、宿題忘れたか、とんちんかんな答えをのうのうと口にしたか、

のいずれかもしくは合わせ技で

たくさんの黒丸(実物は見たことないけど)を集めたりしてました。

できるだけ先生との接触を避け、

波風たてずひっそりせこい学校生活を送っていた私にとっては、

長い歴史の中でまれにみる出来事。





とにかくこんなことまで引っぱり出して。

力無い親指でまいさんにメール。

しばらくして開いた画面には

「一応無事済んだってことかな。こっちも・・・」

というような文字が。

しばし考える。

いや、無事は無事だけど、無事じゃねぇぜ・・・

と反論しかけて、

いや、やっぱ無事かな、という気になってきた。

軽く流しただけなのか、

私のキャラを見越した上でのコメントなのか。

この人はあなどれない。







2003年08月23日(土) いざ海へ





9時出発。

晴れすぎず曇りすぎずの好天候。

夏休みも終わりに近づいたためか結構車多め。

宿題抱えた子らにとっては

手放しで遊べる最後の週末ってとこだろうし。

道路マップを膝に乗っけて目的地へ。

利用数が少なく、近々通行料値下げをするという有料道路は

見込み通りすいすい進めたものの、

そっから先のちょっとした市街地を通り抜ける国道は

さすがにそうすんなりというわけにはいかず、

ちょっとレトロでかわいらしいバスが

停留所に止まるたんびに流れはせき止められ、

その間起伏に富んだ町並みを眺めては

道順を確認して

またのろりんのろりん流れに乗る。





島へと続く橋は思っていたよりもはるかに大きく、

きれいな水色をしていた。

軽自動車150円。

自転車50円。

歩行者・・・たぶんタダ。

歩いて渡るには気合いのいる距離なのは間違いない。

さらにもひとつ小ぶりな橋を渡って行った先が

本日の目的地、蒲刈。





家が近所なんで、里帰りしてきた孫たち連れてきました風の

家族連れが目立つ丁度いい海水浴場。

冷たい水に浸かっては

陽に灼かれた砂の暖かさがじんわり伝わるゴザの上でごろごろ。

屋外での昼寝っていつぶりなんだろ。

太陽が移動するごとに

ゴザをずりずりずらして日陰を確保しながら

健康的かつだらしない心地よい午後を過ごす。





あぁ、夏が終わる。

その前に夏らしい時間を過ごせて大満足。





それにしても、

半額で買った浮き輪(大)が小さめだったのは予想外。

おしりの下に置いて(←はまらん。)

ぷかぷか浮かんでいる姿は妙に座高高めなのね。

For adultsって嘘つくな。







2003年08月22日(金) あしぶみ




半分以上あきらめかけていた今年の海行きが突然実現した。

夏らしき季節がやってきた頃に

「買わなくてはいけないものメモ」を頭の片隅にこさえてみたものの,

寒かったり大雨降ったりそんなこんなで

作成後自動的に消滅していた。

とにもかくにも浮き輪は必需品。

これがなければ私は足の届かないエリアに進出できないので。

仕事帰り(正直言うと,早退した。)に鼻息も荒く

浮き輪とゴザ購入。

去年の奄美はいいとして,

近年私が行ったのは電車で行ける海水浴場オンリーだったので,

島に行ける,島にいける,とそりゃもうものすごい興奮度。

たのしみたのしみ。







2003年08月21日(木) 雷雨のあとの西日は強烈






午後に頭を突っ込んだぐらいの時間帯だったかな。

突如ものすごいざざ降り

あらあらあらぁぁぁっと思ってる間に

ピカッッッ!!

少し遅れて

ごろごろごろごぉぉぉっという轟き。

確か今日は晴れマークだったはずなのに。

雷雨のあとはしばし強めのお天気雨。

そして何事もなかったかのように白々しくピーカン。

気分屋だな。

なんかやなことあったか?

帰宅後、

「雨ひどかったねぇ。大丈夫だった?」と聞けば、

うちの母は天気がくずれたことを知らないと言う。

わしの職場は完全に別世界なのね・・・。

あらためてさびし。

甲子園だって大荒れで試合中断してたじゃないか。





それにしても帰りの車内は心地よかった。

二人掛けの座席に行儀悪く浅ぁく低ぅく腰掛けて

見上げるようにして眺める窓の外。

青い空に張り付いている

模様とも言えないような不思議な無数の雲。

私のからだを乗っけた列車がぐわんとカーブを描くと

空は丸さを露わにした。







2003年08月20日(水) 摩擦





帰省明け

からだの休み明けがまだやってこない君へ





急いで会いに行きます

気持ちがはやっても電車の速度は変わらないんだけど

いつもより頭いっこ分早めに改札抜けて行きます





いや、電車に合わせて

ウィィン ウィィン ウィィィィン

ガタゴト ガタガタ

言っとけばスピードあがるような気すらしてきました





帰省明け

からだの休み明けがまだやってこない君へ








2003年08月18日(月) 洗い残し





いつも変わらぬレールの上

いくつもいくつも山々の間を縫って家へと急ぐ

眠気さす市内の浮島、小さな町

ゆらりゆらり首のあたりがあやしくなりつつも

タオルケットを引きずるようにして眺める

ああ、あれはベルトコンベア





今日、この瞬間に差す夕方のひかり

少しばかり早く陽をてっぺんにのっけた山

この色は記憶をたぐりよせるべく

滑車をまわす

逆方向へ





くねる竹林も

湖にかかる橋も

すべてみんな

いつかの道







2003年08月12日(火) エスメモ






前から思っていたんだけど

爽○美茶って

小学校の頃のリコーダーの匂いがします

・・・気のせいかしら?










