カンラン
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2002年03月31日(日) 日曜のノ喧騒ト穏ヤカナ夜ノ波ノ共通スルトコロ。

背の高いビルの中のキャフェでひとやすみ。

向かいに水色のビルが見える。
「展望浴場」。

前にも気になっていたけど,
こんな街中の
あんなに高いビル。

今でもちゃんと営業してるのかな,って思いながら,
コーヒーとチーズケーキと指をはさんだままの本と
あれこれ注意をくばりながら
じぃぃぃぃぃっと見ていたら
はだかとおぼしき人の
首から上だけがふたつ,みっつ,
ちらっと見えたので
そっからは安心して机の上だけのことに集中した。

一章読んで,落ち着いて
もう一度あの水色のビルが気になった。

正確にいうと,
あの水色のビルではなくて
どことなくそれに似た風景が
頭に浮かびそうになったり,
もうちょいってところで頭の皺の中に埋もれちゃったり。

なんだっけ。

ビルの角っこに見えるお風呂場の窓。

チーズケーキがほとんどお腹に消えたころ
ようやく浮かんできた
陸の明かりがゆらゆら水面に浮かぶ真っ黒な海と対岸を見渡せる,
家のよりすこぉし大きめなお風呂。

一昨年,いやそれより前かな。

大阪の友達が突然,広島に来たい,って
学生の頃とまったく変わらない調子で
新幹線飛び乗ってきて,
ふたりで山陽を旅した時に
泊まった向島の民宿。

おばあちゃんが経営してて,
だんなさんはいつも応接間で横になってテレビ見てたっけ。

対岸の尾道のひかりがきれいだった。

そこのお風呂がちょうど
海に面した角っこで。
大きめの窓が嬉しいんだけど,
最初の夜は何とも落ち着かなくて・・・。

でも二日目には
とても気持ちよく入れた。

尾道からは小さなひかりのひとつにしか見えないだろうし。






その時一緒だった友達も
昨年結婚して,今ではどうやらおとなしくしてるみたい。

またいつか突然現れることもあるのかな。

その時はまた一緒に旅したい。
のんびりとね。


2002年03月30日(土) 12時間ノ旅。

気づいたら国道沿いのコンビニ前。
黒い空にすっぽりと包まれたまぶしい孤島に
繋がれたようにして
何を話すでもなく
あたりに響きわたるラヂオ放送に耳をかたむける。

腰をおろして落ち着きたいような気もしたけれど,
あかりを浴びることができなくなってしまうのと
スピーカーからの声が聞こえなくなるのを
おそれて,
その場を動くことができなかった。


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いつもと変わらない天気のいい土曜日のお昼。

カーテンを開けたら
うらの空き家の軒先に敷かれた
白いコンクリートに落ちる
いろんなかたちした影をみながら
ひとつひとつのことを
思い出して整理しようと思ったけれど,

ぼんやりとした頭が重たく,
朝一番にもってこいの作業は
朝一番にするにしてはなかなかむずかしいことなんだよねぇ,と
一人しばらく
迷路の中をさまようように出口の見えない堂々巡りを
ふとんをすっぽりかぶったまんまくりかえしていた。


2002年03月29日(金) ココロのフック。

こころになにかひっかかりがあると,

いつもとかわらない道を歩いていても,
なにげない話を耳にしても,
お風呂に入っていても,
布団にすっぽり入ってみても,

全然関係のないことなのにもかかわらず,
あたかもすべてがそこにつながってるように思ってしまうのは,
なんでなんだろう。

一層,頭から離れなくなるよ。


2002年03月28日(木) 元気デネ。

年明けに撮った職場の集合写真をもらいました。

忘れた頃にひょこっともらうのも,いいですね。
4月からは,顔ぶれも随分と変わることだし,
ということで,じっくりじっくり眺めてみると・・・

やっぱりこの1年,なじめなかったなぁ。
なんて思ってしまいました。

以前いた課が心地よかったからだと思う。
忙しいところだったけど,
だからこそのちょうどいい適当さ加減。

仕事以外のこと(課内生活,とでも言うんでしょうか。)で
あれこれ煩わされることの多い今の職場とは違う雰囲気のところでした。

仕事って,
決してそれがすべてだとは言いたくないし,
思いたくもないけれど,
一日のほとんどを過ごす場所なんですよね。
今更ながらですが。

仕事がきっかけとなって親しくなれる人って,貴重な存在のように思います。

学校生活送ってた頃に比べて,
波長の合う人と出会える機会はだんだんと減っていってるような気がするから。

本当の気持ち,
曲がった考え方,
歪んだ見方,
ときに自分がいやになってしまいそうなことでも
口に出すことができる相手ってなかなかいないものです。

お酒飲みながら,
ほんとにどうでもいいような話題ばかりを
楽しそうに話して,
聞いてるふりして,
何回も何回もうなずいてみせて・・・
っていうのを随分長いことくりかえしてます。


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今回異動していく私の好きな人たち。
4月からも変わらず,
楽しいこと,
悲しいこと,
嬉しいこと,
腹立ったこと,
いろんなこと話していけたらいいな,と思ってます。

おつかれさまでした。


2002年03月27日(水) 貼リツイテイルモノ。

嵐の前の静けさ。
月末を目前に控えて,ぽこっと中休み的な日です。

ふと,職場の戸棚に大量のシールがしまわれたままになっているのを思い出しました。
昨年・・・一昨年だったかもしれません。
年賀状に貼ったりすることで普及に貢献せよ,とのことだったのですが,
放ったらかしにしてました。
そういうの,いやだから。

以来,暑中お見舞いのシーズンなんかにもちょこちょこ増量されてて,
でも誰も使ってなくて,
束になったままの状態で冬眠してたようです。

せっかくなので,
今日はシール貼り作業に没頭することに決めました。

封筒に貼り付けて,その中に今月末の発送書類を入れて,
いろんなところに送って消化してしまおう。

最初は両手で一枚一枚シールをとって,ぺったんと封筒に貼っていってたのが
気づけば,ぺたっ,ぺたっ,ぺたっ,ぺたっ・・・とリズミカルになってる。
いつの間にやら生まれたリズム。

きもち自分から離れて
自分の手の動きを見てみるとおもしろい。


私の右 親・人指し指・・・シールをはがす。貼る。
    中・薬指・・・シールの台紙を押さえる役目。
    小指・・・みんなを支える。
私の左 親・人指し指・・・封筒を一枚一枚つかんで送る。
    全員・・・封筒押さえ。シールを貼り終えた封筒を机の隅っこに運ぶ。


別に命令したわけじゃないのに,
話し合いでもしたかのように役割分担して動いてる。働いてる。

まるでそれぞれが考える脳みそを持ってるみたい。
私たちみんな知らないけど。
(人間が理解できてないことだってあってもいいと思う。)

こういう作業ってなんだか好きです。

これ以上長く眺めていると私の意識が
せっかく生まれたリズムを壊してしまいそうだったので,
他のことをもわもわと考えることにしました。


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小さい頃住んでた家。
余計なものは一切置きたくないというお母さんが
料理したり,洗い物したりしてた
こざっぱり片付いた台所。

流しに立つお母さんのすぐ後ろ,
砂糖のたくさん入ったつぼやセロテープ,アルミホイルなんかが置いてあった棚の一番低いところ。
収納のとびらがありました。

家族以外の人の目に触れることはないところだったけど,
もしも誰かが見たとしたら,
ひどく汚い,めちゃめちゃなとびら。

あの時私,何歳ぐらいだったんだろ。
幼稚園に通ってた頃か小学校入りたてか。

お父さんの仕事の手伝いでお母さんは一日中ほとんど家にいなくて,
ご飯を作りにちょこっと帰ってきたお母さんに私はよく張りついてた。

そんな私に与えられたのがそのとびら。
「そのとびらだけはエスの好きなようにしていい。」って。

お母さんの後ろに座り込んで,
毎日毎日ぺたぺたぺたぺたシールを貼った。
ドラえもんカレンダーについてた大小よりどりみどりのシール。
買ってもらったお菓子のおまけシール。
いとこのお兄ちゃんにもらったゴジラのシール。

