月。
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2004年04月26日(月) ひとつ。

あなたの薬指だと何号になるんだろうね
そう笑って言おうかと考えていたけれど
舌先で言葉は凍ってしまった

ふと気が付くと
あなたの指から華奢な指輪は消えていて
なんだか胸がいっぱいになってしまった

彼女を裏切りたくないという思いからなのか
私との時間をたいせつにしたいという思いからなのか

紙切れ一枚
指輪ひとつ

たったそれだけなのに
変わってしまったことを
改めて感じる

帰り際の信号待ちのとき

 一緒の家に帰れればいいのにな

ぽつりと言ったその一言が
今さらだけれど心に沁みた


2004年04月25日(日) もしもはありえないけれど。

その瞬間だけでも 身体だけを必要とされたとしても
触れる手とかける言葉に 愛が感じられないと 身体は反応しない

割と 簡単に反応する身体だと 思っていたんだけれど

彼は私を必要としていなかった
彼は私を必要としていた

私を必要としてくれるのなら
この身体を差し出してもいいと思うのは
エゴなのかもしれない

あの日 もしかして私がもっと彼を求めていたら
彼は 私を 抱きしめてくれただろうか


2004年04月24日(土) セックスとモチベーション。

触れてみたいから
という理由で寝たことはあるけれど

セックスはモチベーションさえ上がれば出来るでしょう

と言われて引いた

その単語のほんとうの意味を
私は理解していないのかも知れない
だけど なにか違う そう思った

 俺はあんまりやる気しないけど
 こいつやりたそうだから
 やっとくか

 せっかくだし

 みたいな

 卑屈になりすぎでしょうか

彼はきっと
自分に対しても女に対しても
自信のある人なんだと思う

彼にもっと触れてつながったとき
私の心と身体はどうなるのだろう

綺麗に均等のとれた身体が持つ
綺麗な筋肉のラインに触れてみたいのは確か
この気持ちは何と呼べばいいのだろう

また いつか機会があったら 触れて確かめてみる
今回は 泡盛と寝不足と頭痛に負けたけど

そういう私も変わっているのだろうか


2004年04月23日(金) 籠の中の小鳥。

彼が関知していないことが
彼女に負担としてどれだけかかっているか
彼は理解しようとしているのだろうか

身体を休めるはずの週末が
やってくるのがこわいなんて
あっていいはずがない

いつでも気を張って頑張っている彼女を
これ以上閉じ込めてしまわないで

お互いが大変な時期であることもわかるけれど
それは単なる 逃げ にしかならないでしょう

細くちいさな肩を抱きしめながら
私に出来ることはないんだと思い知る


2004年04月22日(木) ゆれない。/ふれる。

昨夜
会社のひとたちと飲んでいた彼から
連絡が入るかと思っていた

結局
連絡は入ることなく
安心したような期待はずれだったような
気持ちがした

だけど
近いうちに
彼女と入籍を考えている彼なのだから
これでいい これが正しい のだ

揺れない彼は 好きだと思った

あなたが「僕と彼女が幸せになれるはずはない」と言っていても
あなたと彼女の幸せを 私は 願っているから

◇◇◇

夏のような日差しと気温にげんなりしながら(午後の窓際は特に暑い)
プリンターとサーバーに囲まれた場所でぼんやり作業していると

 暑くないですか?

と声をかけられた
顔をあげるとあのひとが居た

 こっちすごい暑いって聞いたから
 ...暑くないですか?

