早瀬の呟き日記

2005年09月29日(木) 白石さん効果?

今日大学へ行って生協の「一言カード」が貼ってある掲示板を初めてちゃんと見たら、白石さん(日記既出)の影響なのか、学生の人生相談コーナーと化していた。

「僕は元ジャニーズJr.なのですがモテません。モテるようになる本はないですか?」
店員の回答:残念ながら、一冊読むだけでモテる本というのはありません。できるだけ沢山本を読んで下さい! 生協では「読書マラソン」開催中です。

「先日好きな子に告白したら『私も好き』といわれましたが、人間として好き、という意味でした。どうしたらいいでしょう?」
店員の回答:「人間としてどうかと思う」よりは遥かにプラスの状態からのスタートです。人と親密になるには、猛ダッシュで距離を詰めなければならない場合とゆっくりの場合があります。この場合は後者かと思われます。
(いずれも早瀬の記憶に基づき、原文を編集しています)

「リュウとケンはどっちが強いんですか?」という質問に、「アニメ等のキャラクタでしょうか・・・? 竜雷太と松平健であれば、前者の腕力が勝ると思われます」と返した白石さんには及びませんが、なかなか微笑ましいやりとりですね。

さて、全然微笑ましくない愛ルケの取り調べは、いつの間にか「絞め殺すことで本当の性の悦びを与えた」に犯行事情が変わってますがいいんですか先生。「つい力を入れすぎただけである」って前に言ってた気がするのはあくまでも気のせいですか先生。 



2005年09月28日(水) 業務連絡

寒いですね。皆さんは恒温動物ですか? そうですか。いいですね。
セブンイレブンで売ってた揚げまんじゅうはおいしかったです。「MONSTER」も「攻殻機動隊2ndGIG」も終わってしまって寂しいです。ヨハンはどうなったんでしょうか。最初の頃はお似合いだと思ったテンマとニナが、いざくっつくとなると微妙に違和感あるのは直接2人が顔合わせることがほとんどなかったせいでしょうか。
以上、普通の日記してみました。
今まで自分のPCのFront Page Expressでサイト作ってましたが、現在ネットに繋いでる弟のPCにはこれが入ってなくて、見たことも聞いたことも使ったこともないHP作成ソフトしかないのです。このソフトではFront Page Expressのファイルは編集できない(開けもしない)ようで、どうやら全部作り直すはめになりそうです(泣) なにしろ見たことも聞いたことも使ったこともないソフト(しつこい)なので、まず使えるようになるのもどんだけかかるか・・・。マニュアル手元にないし。たぶん、大がかりなリニューアルをちまちまと進めることになるかと思います。放置プレイにはなるべくしたくないので(もうなりかけてるか/汗)、65+2の更新はBBSの方をチェックして下さいませ。

〈本日の愛ルケ〉
容疑者もダメダメなら刑事もダメダメ。まったくもって江戸時代の取り調べです。ワープロが泣いてますよ脇田さん・・・。せっかく応援してやろうと思ったのに脇田刑事、どんどんアホになってます。てゆーかこの小説、まともに頭使う人が誰も出てきてませんけど。
ハッ! もしやこれは菊治マジック? 接触した誰も彼もをぐだぐだにする、高齢ホラー小説だったのかもしれません。



2005年09月27日(火) まるで現国の問題

そういえば早瀬、高三のとき出家しようかと思ったことがあります。もう理由は忘れました。

さて、いよいよ脇田刑事の取り調べです。
「なぜ、殺したのだ?」
……あれ? あんた誰?
前に戻って読むと、どうやら脇田刑事に間違いないようです。
脇田さん、キャラ変わりすぎです。昨日はあんなに紳士的で丁寧語だったのに!
何故? さあここで問題です。

問:以下のうち、あてはまると思うものに○をつけよ。

1 ジュン市先生が一日にして脇田さんの性格付けを忘れたから
2 これまでの取り調べの過程で、自己中心的な菊治の態度が脇田刑事の心証を著しく害したから
3 何らかの叙述トリック
4 菊治がよく覚えていないから