最初は「ほんとにいいの?」と
遠慮がちに隅っこの方から貼り始めてたものの,
日が経つにつれて,
どんどんどんどん空きスペースが埋まっていって,
古いのをはがした上に貼りつけたり,
はがした後の白く残ったところに覚えたての文字をマジックで書いてみたり,
そんな風にして過ごしてたようです。

半分は私の記憶で,
半分はお母さんの記憶。


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シールを指先につけたまま,
いつの間にやら生まれたリズムを忘れてしまうなんて,
もったいないことをしたなぁ,と思った。






2002年03月26日(火) 雨ガ水タマリニ変ワル時。

お花見飛び入り参加明けの今日。

やさしく私を包み込んでてくれる布団から抜けだし,
なんとかいつもより一本遅い電車に乗っての出勤。
平日の夜遊ぶってことは,
翌日こんな私が待ってるってこと。
学生の頃はよく次の日ずる休みしてた。


お昼に友達と待ち合わせて
久しぶりに一緒にランチ。
4月からは今より少し遠くなる彼女の職場。
それでも時には中間地点までダッシュしてご飯食べましょう。


お好みくさい体で午後の仕事。


再び降り始めた雨の中,
念願のマッサージへと向かう。
なんだかんだで長らくご無沙汰してたから,
「マッサージ行こう。」と思いついた瞬間から
体のあちこちが,みしみしきぃきぃ言う。
走って走って,息が苦しくなった時みたいに
あっぷあっぷしてる。


ふにゃふにゃの頭と軽くなった体で外に出てみれば
雨はすっかり重たく本格的になってる。

Rで雨宿り。

公園のさくらが全身で雨を受け止めているのが見える。
はやばやと散ってしまうのかな。
みるみるうちに
水たまりが育っていく。
公園に敷かれた土は
雨が降るたびこうして少しずつ,少しずつ混じり合って大きな渦を描き,
公園の土としてなじみ,定着する。

眺めているうちにふと,
あたり一面が水たまりになってしまいそうな気がして不安になってしまった。

大きな大きな水たまりは,
一体どんな風景を映すんだろう。

そんなことを考えたままの頭をのっけて
電停までの道を傘さして歩いた。


2002年03月25日(月) 流レ。

一駅,二駅先で降りる人,
乗り継いで乗り継いで,遠いところを目指す人。

電車に乗り込む勇気や
電車から飛び降りる衝動が
欠如している私。

どこに行けばいいのかわからなくて,
時折,誰かを待ってるふりをしながら,
長い長い途中下車。

銅像のとなりで
同じようにたたずみ,
同じようにうつろな目をして,
たくさんの電車がこのホームを通り抜け,
たくさんの人が笑ったり泣いたり叫んだりしているのを
ぼうっと眺めました。

心を生かして眺めていると
心がくたくたになってしまうので,
ここしばらくこうしてぼうっと眺めています。


2002年03月24日(日) 儚サ。

リピーター割引使って,
再び観に行ってきました。
「アメリ」。
大好きな映画です。

ここ広島では去年の暮れからずっとロング・ラン上映中で,
4月からはまた映画館を変えて上映されるとのことです。

しあわせな映画を観ながら
流す涙って不思議だなぁ,と思います。
表情を乱さず,さらさらと静かに流れ落ちる涙。

その時の自分の心の中にある気持ちっていうのは,
懐かしさとか,切なさとか,やるせなさとか
たくさんのものが入り交じってる。
そして,何よりあたたかい。

ほっぺたに残った涙のとおりみちを消し去ってから
今日もすっきりした気分で映画館をあとにしました。




数日前に比べて風も強く,空気の冷たい街を歩いていると,
あたたかいコーヒーが飲みたくなって
平和大通りに面したキャフェに思わず滑り込みました。

白神社(シラカミシャ)の桜が
ちょうど正面に見えて,ちょっとしたお花見気分を味わいました。

あまりにたくさん,きれいに咲いているので,
すぐそばにくくりつけられたおみくじまでもが
桜の一部のように錯覚してしまったほどです。



早すぎる桜の開花。
桜ふぶき,もしくは葉桜で迎える新しい春は
一体どんな季節になるんでしょう。


2002年03月23日(土) はだかぶとん

只今,洗濯中。

午後も3時半をまわっているのにもかかわらず,
私のシーツは,
ぐるりぐるりとスピーディーコースにて
洗濯機の中をまわっております。

ついでに
まくらカバーと布団カバー,
お気に入りの赤いベッドカバーも道連れです。



さきほど,
寝転がって本でも読もうかと自分の部屋に入ってみると・・・

なんだかベッド周辺があやしい。

粉のようなものが散らばってる。
こんがりきつね色。

あれぇ?と思って布団をはいでみると,

そこにモノがありました。



私のベッドの中から,とんかつ。

手つかずのきれいなひとかけ。



悲しすぎます。

翔ちゃんはあとで掘り起こしてこっそり食べようとしていたのでしょうか。
それとも私への贈り物だったんでしょうか。
はたまた何かの仕返しだったんでしょうか。

はぁ。

ソースがかかっていなかったのが唯一の救いです。

そんなこんなで,
私のシーツは油をしっかり吸収して透明になってました。



洗濯が終わりしだい急いで干さないと。



2002年03月22日(金) ゴミ箱ニ捨テル言葉。

言われなくてもわかっていることを
あらためて人の口から聞くっていうのは,

なんて言うか,
とても,痛い。


ケガしてるところに
もいっかいキズをつくる痛みに似ていて,

隠しとおしていた
醜い傷跡を人前にさらけ出してしまったようなつらさに似ていて,


何気ないひとことのはずなのに
思い当たるところがあるからこそ
何でもないふりをして,
ひとりになった途端,涙が出る。





ことばは軽いようでもずっしり重たい。

ひとはそれを自在に操るけれど,
それに見合う強さを備えていなくちゃいけないのかな。

ことばってこわい

そう思うたびに
私のことばは数少なくなっていってる。



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もう一枚
上にすっぽり着れる上着が欲しい。





2002年03月21日(木) ショウノウのカホリ。

雨上がり,
本屋さんに行きがてら
となり町の駅前まで散歩してきました。

あたりには,
犬を連れて歩く人,
塾の打ち上げパーティーとやらに向かう女の子たち,
家族そろって車でどこかしらに向かう人たち。

さすがに祝日とだけあって
のんびりした空気が漂ってました。

お肉屋さんの前ですれ違った小学生ぐらいの子が
お母さんを見上げてひとこと。

「明日もついでにお休みにしてくれればいいのにねぇ?」

うん。
私もそう思う。

・・・明日の会議がなかったらなぁ。



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夕方から思い立って,
衣替えはじめました。

とっても苦手な作業です。


日々の自分の服装は,
毎朝見る天気予報やからだの温度計で
徐々にではありますが,
自然に衣替えができてきてるようなんです。

が,しかし。
肝心な私の洋服置き場は,
ごっついセーターなどなどが積み上げられたままの
完全冬モード。
もうひと冬やってきそうだ。



ながらく実家に住み着いていなかった私。
「物置,あらためエスの部屋」には
十分なスペースがないため,
今着る服は2階,
そうじゃないものは1階の押入の中,
というふうに私の服はいろんな場所に間借りしています。