そう言って笑った

 あっついですよ
 ...ほら

そうこたえて
ワイシャツをまくりあげていたあのひとの右腕を
熱くなっている左手でつかんでにっこり笑ってみる

この間の席替えで 私はフロアの端に動くことになって
あのひとの行動範囲は 私の視界に入らなくなった
私のもとには 相変わらず大変な様子が伝わってくるだけだったから

こんなたあいもないことが
うれしかった
単純な私


2004年04月21日(水) たろ。

一緒に居たいと思った
その笑顔をみていたいと思った
抱きしめて背中をとんとんってしてあげたいと思った

顔も声も全然好みじゃないのに
一緒に居られることなんてあるはずないのに
あのひとの目はもう私をトクベツとして見ていない


2004年04月20日(火) ふかづめ。

長く伸ばすことが苦手になった
指先が痛いくらいみじかくするようになった
こどものような手


2004年04月19日(月) 歯車。

ほんとうに一緒に居たいひとと
一緒に居られないことがかなしい

夜中に 突然 かなしくなって
台所で ひとりなきました

だけど それを 狂わせたのは私で 選んだのも私でした

すべてを伝えて自分の気持ちが楽になったとしても
それを受けた相手に重荷を背負わせることになるかも知れません

すべてを伝えることが正しいこととは思いません
自分が背負った荷を誰かに預けることは出来ません

逃げでしょうか
逃げでしょうね

ゆらゆらと揺れる煙をみつめて
こぼれおちる涙をとめました

手の中に何も残らなくても
それでも構わないと決めたのは
私でした


2004年04月18日(日) 邪。

あなたが手に入らないのなら
何にもいらない


2004年04月17日(土) 彼女。

メールの返信も一度目の電話も無視した
彼女のことが時々面倒になる

しつこくされることもないのに
寂しいからかまってと素直に言われても
用事がなくても出掛けたくないと思うときがある

うまく言えないけれど
どうして鬱陶しいと思うときがあるんだろう
何が引っ掛かっているんだろう

嫌いじゃない

それは確かなのに
私のなかで大切に思っていることを
彼女には話したくないと思う部分があるからだろうか


2004年04月16日(金) 何度目だろう。

ふつうに起きて
ふつうに支度して出勤して
ふつうに仕事して

嫌悪感も罪悪感も何にもなかった

どんな状況でも
どんな理由でも
私を必要としてくれる人が居るのなら
それでしあわせだと


2004年04月15日(木) 葉桜の日。

こころとからだがバラバラで
ときどき全部放り出してしまいたくなる
放り出してみたらどうでもよくなってしまった


鷺沢萠さん
あなたを必要としていた人は
この世の中にたくさんいるのに
どうしてひとりで決めてしまったのですか

あなたをとらえて放さなかった
何かから 解放されたのでしょうか

安らかな眠りであればいいと願わずにいられません


2004年04月14日(水) すがたかたち。

手とか肩とか足とか
一部分を見ただけであのひととわかる

席替えでずいぶん遠くになってしまって
言葉を交わす機会もほとんどないけれど
忙しいというよりは発展性のない惰性の毎日に
うんざりしているように見える

元気とは言い難い

傍にいて触れて
なごませてあげられるのが
私でないことを もう知っているから
ただ 見ていないふりをして 見ている


2004年04月09日(金) 苛立ち。

私を苛立たせるのは
彼の優柔不断な想いのせいだろう

大切にしなければならない女性を
大切にすると決めた女性との関係をいつまでも宙ぶらりんのまま
ただ日常に流されてゆく

私は
同じように決断したのに
そのまま続いているふたりに嫉妬しているだけで

けれどそれは ゲームのように 身体のつながりだけを求め続けた結果だったから
あのときは そう決めることが正しいと思ったし 今でも決めたことを後悔はしていない

親になる決心のない大人どうしが
お互いの想いを曲げてまで一緒に居ることは
私たちには無理だと思った

それが 許されることではないと わかっていても

彼らの生活を 惰性のようにしか感じられない
そして 手に入らないものを いつまでも求めている彼を
許せないと 思う気持ちだけが 私の中にあって
自分自身を許せないと思う気持ちにも つながってゆく


2004年04月01日(木) きっと。

欲しいものは欲しいと言えばいいだけで
それが手に入るかどうかが問題じゃない

そういう想いがあってもいいと
最近の私は思うのです


杏 |MAIL

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