現国では、本文中に書かれていないことを選ぶと8割方間違いですので正解は4。ま、それはともかく。
殺した理由を「複雑」とか「一口でいえない」とか考えて黙秘(結果的に)していますが、以前「好きだからに決まっている」と一口で言っていたような気がするのは私だけですか。そうですか。「首絞めプレイでついウッカリ」のどこが複雑なのかわかりませんが、自分が描かされた殺害時の下手っぴな絵を見せられます。その絵を本日の挿絵にして欲しかったのは私だけではありますまい。
のらくらてきとーに答える菊治に、脇田刑事が一喝。
「自分が殺したのに、わからないのかっ…」
今日はここまで。次回冒頭、ビビって失禁する菊治(予想)。
脇田さん、どうやらコイツには下手に出るより威圧する方が効果的と踏んだようですね。さすがです。
しかし、いい加減部屋のレコーダーも押収され、関係者への聞き取りも進み、ある程度警察には読めてんじゃないかと思いますが。江戸時代じゃあるまいし、自白がないとダメってこともないでしょう。もしかして脇田刑事、趣味で菊治をいぢめてるんでしょうか。腐女子的予想どおり、脇田刑事×菊治なんでしょうか。全然萌えませんけど。
それにしても、愛ルケネタ始めてからこの日記はどんどん下品になっていますね。困ったものです。(え?元から?)



2005年09月26日(月) まとめて愛ルケ

にっけいさんが戻られたので、楽しく読ませてもらっています。菊治がしょっぴかれてからは先生、比較的真面目に書かれておるようでつまらないです。おそらく、この辺の下調べに手間取られ、絞め殺してから通報までの時間稼ぎをしていたものと推察されます。
まともに書くとつまらない小説ってのも何だかなではありますが。
警察署に連行される(この時点ではまだ任意だった模様)菊治が管理人さんにうなずいてみせたのは一体全体何の伏線だったんでしょうか。
もしや管理人×菊治?!(ただし菊治脳内では菊治×管理人)
「オレのことなら心配は無用だぜベイベー」
「いえ、私が心配してるのはマンションの評判です」
ま、それはそれとして。
冬香との思い出のネックレスを取り上げられて不満な菊治。てゆーかそれ証拠物件だから。
検察に護送される途中で「病葉」に自分をたとえたりして、悲劇的ロマンに酔っています。しかも、独房でヒマありありなのでついでのように腐床(スゴイ変換出たな)の家族のことや自分の家族のことを思ったりします。いかにもついでです。
そんでもって本日。取り調べの相手が小説家だと知り、「今度読ませてもらいますね」と紳士的に対応した20歳近く年下の脇田刑事に、大人気ない菊治は「別に、読んでもらわなくてもいい」(←相変わらず口には出さない)
社交辞令だよ、バカ。



2005年09月23日(金) 「世界の中心で、愛をさけぶ」

弟から借りて(というか貸されて)そのままになってたのを、やっと読みました。「そろそろ返せよ〜」と言われたので大急ぎで読み終えました。30分くらいかかりました。
感想。
主人公がウザい。

要するに、文章が好きになれない。一人称なので、文章が好きになれない=主人公が好きになれないということで、恋愛ものにおいて主人公が好きになれないということは恋愛自体に感情移入できないということで、まあつまりは全否定です。
弟も「映画の方がいい」と言ってたように、これって映像化して第三者目線を入れた方がまだいいんだろうな。そういう意味で「姑獲鳥の夏」とは対照的ですね(笑) だからって別に見ませんけど。
だいたいさあ(転調)「恋人の死」ってネタ(素材)であってテーマ(料理)じゃないよな〜。よくこれで一冊書く気になったな〜。