だから衣替えに際しては
よいしょよいしょと
あれこれ抱えて家中行ったり来たりしなければなりません。

家族が出払っている今が絶好のチャンス。



今にもどてっと横になって
買って来たばっかりの本をぱらりぱらりしてしまいそうな
自分をなんとか動かして,
洋服を分類。


しばらくたって
自分のまわりを見回してみると
ものすごい光景になってる。

気がすうっと遠のいて,
何てことを始めてしまったんだろうかと後悔の渦にもまれる。


ふと視線を感じて振り返ると,
すっかり放ったらかしにされて
不安な顔した翔ちゃんの姿。

私の膝に乗っかってきたのをいいことに
私もしばし
現実逃避に突入してしまおう。
床に散らかったセーターを枕に
意味もなくごろりと転がってみる。


けど,
天井をじいいっと見てるばかりで落ち着かない。

窓の外の光も少しずつ弱まってきてる。

手早く片づけるしかないなぁ,と作業再開。


それにしてもあちこちひっくりかえしてみると,
出てくる,出てくる,いろんな懐かしいもの。
衣替えする度に遭難者(物)続出。
そしてながらく遭難してた物たちとの再会も多数。


実際使わなくても,
捨てられないものって結構あります。
なんとなく好きなもの。
そばに置いときたいもの。

こんなだから,私はがらくたに囲まれてしまう。



今回は少し思い切った整理をしてみようと思います。


2002年03月20日(水) 帰リ道。

小さい頃から数字嫌い。

「1から1000までノートに書いてきなさい。」という
小学校のつらすぎる宿題,おぼえてます。
友達の誕生日,今でも覚えられません。
ケタが大きい数字,読むのに苦労します。

そんな私がまさか,日がな一日計算機をたたくようになるとは。
なんとも不思議です。


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さて,今日もばちばち音を響かせていると,
電話が鳴りました。

通学路の話です。

話を聞いているうちに
自分の小学校の頃の通学路が鮮明に浮かんできました。

「心臓やぶりの坂」。
これってきっといろんなところに存在するものだと思いますが,
うちのもすごかった。

急勾配はもちろんのこと,
片側はかぶれの木やシダが生い茂る絶壁,
反対側は民家の裏口がはるか下に見えるという場所で。
そこが通学路に指定されてたわけです。

登校時は自分のおへそを見るような姿勢で
はぁはぁ言いながら坂を上り,
帰りは否応なしに早歩き風にとっとっとっとっとっ・・・と坂を下る。

子供ながらに
自分の中の危険区域に指定してたのですが・・・



ある日の帰り道,
おそれていたことは突然起こってしまいました。

用心深い私は
決してその坂で走ったりしたことはなかったのに,
後ろから男の子に追いかけられて
友達と一緒に逃げる途中,

こけました。

顔でずりずりずりずり
擦り下りました。
ランドセルの中の教科書やノートが
ごんっ,と首のうしろに当たったのもおぼえてる。

そして
無数の細い線が左右に走る
グレイの地面。

その後知り合いのおばちゃんの自転車に乗せられて
家まで届けられました。
玄関先でお母さんの顔を見て
やっとうわんうわん泣くことができました。

私の中ではそこまでが大事件。

けれどお母さんがたまに思い出して話します。
「よくあの顔で一日も休ませずに学校行かせたわ。」って。
そうとうひどかったらしい。
たしかに,
トイレ(男女共用でした。)で他のクラスの男の子に
「うわっ。オバケが来たぞ。」って言われた記憶はあります。

でも肝心なケガした自分の顔は覚えてない。
おじいちゃんのつくってくれた
何冊にも及ぶアルバム集にも残ってない。
無意識に,記憶も事実も残らないようにしたのかも知れません。

それでお母さんの思い出話は,
「あんたの鼻がそう高くないのはあの時こけたのが原因なんじゃわ。」と
締めくくられます。
うん。
そう言われてみれば弟は鼻が高い。



今でも仕事の関係で
たまに私の通った小学校の通学路図を目にします。
うちから学校まで
つつつつつつぅ・・・とたどっていくと,
×印のつけられたあの坂が描いてあります。

あれから
他にも転んだ子がいたんだなぁ。



2002年03月19日(火) 根。

マーゴさんから根っこが生えた。


何度も何度も,
見間違えじゃないかと,
上から,下から,横から,ななめから,
あまりにも繊細な様子の白い根っこをながめてみた。

やわらかなオレンジ色の明かりの下,
マーゴさんの根っこは
白いんだけど,
透き通っていて,
けれども黄金色で。

私はあきることなく
ずっとずっとながめていた。

ながめていると
根っこが
ひそかにしゅるりとのびる瞬間を見れるような気がしたけれど,

ながめていると
根っこも
ひそかにしゅるりとはのびてくれなさそうだったので,

白いちぢくのパンをおいしそうに食べてみたり,
口の中のいちぢくの小さな小さな種をひとつずつぷちぷちつぶしてみたり,

まるでマーゴさんの根っこには興味のないふりをすることにした。






2002年03月18日(月) 春ヲ眠ル。

どうしたことでしょう。

すごい眠かった。
今日一日をもっとも的確に表すことばです。



朝の電車は相変わらずの混み混み具合だったのですが,
幸運にも私のおきにいりの
車掌台に入り込むことができました。
人一人がすっぽり入り込めるスペース。
満員電車の中のパラダイス。

ごっとんごっとん揺られているうちに
窓から差し込む光も気持ちよくて
立ったまま居眠り。



そしてそして職場でも・・・。
机のそばに置かれた
私専用のダンボオル(中身は嬉しくもない書類の山。)の放つ
無言の圧力を感じながら,
黙々とまじめに台帳をつけていたはずだったのですが。

ふと気づいて見るとそこには
見たこともないような文字がたくさんたくさん並んでました。
一応,ちゃんと書くべきことを書いてはいたようですが,
枠からはみだすわ,
漢字一文字がおそろしいほど横に広がってるわ,
自分の仕業とは思えない光景でした。

ある意味アーティスティックでした。


眠い頭で
どうしようかと少し考えたのですが,
めったにないことだし,
記念にそのままにしておくことにしました。

いつかまた意識が危うくなったときに,
そのページを見たら
おもしろすぎて眠気が飛んでいくかも知らんし。



待ちわびたお昼やすみ。
さくらあんぱんを食べてから,
ダンボオルのかげにかくれるようにして,
眠りました。
眠らんといけんような気がしたからです。

ここぞとばかりに
自分がたばねた書類の束をまくらがわりにして
ちょっとしたニューヨークマッサージ風。

(何年か前に京都でふらっと入ったマッサージ屋さんが売りにしてた。
真ん中に穴のあいたヘッド・レストに顔をうずめるようにして肩や背中をもんでもらうという,
ニューヨーク式?マッサージ方法。)

ほんの一瞬だけ
夢まで見てしまったような気もします。



午後はなんとかまともに過ごしました。
あんまりのんびりしてると,さすがにあとあとやばいので。



帰り。
ちゃんと座って眠れる環境づくりのため,
わざわざ家と反対方向に2駅歩いたところから電車に乗る。
職場に最寄りの電停からじゃあ
座れそうにないし。



そっからの記憶は殆どないです。
つまり,ぐっすりだったようです。



それにしても,この眠り病はいつまで続くのでしょうか?