2003年08月09日(土) 座敷虫




なぁんもする予定も気力もなく畳に張り付いて過ごす。

季節的なせいと言えば、救いようもあるのだけれど、

なんか違うような気がする。

だってこんなに暑くなる前から

お得意のひとり遊びをしなくなってる。



細工をされないままの革の切れっぱし。

はぶてたかのようにかちんかちんに固まった絵の具。

買ったっきり未開封の和紙便せん。

まだまだ彫りのあまい石。

机の上に出されっぱなしの

後ろ身ごろだけ編みあがったサマァ・ニットなんて

切なさの極み。



よくよく考えて見ると

どうも完全にひとりの時期に

いろんな芽がむくむくむくむく育つみたい。

好きな人とか

誰か(精神面で)近く感じられる人がいると

阿呆のように日がな一日過ごしてしまう傾向にある。

「阿呆になれる」と逆手に捕らえてしまうのもいいか。

いやいや、両立できると理想的。







2003年08月03日(日) すいすい





特に夏休み的イベントもないので、ここらで観光客ごっこ。





快晴かんかんの昼下がりにかの「すいすい」に乗った。

原爆ドームのほとりをゆくグラス・ボート。

軽い気持ちで乗り場へと出かけたらば、あらあら出航間近。

悩んでる暇もなく飛び乗ったかたち。





いや、でもほんと、ゆたり流れる川面から眺める広島の街はきれいだ。

地元びいきだと言われればそれまでだが、

程良く落ち着いた住み良い場所だと思う。





6、7年暮らした京都にも中心地を流れる川があった。

等間隔でカップルが座ってるあの河原。

あれはあれで素敵な場所だ。

も少し上の方にのぼって行けばもっと素敵。

・・・でも観光地の悲しさなのか、

京都の街に対してどこか「何気なくない何気なさ」みたいなのを

私はその間ずぅっと感じてた。

この「何気なくない」ってところが

どうも鼻やらのどの奥にひっかかって、

私の中ではとうとう最後まで「たまに行くならこんな街」だった。





街のど真ん中に原爆ドームがあります。

その真ん前には市民球場がどでんと居座ってます。

えぇ、一応一等地なんですけどね。

すぐそばにはデパートだってあります。

・・・最近になって球場移転だなんだと

未来へ向けた街場の有効活用的な話もちらほら聞くようになったけど、

まぁそんなどんぶり的地方都市が大好きだったりします。





話はもどりますが、

船上から見る風景は、ほんとに穏やかなもんです。

あっと言う間の45分クルーズ。

機会があればぜひお試しを。

念のため言っときますが、

いわゆるおしゃれとか、ロマンティックなひとときではないですよ。

ぼんやりゆったり楽しめます。





ちなみに今日は私、二度目の乗船だったんですけど、

これでもか!ってぐらい、

わんさか蝉を虫かごに詰め込んだおじいさんとその孫くんとあいのりでして、

もう頭ん中じいじいみんみん大変でした。

時にこんなハプニングも織り交ぜながら

今日も「すいすい」は進むのです。







2003年08月02日(土) がたぴし





おもしろくない。

まったくもっておもしろくない、私の口ん中。

昨日の夕方、電車の中にかんづめ状態になってたあたりから

おもしろくないなぁ、おもしろくないなぁと

思いつつも気づかないふりを続けてた。





いやな予感がするのでおずおずと診療所へ。

やっぱりどうもあれみたいで。

人騒がせな親不知がちょいと活動はじめた模様。

大学の時に詩にしてやったぐらい

根性ワルな私の親不知。

完全に寝っころがった状態で生きてるんですよ、これが。

どこぞの女みたいだ。

なのでこいつが動くと前方のその他の歯を圧迫するんですね。

っくぅ。

誰の血じゃい!

って話になると父母揃って

「私全部まっすぐ生えてきたけん抜いたもん。」

「ワシは4本とも今もきれいに生えとるわい。」

とおきまりのセリフを口にし、

容疑は毎回遠い親戚がひっかぶります。





結局、今回も緊急事態には至りませんでした。

少ぉし歯茎が腫れていたようで、

診察のあとのしびれを味わいながら(←結構好き。)

お薬もらって帰ってきました。

ほっとしたような、またいつか・・・と不安を感じるような。





たのむよ、親不知くん。

共に平和に生きようやぁ。

今日から改造歯ぶらしでしっかり磨きますです。







2003年08月01日(金) 事故





電車に揺られてうとうとしていて

ふと目が覚めたらば

駅に止まってる

あぁ、まだ寝てていいんだわと

またうとうとしかけて

ふと目を開けたらば

駅に止まってる





さっきとおんなじ駅から動いていないことに気づきかけた

そのときアナウンス。





ジンシンジコ

レッシャノシタノイタイ

そんなことばが私たちの上を流れてる。





このレールをうちの方にたどっていった先に

そんなことばが指すモノが散らばってるのかと思いながらも

それはそれは遠い。

別の世界のことのように遠い。





通いなれた列車の中で時間をやり過ごし、

普段降りたことのないような駅で次から次へと列車を乗り換え、

家にたどり着くまでに2時間半かかった。





駅員さんや車掌さんは突然の事態への対応に追われていたし、

私たち乗客にしても待たされていた時間は長かったけれど、

人をひとり片づけるのにかかる時間てそんなものなのかと

不思議とさみしくなった。







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