2005年09月20日(火) 純愛でも不純愛でも愛人は愛人

北朝鮮の核廃棄よりも気になる日経新聞の文化面。
にっけいさん、早く戻ってきて〜。

あ、「神狩り」(山田正紀/ハヤカワ文庫)を読了。面白いです。というか、私は好きです。まあ、続編が最近出たことを知っているからこそ「え? ここで終わり?」を許容できたということもありますが・・・でも、「何を描きたいか」がはっきりしていれば、「物語」としてきちんと終わってなくてもまあいいか、と私は思います。最近朝一番に「よく覚えてない」人の文章を読んでいるので、「小説ってこういうもんだよな〜」としみじみ思ってしまった次第。ワープロ世代の作家ならダラダラ書いて2倍くらいにするところを、すっきり仕上げているところも好ましいです。いくつになっても「だって、世の中そうなんだから仕方ない」と割り切れない人にオススメします。

さて、被害者との関係を訊かれました。どう答えればいいのか菊治は困っています。「冬香を(略)愛していた。そして冬香も(略)そんな関係はなんというべきなのか。」
何故困る。
ここでせめて「恋人です」くらい言えれば、まだしも救いがあるものを。
「愛人関係だね」という刑事の言葉に全国ン十万の読者がうなずいたことでしょう。しかしワガママ菊治は不満です。「そんな俗な言葉で二人の関係を片付けるなー」と、思っています。
思ってるだけです。
口には出しません。
ヘタレです。
だもんだから、「もはや逃げも隠れもしない。」なんつっても誰も感動しません。今までダラダラと通報を引き延ばして時間稼ぎをしていたくせに「もはや」とか言っても全然締まりません。
ここは笑うところですよね?先生。
刑事さんに指示されて、冬香の死体と記念撮影。本当にこんなことするの? 「死体を指差してカメラ目線」って、ジュン市先生(仮名)の愉快創作じゃないの? いや、そんなことより「いったい、なんのために、こんな写真を撮らされるのか。これでは、冬香の死をみなに公表しているようなものではないか。」
通報ってのはそういうことだろうがよ。
するってとなにか、お前は「好きでした」とさえ言えば刑事が2人の愛の深さに感動して手を握り(←気持ち悪い)「そうでしたか。あなたは悪くない」とでも言ってくれると思ってたのか。そんな都合のいいキャラ、村上春樹の小説以外にいると思うか。
しかも「いやだ・・・」って何よ?
55歳のオッサンの台詞か?
かわいこぶってどうしよってんだ?
無理やり手錠かけて教育したろか。あ?
という訳で、刑事×菊治のオヤジ受BLにならないことを祈りつつ明日へ続く・・・か?



2005年09月19日(月) 「動機は?」「愛だ!」

ホントにこうくるとはな・・・フッ。
ここ数日にっけいしんぶん新聞記者氏が旅行されており、寂しいので自分一人せっせと書いてます。
あ、そうそう。これまた爆笑の「愛ルケ」関係ブログを紹介します。明日の「愛の流刑地」です。本編より面白いと評判です。(早瀬の中で)

あともう一つ、今日の朝日新聞で知ったナイスキャラ「白石さん」応援ブログを紹介します。
がんばれ、生協の白石さん!
いや〜素晴らしい。印象としては「優しい森博嗣」という感じです(笑) 私も白石さんが欲しいです。心安らかに日々を送れそうな気がします。乳がでかいだけが「癒し系」ではないのです。(ひがみです)

さてさて、本日の「愛ルケ」はいよいよ取り調べです。
といっても東野圭吾氏の「超高齢化社会殺人事件」を地で行く菊治の叙述トリックですから、受け答えが滅裂です。さすが「それからのことはよく覚えていない」と前置きしただけはあります。
でも、保身だけはがっつり忘れてません。
「確かに両手で喉を圧しつけたが、それは、『殺す』という意志があってやったことではない。」ときました。「皇后本人が望んだんだー」とルキーニに倣うつもりのようです。でもトート閣下はいません。立派な証人もいません。残念。あ、テープがありましたね。良かったですね(棒読み)。
書斎で聴取される菊治、何故殺したかを訊かれ「もちろん、好きだからに決っている。」「だが、はたしてわかってもらえるのか。」
理解を求めるなよ。
本当に「愛していたから殺した」なら、「他人にわかる筈がない」と思うのでは? どうやら、法廷で殺人罪を逃れる目論見のようです。
刑事さん、どうかちゃっちゃと手錠をかけてやって下さい。
そして、取調室できっつくお仕置きしてやって下さい。