こうしてる間にも,あくびなみだで画面がぼわぼわしてきました。



・・・ネムタイ。


2002年03月17日(日) 取扱説明書。

先日の日記で,
電話についてあれこれ書いたからでしょうか,
(日記が書きにくくなってしまいそうなので,ここのことは知り合いには殆どお知らせしてないんだけど・・・。)
久しぶりに友達から連絡がありました。

どれぐらいぶりだろう,じかに話するの。
たいていはメールや手紙で連絡しあってて,
でも最近はめっきり音信不通状態だったのでした。
その間,お互いなんだかんだ忙しかったり,沈んでたりしてたようです。



「さみしいから連絡する。」ってことがない。
私はそういう時こそ沈黙を守るたちなんです。
本当にかわいくない。
自分ひとりでじっと過ごす。
いつからかこうすることが身についてた。

ナンセンスなのかも知れないけど,
どうしようもないぐらい,身についてる。
この不器用さ加減。

で,たいていの場合はその後
「どうしてたん?」って話になった時に,
当時の自分の様子をおもしろおかしく笑い話風に話してみたりするわけです。
「こんな変なことまで考えてたんだよぉ。」という具合に。
友達の笑い泣き,見るの好き。



そんなこんなで昨夜の会話は
たまりにたまった近況(でもないかな?)報告に花が咲き,
結構遅くまで話をした。

電話嫌いの私が割とすんなり話ができるようになってきた頃に,
むこうの電池が切れてしまいまいした。

あららぁ。

でもよくある,こういうこと。
一応,電話かけ直して,
「また近々メールするねー。」って伝えて電話切りました。



電話嫌いの私の特徴,もうひとつ。

電話切ってしばらくしてから・・・
妙な興奮状態を引きずってしまうのです。
なんなんだろ。
いつもならシーツと布団にはさまってる時間帯なのに,

眠れない。
眠くない。

ちょうど旅行の前日のような勢いで
目も耳もさえまくってしまう。

そっからおもむろに
本読んでみたり,
お香焚いてみたり。
あんまり疲れることなく,なんとか眠気を呼び戻すような活動に時間を費やすのです。

でも結局は次の日に多大なる影響を与えてしまうんですよね。
今回は週末だからよかったけど。



んー。
なんとも扱いにくい人です。






2002年03月16日(土) 可愛イダケジャナイノデス。

「こぶし」というんだそうです。

私がずっと「たまねぎの花」と呼んでた植物。
にゃはは。似ても似つきませんね。

この時期,
川沿いや公園,いたるところに咲いてます。

葉っぱのない枝に大きな白い花を
たくさんたくさんつけて,
遠くからでも私の目を引きつけます。

皮を剥いたたまねぎを
枝のあちこちに
ぽこぽこぽこぽこ刺したような
いたずらな姿。
見ているとなんだかだまされているような気になります。
おもちゃの木っぽい。

プレイモビルのような
やさしくてかわいらしいおもちゃのモデルにするには,もってこいな雰囲気です。



いつだったか
元安川のほとりに
雨つぶの重さに耐えきれず
花びらをたくさん落としているこぶしの木があって,
しゃがんで拾い集めてみました。

果物を剥いたあとの皮のように
しっかり厚みのあるみずみずしい花びらでした。

朝出かける時によくするように
気に入ったものを一枚,
本の間にはさんで持って帰ろうと思ったのですが,
手にしてる間に
みるみる黄色っぽく変色しはじめる
そのあまりにも厚い花びら。

私のそばでは
きっとあっと言う間にきれいなかたちをなくしてしまいそうだったので,
そうっと雨に濡れた木のそばに
戻しておきました。



人間の世界のように
きちっとしたカレンダーなんてないはずなのに
しっかりおやすみをとった後,
毎年おんなじ時期に花を咲かせる植物たち。
不思議です。





なまけものの私だったら,
「今年はおやすみさせてもらいます。」って
眠ったふりをし続けるかも知れません。




2002年03月15日(金) 人ト人ヲ結ブ糸。

電話って,結構使いますか?


私は電話嫌い。
なんか居心地が悪くて。

沈黙してはいけないと
次の話題を考えていると,
今の話題が結局うわの空状態になってしまって,
そんでもって
いざ切り出そうとすると
相手の声と絶妙なタイミングでかぶってしまって,

「あっ,ごめん。何?」

「あ,いや,こっちこそごめん。いいよ。先言って。」

なぁーんてやってるうちに,

「ごめん。何言おうとしたか忘れた。」

で,結局,しぃぃぃーん・・・てなってしまう。


どこで電話を切るかっていうのも神経すり減らす。
みんなどうやって話を締めくくるんだろう。
疑問です。
一旦「そろそろ時間かも。」と思ってしまうと,
どきどきしてしまいます。
「さようなら。」って言われるのを待っているようでいて,
反対に,
「さようなら。」って言わせたくないから
とにかく何でも喋ってやろうかな,と考えているような。



そして何より,電話って切った後さみしくないですか?
私は,さみしいです。
ほんとのこと言うと,
「下手に声聞くんじゃなかったよ。」と
その後さみしい雰囲気を
ずりずりずりずりひきづってしまい,
自分をはげます為に下手な鼻歌を歌ってみたりもします。


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それとこれとはちょっと違うかとも思いますが・・・

ちょうど今,読んでる本
中島らも氏の「愛をひっかけるための釘」の冒頭部分。


「人と出会いますと,それだけ哀しみが増しますから・・・」


という,とある漫画の中のせりふを取り上げて
出会いと別れついて書かれています。

そこにひかれて購入した本なのですが,
作者はそこで,

「それ(出会ったゆえに生まれる哀しみ)を避けるためにあえて孤独のほうを選ぶのは,
むしろ血の熱い人間の選ぶ生き方だとも思う。」

とも記しています。
分かるような分からないような。
けどちょっとがぁーん,ときました。
直感的に。

人にふれあうのは気持ちいい。
最初,ひんやりして。
そのうちお互いがじんわりと一緒にあたたかくなっていく。

けれど,一旦ふれあっていた人と離れる時には,
そのあたたかくなっていた部分が
今度はじんじんしてくる。
離れたあとには
思っていたより大きな穴がぽっかりあいてしまうのです。
まるで繋いでいた手が
そのまま相手と一緒に消えてしまったかのような感覚。

ふれあえて,ひとときを一緒に
大切に過ごせたからこその大きな喪失感。


うまく説明できないけど,すごく心に残ることば。


少々とろい私は,
ここのところずっとこのことばについて考えているわけです。


          



2002年03月14日(木) ブルウ。

私のアルバムはすごく頑丈で

水の中に沈めても

火の中に投じても

かたちをなくすことなく

いつも同じように

ここにある



大事は大事なんだけど

ときには

なくなってしまえばいいのにと思う



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思い出の公園を背中に

ご飯を食べた。

お店の大きくて透明な窓ガラスをうらめしく思った。

大きくて透明な窓ガラスをぴかぴかにみがきあげた

お店の人をうらめしく思った。


今日は雨降りだというのに。



「すごい雨が降ってる!」と

「見て,犬がずぶぬれ。」と

私をふりむかせるような

悪意のかけらもない,

何気ないことばをつくり出す口に

一秒でも早く

あつあつのピザをほおばらせてしまいたいと思った。


今日も雨降りだというのに。



一雨ごとに暖かくなっているこの季節が

突然いじわるに思えた。

あわてたように逃げていく寒い冬が

もう一度戻ってきて

この時間のこの一帯を

一秒でも早く真っ暗にしてしまって,

窓にはこちら側の様子を映して欲しいと思った。


今日も雨降りなんだから。



夏服を着て傘をさして

藤棚の下に立ってる私が見えるような気がした。



2002年03月13日(水) 暖カイカップヲ包ム,暖カナ手。

昨日出した郵便が戻ってきてしまいました。
基本料金不足・・・。
昨日私が出した郵便は3通。
80円切手,3枚取り出して貼りつけたの
ちゃーんと覚えてます。
あぁあ。
80円無駄にしてしまいました。
今頃きっと
知らない封筒の裏か
郵便屋さんの袋の内側か
そんなところにくっついてるんだ。

職場のみなさん,ごめんなさい。
80円に泣くことになったら,それは私のせいです。


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どうやら私,カゼひいちゃったみたいです。

ここんとこずっと鼻はずびずび,
のどはからからで痛くて,
花粉症かなぁと思ってたのですが,
今日は一日頭がぼおっとして
こめかみあたりにしめつけられてるような不快な感じが。

朝からそんな具合だったので
お湯で溶かして飲むカゼ薬をひとついただいて飲んでみたわけですが,
なかなかおいしいものですね。
こりゃ,是非一度カゼじゃない時に,
味覚がもっとしっかりしてる時に,
あらためて飲んでみたいなぁ,と思ってしまいました。

一時期はまった
レモネード(粉末で,パッケージがなかなかレトロな感じのものです。)を
思い出しました。
あたたかくてほどよい甘さの飲み物って,
ほぅっとなります。
気持ちのとがった部分が削られてくようです。


忘れられない飲み物,いくつかあります。
その中から今日私が記憶の中から引っ張り出すのは,
ケーコが作ってくれた甘くておいしいチャイ。

何回ぐらい行ったかなぁ,ケーコの部屋。
その日もたしか特に何をするでもなく遊びに行ったんだったと思うけど,
突然メニュウが出てきて。

一瞬悩んで,笑った。

でもちょっと申し訳ないような気がしてきて
顔あげて,涙でぼわぼわした視界で見上げてみると,
ケーコも笑ってた。
ちゃんとオーダーを待ちながらではあったけど。

お手製のかわいらしいメニュウをじっくり味わってから
私が頼んだのが,例のそのチャイでした。

ちっちゃなおなべでぐつぐつつくってくれた
スパイシーで甘いチャイ。

すごくおいしかった。

どんなお店で飲んだのよりもおいしかった。


作り方もちゃんと教えてもらって,
自分でもやってみたのだけれど,
どうもうまくいかない。
私がつくると,
お茶,ミルク,スパイスがなんだろう・・・
それぞれ独立してしまう。
ケーコがつくってくれたようなやさしく混ざり合った感じにはほど遠い。


今度またケーコのチャイ飲みに行こ。神戸まで。

カゼが治ったら一番に,こないだもらった手紙の返事書きます。


2002年03月12日(火) 枕ノ上デ。


会いたかった人に会った。

ずっとずっと

会いたい,会いたいと

願っていたわけではないけど,

会った瞬間に

あ,私,会いたかったんだ,と思った。



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夜見る夢って,誰が管理してるんでしょ。



なんとなくだけど,
あたまの中に小さな人間みたいなのがいて,
私が布団に入ってしばらく経った頃,
ぱらぱらぱらぱらと
たくさんあるファイルの中から
いくつかを取り出しては
その日その日のおはなしを組み立てているような気がします。



そこに私の希望も組み込まれているのかどうかは,
わかりません。
でも,昨夜のように
時々,懐かしい人に会わせてくれたりする。
ありがとう。



せっかくつくってくれた夢が
目が覚めるとともに
消えてなくなってしまうのは
何とかならないかな。



覚めた瞬間,
「覚えとこう,覚えとこう。」と
呪文のように唱えてみても,
ベッドを抜け出す頃には
ばらばらになったかけらを
うまくつなぎあわせられなくて,
しっかりと握りしめていた手を開いてみては,
おいてけぼりにされたような気がする。



2002年03月11日(月) 行方。

みるみるうちに,
私の机横に置かれたダンボール箱が
書類でいっぱいになってきてます。

ここが正念場のはずなのに,
圧迫感に耐えきれず
映画や本,さらにはマッサージにまで
思いを馳せる現実逃避な日々。


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先日もらったバラの花,
ドライ・フラワーにすることにしました。

早くも,です。

ようやくつぼみが開いてきてる
今が一番きれいな状態。
ドライにするのはまだ先でいい,ってことは重々承知の上。
きっとまだまだ生花として楽しめるんでしょうけども。

でも,私,実はあんまり花が好きじゃない。

切花,苦手なんです。
見てると苦しくなるから。
同じ部屋の中で日に日に弱っていく姿,見たくない。
死臭が少しずつ漂ってきそうでこわいのもある。

お母さんが気を利かせて時々いけてくれるのも
気持ちは嬉しいんだけど,
きれいなうちにキッチンにそっと返しておいたりします。
「あら,この花きらいだった?」とか
「もう飽きたん?」とか訊かれても,
うまく説明できないので
「そんなことないけど・・・。」と答えてばかりです。



妄想,ひとつ。
もしも私が花屋さんにたくさんの花たちと閉じこめられたら・・・
気が狂うと思う。
まわりでぐったり首を垂らす花たち。
状況は悪化する一方で。
空間を満たすにおいまで想像できてしまう。



最近気づいたんだけど,
私の部屋には死骸が多い。

所在無げに壁にかかってるドライ・フラワー,

あちこちに配置された珊瑚や貝がら,

台風明けに近所の川原で拾ってきた流木,

たくさんの花の写真。

私の部屋の中,そんなものがいっぱいです。

かつてはいのちに繋がっていたものたち。
もう死なないので安心してられる,
と言ったら不気味に聞こえるかなぁ。

動物って死んだら
臭くなって,見るも無惨な姿になる。


去年の夏,
書類棚の上から落っこちてきた蝉は
今でも職場の植木鉢の中にちょこんと居座ってる。
私は虫は苦手なんだけれど,
時々,おそるおそる見てしまうその姿にいまだ変化はない。
じいじい鳴いたり,
ぜんまいが巻き戻るような音を立ててばたばたすることは
もうしないだけ。


「生まれ変わったらお金持ちになりたい。」とか
「フランス人になりたい。」っていうのと同じように,
私は,次は,
死んでもこわくない,おそろしくないものになりたいと思う。



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いのちを感じられる
外で咲いてる花は好きです。
高い木の枝で風に揺られながら咲いてる花だとか,
見てるのすごく好き。
こっちまで気持ちよくなって
見上げていると,
つられてゆらゆらしてしまいそうです。




2002年03月10日(日) モノヨリ,オモイデ。

ようやく自分のID
そらで入力できるようになりました。
ただでさえ数字の苦手な私。
これからは忘れてしまわないように
引き続き毎日日記を書くべし,です。

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空港にて
お昼にお好み焼きを食べる。

場所柄,
広島に来た人,広島を発つ人のために
広島風お好み焼きのお店ばかりが軒を連ねている。

あまりにも野菜,野菜してて
昔はあんまり好きじゃなかった広島焼き。
近所のお店で無理を言っては
クレープみたいなカワだけを焼いてもらって,
ソースつけて食べてたのを思い出す。

多分,子供には関西風のお好み焼きの方が人気あるんじゃないかな。
ごっちゃになってて食べやすい。
少なくとも,一層一層解体して
食べたいとこだけ食べるような真似はできませんよね。

ちなみに今は広島焼き,大好きです。
ぱりぱりの麺やカワ,
とろろこんぶや天かすのあじまではっきりとわかるのがたまらない。


お好み焼きに限らず,
小さい頃の私は好き嫌いが多い子だったし,
今思うとかなり不思議なものを好んで食べていました。

中でも,肉のあぶら。
おかしい。これはどうかしてると思う。
今でも家でステーキ食べる度に家族から思い出のことばをいただくほど。
どうやら私,あの白いあぶらみがとても好きだったらしい。
「肉よりあぶらみ」,みたいな具合で
家族全員のあぶらみをかき集めては
嬉しそうに,そして何よりおいしそうに
食べていたそうです。
想像するだけで胸がむかむかします。