2005年09月18日(日) 軽井沢へ行ってきました

土日で友人達と軽井沢旅行してきました。
駅に降り立った途端、「寒っ!」。電光掲示に出ていた気温は18℃。
夜にはガスストーブをつけないと到底半袖では過ごせません。でも日中は暑いんですよね〜。ツライ気候です(泣)
貸し別荘に女8人、夜遅くまで騒いで楽しかったです。旧軽銀座も歩いたし石の教会も見たし温泉も入ったしチーズケーキもソバも食べたしカフェでお茶もしたし、大満足。
しかし、ぎりぎりまで行けるかどうかわからなかったため下調べほとんどナシ、運転免許ナシ、自炊能力ナシ、方向音痴、気が利かない、疲れてくると思考停止(しかも疲れるのが早い)、とおよそ人員として役に立たない早瀬の傍らで、デキる女達(注:ごく一部に誇張表現が含まれています)はテキパキ働いてくれてました。
愛してるよ皆。
また行きたいですね〜。

さて、幸か不幸か「冒頭ガチャン」の予想を覆した「愛ルケ」(313)(314)まとめていきます。まずは土曜から。
「いま、人を殺しました・・・」
って、オイ!
今じゃねえだろ。3週間も前だろ(笑)
状況を「静かに」「整然と」答えてる割には時間感覚がぶっ飛んでるのは何故ですか先生。
と思ったら、「もしかして、自分の頭は分裂しているのかもしれない。」
菊治さん、認知症を認知した模様です。
てゆーか、「殺人者としての務めは果たしたはずである。」って、ナニいきなり終わらせて気分スッキリしてんだよ。これから果たすんでしょうが!お務めを。
それにしても先生、この程度の文章量で2回も同じ形容詞を使うのはいかがなものでしょうか。ハッ! まさかこれはボケた老作家が若き日を回想して書いている? そうか! だから矛盾だらけなんですね! 叙述トリックだったんですね先生!
で、「ようやく、警察官が(略)着いたようである。」
ホントにな。
警官に職業を訊かれ、作家と答えると「ペンネームを汚すような気が」したって、今更何を言っているのでしょうか。既に人として汚れきってます。てゆーか結局自分の心配なんじゃねえか。
しかも「殺すほど愛し合っていたのに」って、文法おかしいだろ。殺したのはお前のウッカリだろ。
刑事:「動機は?」
菊治:「愛だ!」
アンタはルキーニか。
どうやらこの男、「愛していたので死にたいという願いを叶えた。僕は悪くない」で押し通すつもりのようです。



2005年09月15日(木) ようやく通報かよ

こんなことしてる場合か、という自分ツッコミはさておき。
本日の愛ルケがさーもうほんとにさー。

菊治、かろうじて「死後硬直」だけは知っていたようですが、事件の記事を書いたくせに死斑を知らないって相当なヤッツケ仕事だったのか。「オレは恋愛小説の旗手だーこんな俗悪三面記事を書く人間じゃないんだー」といったところでしょうか。
現在、オノレが俗悪三面記事真っ只中にいますけど。
さて、「ここだけは大丈夫なハズ」と冬香の胸を触ってみて、やっぱり硬いことに失望。この期に及んで乳に執着するとは見上げたスケベ根性です。つか、ここが柔らかかったらどうする気だったんでしょうか。「殺戮にいたる病」みたくキッチンのナイフをもってきて(自主規制)。
「このままでいてくれ」とそれなりに切ない哀願をしながら乳に額をこすりつけてますが、えーと、前回確か「これは冬香の体ではない」とか言ってなかったっけ? この場に魔法使いが現れて本当に「このまま」の状態を保ってもいいのか。本当にガッチガチでいいんだな?
しかし酷いのは、「このままでいてくれー」と哀願して5行後(単行本なら3行後)にあっさり「駄目なら仕方がない」。
諦め早っ!
その上「子供たちのところへ帰る?」って、そりゃ何か、「腐るんならガキどもにくれてやる」って意味ですか。
最低です。
ようやく通報することを思いついたものの、菊治の脳裏に浮かんだことは大抵実行されませんので、このまま逃亡かと思われます。