あとはですね,
名前わからないんですが,駄菓子です。

細くて長ぁい色とりどりのナイロン・チューブに入ったねりラムネ菓子。
多分あの頃から呼び名はなかったように思います。

駄菓子屋さんでバラ売りしてて。
どういうわけか先っぽに輪ゴムのついてるのと
ついてないのがあって。
あれ,すごく好きだった。
お気に入りは濃いピンクと薄いピンク。
何色でも味に違いはないんですけどね。
遠足の時には必ずリュックからちょっと顔をのぞかせてました。

先日たまたまコンビニで再会したんですよ。
かなり風貌変わってましたが,
間違いなくあれでした。

うーん,小指・・・ぐらいの長さだったかなぁ。
それぐらいの短さにカットされて,
5本1セットできれいにビニール包装されて売られてました。
昔はハダカだったのに。

衛生面やなんかで時代の流れには逆らえないんでしょうね。
その姿も何だかさみしかったんだけれど,
買って食べてみたら
もう私のさみしさメーターのハリは振り切ってしまいました。

おいしくないの。
「こんな味だったっけ?」
「もっともっとおいしくなかった?」と自問自答すること数十分。

変わってしまったのは,私の味覚の方なんじゃないかと
うすうす気づき始めた頃には,
手の温度でねりラムネがやわらかくなっていました。
ほんのちょっと甘いにおい。



なかなかワイルドな食生活送ってました。



2002年03月09日(土) 日記ッポイ日記。

木曜日から弟が帰省中。
特に盛り上がるというわけではないけれど,
久しぶりに家の中に新鮮な空気が通う気がして,
からだの中心がじんわりぽかぽかします。
寒い日に,暖かくてやわらかいカフェオレにありつけたような感じ。

今日,土曜日はこのたび
みんなで夕食を食べることができる最後の日。
夕方集合することになっていたので,
私はひとあし早く街に出かけました。

ずっとカメラに入ったままになっていたフィルムを現像に預けて
ぶらついてみました。
街ゆく人も,すっかり春らしい服装。
あたたかくなりましたね。
ジャケットを手に持って,
レーシーなブラウス1枚で歩いている人も見かけました。
・・・それはまだちょっと寒いかな。

いつも歩くアーケードの下をあえてはずして
裏道,裏道をゆく。
太陽光をさえぎる屋根がないことは嬉しいけれど,
裏通りはさすがに日陰が多いことも実感。
かげに入ってここちよさを感じる夏の日には,
まだまだ時間がありますね。


知らないお店がたくさんできてるのにも驚きました。
いつもなら多少気になりつつも素通りするところですが,
今日はいろいろ立ち寄ってみました。

古着屋めぐりの好きな私。
一品ものが多いのがたまらなく魅力的なんです。
人と同じものは身につけたくない気持ちが強いからだと思う。

だけどアメリカン・カジュアル色の強いお店は
いつも下から見上げるだけだった。
今日は,たまたま前を歩いていた女の子2人組が
階段を上がっていくのについていくようにして入ってみた。

案外スカートとかたくさん置いてあって,
そのうちの一枚に一目惚れ。
うすい素材のやさしい花柄のスカートです。
ウエスト部分にひも状にした同じ布が通してあって,
しぼってはくといういかにも古着らしいスカート。
試着させてもらって,
「そりゃ,買いでしょ。」と
鏡の中,私の隣に映ったお店のおにいさんのことばに
「うん。」とうなずく。

春や夏にたくさん活躍しそう。
けど多分,
私のことだから明日の弟のお見送りに
さっそくはいてしまうんだろうな。


夕食後,弟の買い物につきあう。
弟はきれいめでスタンダードな服を好む。
昔は派手な子だった。
小学校の運動会では目立つように,と
ピンクの靴下をはいてみたり。
そんな子だったけど,
今はグレーとか
落ち着いた色が好きらしい。
お店の人がおすすめしてくれた
赤のTシャツも丁寧に断っていた。

駐車場まで歩いているときに,
「あんたらきょうだいのくせに全然似たところがないんじゃね。」と
お母さんが言った。

そういえば顔も似てない。


2002年03月08日(金) 3月8日とバラの花。

3月に入ってから,まるまる一週間が過ぎました。
年度末の慌しさに今のところ,つま先をちょん,と入れた状態です。

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今日は何の日か知ってる人,
どれぐらいいるんだろう?

午後も3時をまわった頃,
南半球から来日中の某氏(前にも書きましたね。)が,
バラの花を12本抱えて
職場の女性たちに一本一本配り始めたのです。
びっくりしました。
なんだろうと。
こないだのお食事会のお礼なのかな,とも思いました。

話をきいてみると・・・
今日,3月8日は「国際女性デー」なのだそうです。




1857年の3月8日,
アメリカはニューヨーク,
とある被服工場が炎上するという事件があったそうです。
そこで働いていた多くの女性労働者達は,
外から施錠されていた為に逃げられず焼け死んでしまいました。

それをきっかけに,3年後の1860年の
同工場の女性たちによる労働組合の結成を経て,
1908年3月8日に行われた街頭デモで,
女性1,500人が賃金改善とよりよい生活を求めるシンボルとして,
パンとバラを掲げたそうです。

そこから毎年3月8日には,
男性から女性にバラの花をプレゼントするという習慣がうまれたそうです。




某氏が教えてくれたことに,
少し私が調べたことを書き足したものです。

世界的にかなり知れ渡っていることを
私たちは誰一人知らなくて。
そんな状態でバラもらっちゃって。
「日本人,ほんとに知らないのねぇ。」とびっくりされてしまい,
なんだか恥ずかしかった。


帰りの電車で,
開き出しそうなバラのつぼみに鼻先を近づけて
すぅっと空気を吸い込んでみた。
何度も,何度も。

花屋さんのにおいがした。

花畑のにおい,って言えない自分がちょっとだけさみしかった。


2002年03月07日(木) 土橋タンゴ。

私の足は,もっぱら路面電車。
通勤するのも,遊びに出掛けるのも,電車です。

それだけ路線が充実しているのか,
はたまた電車で行けるところにしか出掛けないのか,
たまに不思議に思う今日この頃です。


さて,エスが利用するのは市外線,長距離です。
路面電車(通称,ちんちん電車)と言うと,
市街地のメイン・ストリート,
ちょっとした距離を走るイメージがあるようですが,
この市外線,結構頑張ってます。
私の認識では,2市+1町を走り抜けているはずです。
すごいです。

そんなわけで,朝・夕えんえん40分ほど電車に揺られる日々なんですが,
(ほぼ平行して走るJRだと,だいたい10〜15分の距離。)
市内に入ると,車や歩行者と並んで走ることになります。
道路にひかれた線路なので,
「お立ちの方は,ご注意ください。」と
直角カーブ,4ヶ所ほどあります。

まわりの景色がその度ごとにガラッと変わる瞬間です。
同じ道を車で走ったとしても,
特にそんな風に感じないのが不思議なぐらいです。
目線の高さのせいなんでしょうか。

カーブを曲がっただけで,
電車がものすごく進んだような気になるのです。

で,その4つのカーブのうち。

土橋のカーブ。
すごく好きなんです。

そこに至る道は,すごく狭い。
上下1車線ずつの対面走行のど真中を電車が通る道です。

両脇は,ぎりぎりのところまで民家や店舗,会社なんかの軒先が迫ってる。
歩道なんてものはなく(もしかしたら,申し訳程度に白線が引いてあるかもしれませんが。),
当然,電車の停留所は
道路上に四角く白線で囲ってある安全地帯程度のものです。
島みたいに,ぼこっと高くなってるわけでもなく,
ほんとにただの四角。

だから乗客は,
電車が到着するまで
まん前に建つマンションの敷地内に立ってたり,
病院の駐車場から顔だけのぞかせてたり,
会社の階段に腰掛けて待ってたりします。

その先が,土橋のカーブ。

結構な市内準中心地なんですが,
どことなく古めかしい一帯。

立ち並ぶ商店の間にぽこっと暗い通路が口を開いてたり
(看板表示によると,その奥には焼肉屋さんや編物教室があったりするようです。),
以前,嘉門タツオ(漢字忘れました。)氏が立ち寄ったレコード店や二重焼きのお店があったり。

そして何より私の心を揺さぶるのは,
そのカーブ地点の線路を固める石畳が黒く古めかしく変色してて,
一瞬,タイム・スリップしたような気分になるところ。

隅っこ好きの私は,たいていドアのところに立って,
カーブする時にふくらむようにして後ろに流れていく石畳を見おろす。

ちょうどカーブのところで
反対方向の電車とすれ違う時は,もっとわくわくします。
音楽聴いてる場合は,ますますわくわくです。

対向電車の一番後ろの部分,
車体の,地面に近い部分です。
そこが一瞬,ひらっとスカートの裾が揺れるみたいに見えるんです。
ちょうど踊ってるみたいに。

別に私の目がおかしいんじゃなくて,
一回そう思ってしまったが最後,
以来頭に焼き付いてしまっているイメージです。

目じゃなくて頭がおかしいと言われるかも知れません。
それはそれで,可。


ほぼ毎日乗る電車。
ちょこちょこお気に入りのものたちを見つけておかないとね。


2002年03月06日(水) サクラ。

昨日の雨模様とは打って変わって,
窓から差し込む陽光がなんともここちいい午後です。
春眠防止のため,すこぉし窓を開けているほどです。
日が蔭る前には,忘れずに閉めに走ろうと思っているので,
先ほどからちらちら様子を窺っています。
気が抜けません。

今年もさくら前線が発表されました。
広島は,どうやら3月25日前後が開花予想日となっているようです。
ついで情報として,

日本人の好きな花ベスト3は,

 ・バラ

 ・さくら

 ・チューリップ

だそうです。
調査対象はどんな人たちなんでしょう?
すごく気になります。
ちなみに私は訊かれてません。
だって,これ,まったく納得のいく調査結果だと思いませんか?
早い話が,調査しなくても答えはこの3つでしょう。
ちびっこに訊いても答えはこの3つでしょう。

「さくらが嫌いなんです。」っていう人,少ないと思います。
でも,稀に,ごく稀にですが,
さくら花粉症というのがあるみたいです。
これにかかると,お花見厳禁です。
今まで何ともなかった人が,ある日突然何だかよくわからない花粉症患者になってしまう昨今,
よりによって,このさくら花粉症になってしまわないように気をつけましょう。

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さくら。

さくら好きの日本人の通う学校等には,たいてい立派なのが植わってますね。
大きくて,黒い木。
普段はこれといって目を引く木でもないのに,
春を迎える頃には,まるで薄桃の綿雪を積もらせたように見事に花を咲かせる。
すごいです。
小さい頃は,季節ごとに違う木を植えてるんだと思ってました。
なんとも大変な話です。

私の通ってた小学校の校庭には何本あったんだろう。

鮮明に覚えてるのは,下グランドの隅っこ,シーソーの脇に立ってたさくらです。
1年生の頃,休憩時間をクラスのみんなで遊んでいて,
私は何人かでシーソーに乗っかってました。
そんな中,女の子が突如シーソーから泣き叫びながら飛び降りた。
私たちは,最初何が起こったのかわからなくて,
とにかくその子のそばまで寄って行きました。
すると,その子のカーディガンに毛虫が。
初めてまじまじと見る毛虫です。
おそろしいぐらいの極彩色の本体を覆い隠すように白髪が生えている。
びっくりしました。
目が合ったかと思いました。
そして,毛虫は刺すらしい,と誰かが言っていたのを思い出しました。
「取ってよぉ。」と泣く彼女を,足がすくんでしまってただただ見つめることしかできず。
結局,誰かが棒きれを使って取ってあげたんだったと思う。

でもこれだけじゃ終らなかった。

気を取り直して,再びシーソー遊びに戻った私たち。
直後,別の毛虫くんが私の肩に着地してしまったのです。
子供ながらにも,さっきの子を助けられなかった私を
一体誰が助けてくれるんだろう・・・と絶望しました。
肩の上を少しずつ顔方面に向かってくる毛虫くん。
涙が出てきました。
毛虫を肩に乗っけたまま,脱靴室で女の先生に助けを求め,
傘で払ってもらったのを覚えています。
あまり嬉しくない思い出です。

この時こそが,
最近のひっぱりだこフレーズ,「情けは人のためならず。」ということばの意味を
幼い時分にして痛いほど実感した瞬間でもありました。


○ 「人にかけた情けは、いつかまわりまわって自分の元にかえってきます。すすんで人助けをしましょう。」
× 「情けをかけることは、結局はその人のためになりません。慎みましょう。」


どっかのテレビ局で解説してたこの話。
その後,「受験に役立ちます!」と他の局で2〜3回取り上げてるのを見ました。
もうこのような繰り返しが起こらないように,
しっかりと覚えておきましょう。
チャンネルを変える度,解説というかたちで何度も取り上げられると,飽きるので。


去年ハは尾道マデサクラヲ見ニ出掛ケマシタ。
今年ハドウシヨウカナ。
                                  





2002年03月05日(火) 雨ノ日のオハナシ。

雨です。

幼少の頃よりどちらかというと,おうちの中派だった私は,
特に常々,アオゾラ・ライフを満喫しているわけではないんですが,
なんだかこう,重たいですね。
体も,足取りも,あたりの雰囲気も,道に落ちた葉っぱも。


今よりもっと小さかった頃のはなし。
学校帰り,雨上がりの通学路を
傘をずりずり引きずって家までえんえん歩いていたのを思い出します。
私の家,校区のはずれなので距離が長いんです。
今でも通勤途中の電車の窓から目で通学路を追ってみて,長いなぁと思う。
もちろん,現在の小学生がランドセル背負って頑張って歩いてる姿も見えます。
あの頃,全部で一体何歩歩けば家にたどり着くかという
気の遠くなるような調査を気まぐれに始めては
気まぐれに止めたりしてました。

ぴーぴー豆,つくし,しろつめくさ,ぜんまい,いちぢく,

いつもこわいおばちゃん,理髪店から流れ出る独特のにおい,

迷路のように建ち並ぶ同じ大きさ・かたちの住宅,

クラスの男の子が住むマンションの入り口・・・

通学距離が長い分だけ,誘惑が多いのです。

ちょっと余所見をしたとたん,
「あれっ?」って。
子供の歩幅って,きっと小さいですよね。
みるみる増えてく数字が手におえなくなり,
何歩まで数えたかわからなくなってしまう。
で,明日また数えなおそう,と。

結局私は最後まできちんと数えることができたんでしょうか?