2005年09月14日(水) 菊治、55歳にして死斑を知る。

「愛ルケ」ネタが続いてすいません。有名な突っ込みサイトにっけいしんぶん新聞を紹介します。最高です。

さて主人公、戻ってきてまだ「俺だけのものにするために埋めたい」とか己の保身を愛にすり替えた欺瞞を呟きつつ、ふとヒロインの身体が黒ずんでいるのにうろたえる。
「あれ、俺こんなとこ絞めたっけ?」
アンタ、55年生きててしかも字書きのくせに死斑を知らんのか! こんなアホい字書きがいていいのか。ってゆーか先生、ここは笑っていいところなんですよね?
そして、黒ずんだ死体をようやくモノと認識。
「これは冬香の身本ではない」

・・・・・・・・・・・・。
イヤ、まあ別にいいんですけど。
いつまでーも死体から勝手に都合のいい台詞を引き出して(「恨んでないわ」とか)悦に入ってるのがもう、自己中すぎて呆れ果てたとはいえ、ここまで露骨に言われるともはや阿部定的極限の愛もへったくれもあったもんじゃない。あれも愛と言っていいものかどうか悩ましいですが、少なくともこいつに比べたら愛情に分類できるでしょう。
ここから物語は一気に逃亡サスペンス(風の妄想劇)になるんでしょうか。
これほんとにオチが「すべては老人作家の妄想だった!」だったら傑作なのですが。



2005年09月13日(火) 「愛ルケ」が熱い!

「愛ルケ」とは、現在日経朝刊にて絶賛連載中の小説「愛の流刑地」の略称です。これは日本の文学史を塗り替える、初の老人妄想系シュールギャグエロ小説です。日経って意味不明なカタカナ語や正体不明なグラフばっかで何書いてあるか全然わかんなーい、と思って敬遠していたアナタ! こんなところに最先端の笑いが存在しているのですよ。まずは
こちらであらすじ及び作者の意気込みをご覧下さい。

ね? すごいでしょ。
ありえないでしょ。
既にタイトルからしてアイタタなこの小説、早瀬は当初「ああそうですか」と軽蔑まじりに思っただけで読みもしなかったのですが、甘かった。
ある日気づくと、主人公のジジイ(年齢設定は55歳だから「オッサン」なのですが、思考パターンがどうにもこうにもジジイなのでこう表記します)が不倫相手の人妻と連絡を取るためにはにかみながらもウッキウキで携帯電話を買い、人生初のメールにハートマークを入れるかどうかで真剣に悩むという、「究極の愛」とはおよそほど遠い爆笑の場面が展開されていました。
何これ。
この人直木賞作家じゃなかった?
しかも医者じゃなかった?
え? これ、本気なの?
そして、「身も心も結ばれる」ことを強調するためか、いつ見ても延々と続くナニのシーン。
こんなものが朝っぱらから天下の日経に載っていていいものなのでしょうか。スポーツ新聞の真ん中にあるエロ小説と大差ない、というか描写がどうにもこうにもジジくさいためエロとしてもいかがなものか、というグズグズの文章。いまどきボーイズラブだってここまで「てにをは」や視点をぐだぐだにした小説は珍しいというのに。
しかし、真の衝撃はしばらくしてからやってきた。
ナニの最中に首を絞めることを要求し始めるヒロインに、初めは怯えつつも応えてやる主人公。ところが、勢い余って本当に絞め殺してしまうのです。
しかも、ヒロインの最期の言葉は「愛してるわ」でも「幸せだったわ」でもなく、