脱線。
傘のはなしですが,
そんなこんなで,私の傘には必ず,
先っぽに穴が開いてました。
だから傘を持った小学生ぐらいの子を見かけると,
「あ,あの子の傘の先っぽにも穴,開いてんのかな。」と気になってしまう次第です。
ほんとに聞いてみたら
きっと変な人だと警戒させてしまいそうなので聞きませんけど。
あれ,いつ頃からなんですかね。
オトナな傘の取扱いを始めるのって。
ちなみに今私が使ってる傘には,穴開いてません。
もしかしたら,小さな子でも,
すっごくお気に入りの傘を持ってる子なら,たいせつに使ってるのかも知れません。

サテ,今マデ何本ノ傘ニ入ッタカナ?


2002年03月04日(月) グルグルイチゴ。

普通の月初め,普通の月曜日。

職場から1ブロック裏手に入ったところにある銀行におつかいに行った際,
密かにパン屋に立ち寄る。

勝手に足がてくてく歩いていってしまったので。
やむをえず,足を追っかけたカタチです。

お昼休みにはたくさんのOLさんやおばちゃま方でいっぱいになる店内も,
午前中は空いていて,あれでもない,これでもない・・・と
めいっぱい吟味できるのが嬉しい。
おつかい中なのであんまりゆっくりはしてられないけど。

おきにいりのぐるぐるいちご
(正式名称をいつも確認しようとしながらも,毎回失敗に終る。)
を,まずはトレイに乗せといて,
あと1コがいつも悩みの種なのです。

今日はあいにく,大好きな明太フランス(これも多分私が勝手に言ってるだけ。)が
なかったので,
バジル・ピザにしました。
これは結構大きい。
大きさにして,だいたい
ずぶぬれの猫にちょっと伏せてもらっといて,どけた時に地面にできる跡ぐらいでしょうか。
楕円形の。

お昼休み、そのピザを食べたら,お腹が丁度良くなったので
ぐるぐるいちごは本日,お持ち帰りです。

いちごジャムを練りこんだ真っ白な生地をぐるぐるとぐろを巻かせて
焼き上げた感じ。
上にはホワイト・チョコがぽたぽたぽたぽたかけてある。
ホワイト・チョコが多くて,一番可愛らしいのを選ぶのが楽しい。
どことなく練乳風味。

いつの頃からかエスの好物となっています。

私がトレイに乗せたのを見て,
しばし考えた上で同じようにお買い上げになったおばちゃま。

目が合ってお互い一瞬のにんまり。
「それ,おいしいですよ。」
見知らぬ物同士が,なぜか無言で交わすちょっとシアワセな会話でした。

気に入ってもらえるといいなぁ。

ちなみに姉妹品で
ぐるぐるみるく,ぐるぐるコーヒーもあるんですよぉ。
(双方共に,当然のごとく正式名称については未確認。)


2002年03月03日(日) ハラ。

環境整備のため,昨晩より働いている。

ここは暗くて,あたたかい。

びいびいと癇に障るサイレンが鳴り響いたと思ったら,
中腰の背中にぼたっと何かが落ちてきた。

わらびもち。ひとかけ。

エスのやつ,治す気はあるのか。


2002年03月02日(土) 時計探シ。

微妙な遅れ。

現在のところ22分ほど。


エスの部屋の壁に掛かってる時計の話です。
大学入って間もなくミナミで購入したんだから・・・
だいたい5〜6年になるでしょうか。

私の一人暮らしの頃をよーく知ってる時計。

それにしてもこの微妙な遅れ,
電池を交換しても効果がないことが判明してからも
しばらくの間,そっとしておいたのですが,
毎朝不便この上なく。

決心しました。

時計探し。

それにしても,普段特に意識してないときには
街のお店のあちこちで目にするくせに,
いざ探すとなるとわからない。
どこに行けばいいのか。

結局,紙屋町から八丁堀周辺を雑貨屋巡りしました。
お店に入ってはとりあえず壁に向かって突進し見上げる。
少々首も痛くなりました。

けど,時計。
ひとくちに言っても価格の幅,結構広いんですねぇ。
「あ。かわいいの発見!」と思ってお値段確認・・・
26,800円也。買えません,そんなもの。
第一,私の部屋はあまりにもチープすぎて見合わない。

いろんな時計を見た結果,
買ったのは,赤い針。

盤がないんです。
正しくは,針の付け根に小さな円がありますが。
迷ってたら分からなくなって,
シンプルなのにしちゃおうと。

そんな時計なので,お持ち帰りスタイルはとてもコンパクト。
ネクタイの箱に少し高さを加えたような感じの状態。

一件落着のその後は、古着屋さんをぶらぶらとまわって、
いつものキャフェでマシュマロオレを飲んで帰ってきました。

これがおいしい。

カフェオレ茶碗にマシュマロが4つほど浮かんでる。
あれ,どうやって作るんでしょ。
カフェオレとマシュマロの間には白くてふわふわのミルクの層が
あるんです。うちでも飲みたい。

今日買ったもの
・赤い針
・スペイン製バーム(グリーン・アップル)
・ブラウス
・リメイクTシャツ

Tシャツは古着のリメイク。
「地球にやさしく」タグに背中を押されて買いました。
別にエコロジストじゃないけど。
黄色に初挑戦。


追記1.赤い針を壁に設置しようとしたら落っことしてしまいました。
    2,3回・・・。カバーがないことが裏目に出て,
    早くも長針がちょっとした負傷。
    気にしないことにしよう。

追記2.職場のパソで打つと,句読点のてんは「,」なのに,
    うちのパソだと,「、」になります。
    どうしてなんでしょう。
    そのことに気づいてから,なんだか落ち着きません。
    家で付けた日記と職場でつけた日記がまちまち,ばればれです。
    家パソをいじくってみた結果わかったこと。
    半角英数のカンマはひとまわりちびっこだということ「,」。
    ひらがな入力で数字の後にてんキーを押すと「,」が出てくること。
    ちょっと不便です。

    誰かご存じの方,教えて下さい。
    
     


2002年03月01日(金) ツナガリのツナガリ。

ワンピースを引っ張り出して着てみた。
去年の夏か秋口に買った花柄のやつ。

最近は同じ洋服をぐるぐるぐるぐる着まわしていたから,
自分でも心境の変化のあらわれに,ちょっとおどろいた。

どちらかというと暖かな季節仕様のため,
上からプルオーバーをうにうにうに・・・と重ねて
スカートのフリをしてのご出勤。


気持ちが軽くなった気がしてるからかな,きっと。

お腹の調子が悪くなってから,もう随分経つ。
すっかり慢性化してしまっているので
私の中には,とにかくお腹のご機嫌を損ねないように,と
常に気を配っている部署がいつからか確立してしまったらしい。

まわりからのすすめで病院にも何度かかかってみたけれど,
私の話す症状は,どうやらお医者さんにはちんぷんかんぷんなようで,
「そうですか?聞いたことないですねぇ・・・。」と
首をかしげさせてしまう。

そしてそんな光景を見ていると何となく気の毒になってしまって,
処方してもらった薬が効いてきたようです,などど言って
受診を途中止めしてきた。

で,体質なんだろうということで半ば諦めていたんだけど・・・

治るかも知れない,私のお腹!

漢方の先生に相談してみたら,
今までの私のちんぷんかんぷんな症状だけでなく,
からだが出してたいろんな信号(私は気にとめてなかった。ごめん,からだ。)が
繋がってることを教えてもらった。
たとえば,爪や指まで小さな信号出してるの。

びっくり。

お腹の調子がすこぶる良かった頃って,どんな感じだっただろ?
思い出せない。
けど,その状態に戻れたらいいな。


そんなことやこんなことが,ひょっとしたら
毎日の洋服選びだとか,いろんなことに
見えない細ぉい糸で繋がってるのかも知れないなぁ・・・

なんて思ってみたのでした。


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