「ごわっ」

という苦悶の声。

・・・・・・え?
マジで?
更に、彼女が死んだことを確かめようと愛撫しているうちに(この方、他に確認の仕方を知らないようです)全身を舐め回し始め、興奮してきてナニを行おうとするのですが「花蕊」(良い子はわからなくてもいいです)が冷たくなっていた、という理由で断念。
その後添い寝をし、死体を前にぐだぐだ悩み、俺はどうせ刑務所入りになるんだーその前にシャバの空気が吸いたいんだーと、死体をそのままにして散歩に出かけ、ふと山中に死体を埋める、という隠蔽工作を思いつくのです。
これが本日までの話です。
どうですか。
これで笑うなって方が無理でしょ。
自己中にもほどがあるでしょこのジジイ。しかもヒロインは、某掲示板で「喋るダッチワイフ」と評されたほどのどうしようもないキャラ。しかもこれらのキャラを戯画として突き放した描写は一切なし。
やばい。先生は本気だ。
ああ、どうしてしまったの先生! 「白い影」で全国の主婦の紅涙を絞り、それこそ純愛ブームのさきがけともなったお人が、何故こんなことに?
いやいや、これこそが新境地。老いてなお、新たなジャンルに挑戦するその気概や良し。映像化の噂もあるこの作品、「すべては老齢のスランプ作家の妄想だった!」というオチに終結しそうな気配もありつつ、目が離せない展開となってきました。
興味のある方は図書館ででもバックナンバーを読んでみて下さい。



2005年09月11日(日) 容疑者室井慎次(ネタバレ)

2回目です。M氏と早めに待ち合わせてお昼をここのカフェで食べました。おいしかったしお店もオシャレでした。ごちそうさまです>M氏

さて、もっかい見ると前半の人数の多さというか情報量の多さがちゃんと整理できましてよかったです。終了後カップルの女性が男性に「あの車椅子の人は誰?」と訊いてまして、やっぱり初見はそうだよな〜ある程度頭の中で情報処理しながら見ないとわかりにくいな〜と思いました。個人的には嫌いではないんですがね、情報量多いのは。
後半は確かにちょっと長かったかも。もっとサクサク終わらせてもいいかな。室井さんの恋人の話は余計だったかもしれません(^_^;) イヤ、腐女子的にってんじゃなく(笑)あれで話が引き延ばされたのが明らかだったもんで。青島とのいろいろでも十分不祥事じゃん(笑)
思うにこの話、最初は「若い女の弁護士」って設定ではなかったのではないでしょうか。しかしそうすると画面が男ばっかりで興行的にちょっとっていう配慮(オトナの事情ともいう)じゃないだろうか。なんか、そんな気がする。沖田さんが唯一の華ってちょっと一般的じゃないし(笑)
あと、試写でも感じたんですが、この話に青島が出てこないのはやっぱり不自然。海外出張中とかならともかく、湾岸署にいて室井さんのピンチに動かないのは、今までの関係からしてどうかなあ。それじゃ恩知らずでは?(笑)
こないだ久しぶりにTVシリーズを見返しましたが、やっぱりこれが一番面白いというか、映画は全部TVシリーズの貯金を崩しながら作ってる気がします。「容疑者」で新城が大活躍したのが最大の入金(笑) 初登場のスペシャルを今見ると、あぁこの頃の新城は若かったなあ〜(デコのことではありません)と思います。今は結構マキャベリストじゃないですか。(と私は思う) 新城、ここんとこずっと半端な役どころだったのは室井さんに借りを作れるチャンスをじ〜っと待ってたんでしょうね(笑) 長い沈黙の時は終わったのですよ。でもこれが最後の大活躍かもしれないが・・・。
そろそろ青島と湾岸署の人々の日常業務が見たいです。派手な事件でなく。

とは言っても、むやみやたらと「つまらなかった」評の多い本作を少々弁護してみましょう。
あちこちおかしさは目につきますが、他の部分から推測することで納得できる程度には作られています。北署の刑事達がどーっと走って追いかけるシーンですが、あれは同じ署の警官を調べていたことと任意だったことを考えると、フィクションの範囲としては許容範囲だと思います。上手い演出だとは思いませんけど。
灰島の落ち方は確かに盛り上がりませんが、ああいう性格の主なら自分の思い通りにならないとキレるのはありえると思います。
「何を描きたい映画なのか」ははっきりしていましたから、細部のおかしさには目をつぶってもかまわないと私は判断しました。ただ、見ている側の気持ちをテンポよく、スリリングに運んで欲しい人には薦めない映画ではあります。



2005年09月08日(木) エリザベート(東宝)

今回は一ヶ月と公演が短くて、希望の山口トートが取れなかったので諦めていたのですが、たまたま各務さんが行けなくなったため譲ってもらえました。ありがたや。ソワレ、1階後方A席、内野トートです。
やっぱり帝劇は広くてAだとちょい遠いかな、という気もしますが、オペラグラスがあれば大丈夫。
内野さんは去年より歌上手くなってました(笑) 例の氷●京介な歌い方もたまーに残ってましたが、普通に声が出ていて良かったです。仕草のエロ度が少々控えめになってて(笑)その分なのかなんなのか前半やけにオーバーアクションで笑いそうになる箇所も・・・。シシィに拒否られる度に「アンタそんなにびっくりせんでも」みたいなリアクションがね・・・例えば長女が死んだとき、「あなたを決して許さないわ」と怒られて「えっ怒られちゃったよ〜」的な顔をするのはいかがなものか(笑) 確信犯じゃなかったのかよ。なんか反応が「自分が何してるかわかってない」印象で、これじゃ美形のストーカーだよなあ、と(笑) 後半は表情抑えめで良かったですね。前に書いたか忘れましたが、内野さんに京極堂やって欲しいです私。堤真一よりは「凶相」でしょう。榎さんは山口さんでいいんじゃないすか?(笑) 「口を開かなければ二枚目」だし。「姑獲鳥」は映画よりもむしろ舞台向きかな、と思います。え? 関口ですか? 別に誰だっていいです(笑)
どうも初演の記憶が薄れてきたせいか、この演出でもまあ筋は通るしいいかなーとも思います。閣下のちびルド肩車がなくなったー!とか言い出せばキリがありません。でも皇太后のソロはやっぱりいらない(笑) あと、セットの使い回し感はどうにかして頂きたいものです。「私だけに」の大きな扉も復活希望。(言ってるじゃん)
今回の一路さんの演技は、シシィが「開き直った」感じがしました。自分が自分であることの苦しみというより、嫌な女でええわい、みたいな(笑) 「私が踊るとき」が入ると余計にそんな感じで、閣下に翻弄されるよりは閣下を振り回してるようにも見えました。・・・っていうか内野さんだからそう見えたのかも。ラストシーンは確かに「二人の世界」感出してましたしね。隠れキャッチコピーの「ずっとあなたを愛していた」は閣下→シシィの意味と、シシィ→閣下の意味と両方あると思うのですが、今回初めてかなあ、後者が感じられたのは。
フランツは石川禅氏。声の通りが良くて台詞が聴きやすかったです。皇帝らしい品は鈴木さんの方がありましたが、なんだか「成長するフランツ」に見えました。若い頃は「いい奴なんだけどねえ・・・」って感じで、浮気後真摯に反省(笑)「夜のボート」の強い愛情(だからこそ悲しいのですが)へと、人間的に成長している印象でしたね。
ルドルフは浦井健治君。んーなんつんでしょ、可もなく不可もない、かな。歌は上手かったですよ。一生懸命な感じでしたし。ただ、マイクがデコに取り付けてあったのが気になって仕方ありませんでした。アンコウじゃないんだから・・・。
まだ始まって間もないというのに「キッチュ」の手拍子やらカテコのスタンディング(と歓声)やら、エリザベーター(今作りました)の熱気はスゴイですねえ。イヤ、私も立ちましたけど(笑)
おっと忘れるとこだった。カテコの内野さんが面白かったんですよ。気障に登場したのに少々つまずきまして、そしたら全員が前に出るところで全員がコケる真似をしたのです。「いじめられたー」みたいな仕草をする内野さん。意外にお茶目な一面が。で、最後は一路さんと2人で登場なんですが、ここでも一路さんがコケるフリ。愛なんでしょうか(笑)

最後にお願い。内野閣下にはあと5センチ高いブーツを!(ってこれ、去年も書いてた/汗)



2005年09月04日(日) 漁船とチクワの密かな関係

「原油価格が上昇したため漁船の燃料費が上がり、チクワが値上がりした」というニュースを聞いていた弟の言葉。

「チクワと漁船に何の関係があるんだよ?」

早瀬:「・・・・・・だって、チクワの原料、魚でしょ」
弟:「え? チクワって生えてるんじゃないの?

これが23歳大卒の金融機関勤務が言った台詞である。おねいさん的には「んもぉ〜かーわいいなあ〜」であるが、一般的に考えると極めて重大な問題を孕んでいる。つまり、チクワの原料が何であるか、ヒジキが山菜なのか海草なのか知らなくても社会人として困らないという事実であり、そりゃー学力低下もするわアンタ、ということである。
学校教育と企業の接続が変質して日本型の青年期構造が壊れたために引きこもりやフリーターの問題がある訳だが、なんか分析がめんどうくさいのでもう本の話にします。

ここ数日具合悪くて寝てたので、ウェストレイクの「弱気な死人」を読了。面白かった。90分の娯楽映画みたいな感じ。
それと、京極堂シリーズをぱらぱら読み直し。「百器徒然袋」シリーズはもう出ないらしいが、本島君が好きなので残念。よく考えたらタイプ的には関口と大差ない筈なんだが、後者には全く好感が持てないのは何の呪いだろうか。「宴の始末」のとき、「関口なんか助けなくていいのに・・・」と結構真面目に思いました(←酷)。そこだけ藍童子に賛成。
それにしてもこのシリーズの京極堂、楽しそうだよな〜。榎さん仕切りのくっだらない仕掛けのときって、やけに活き活きしてますよね(笑) 素敵だ。でも堂島さんの屈折した愛情もイイなあ。このタイプ好きなんだよな〜。いや、別にヨハンがどうこうって訳では・・・(笑) テンマのが好きです。てへ。



2005年09月02日(金) 小康状態

弟はこのあたりで高熱を出したので油断は禁物ですが、だるいのはだいぶよくなりました。まだアゴ痛いけど。

ヤフーの映画掲示板を中心に、「容疑者」の評価がかなり辛口、というかボロクソですね。
映画なり小説なりの評価、「良かったか悪かったか」を決めるのは作品の出来というよりもむしろ受け手の期待水準であって、TVシリーズの「踊る」はどちらかというと口コミで面白さが伝わっていったある種のコミュニティ性があったのですが、下手にヒットしてしまったおかげでいちいち大々的な宣伝を打たなければならなくなり、多数の受け手の期待水準を無駄に上昇させているという印象です。
まあ、私自身も煽るような書き方しましたけどね。正直、こんなに評価が悪い作品だとは思わなかったので。
ま、新室がどうこうというのは置いておくとしても(笑)今までの映画シリーズの中では、一番「映画」っぽいと思います。「OD1」「OD2」「交渉人」と、画面はどれもTVドラマそのもので、ネタが壮大(TVシリーズ比)な割にはあまり映画っぽく作られていなかったと思いますので、その点をまず評価しました。
とはいっても、結局私は「ストーリー→2」「スリル→5」とか、そういう万人に共通する基準で作品を見ない傾向があるので、ひたすら「ああ、また多数派になりそこねた・・・」と苦い思いを噛み締めるのみです。
これに限らず映画の感想で最近よく目にするのが「テンポが悪い」「スピードがない」「眠い」という、「自分(気分)を運んでくれる速度」に関するものなのですが、私が退屈で途中で見るのやめた映画って「グラディエイター」だけだ(笑) アカデミーで5部門だか取った作品なのに。最後まで見て退屈だった作品の筆頭は「たそがれ清兵衛」。
まあつまりはそういう人間なんだ私は。


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