「今から電話していい?｣
という、夕方のメールは、これまでにはないパターンだ。

「いいよー。」
と、返事をしてから、人気のない場所を探して歩くうちに緊張していくのがわかった。
よい知らせだろうか、悪い知らせだろうか、これまでの経験律で、私は悪いほうの予想のほうが得意だ。
別れよう・・・・って言われたときの心の準備もしてみる。

「もしもし」

「もしもし。お疲れ様。今日は佐久だったんだよね?」

「うん。朝から晩までオペ」

「えー、大変だー。昨日飲み会だったから、あんまり寝てないんじゃない?」

「夕べは大変なことがあってさ。」

「？　飲みすぎて、救急車で運ばれた?」

「ははは。ちがうよ。
　夕べ、飲み会から帰って、メール打ってたら、見つかった。」

「え？」

「メール打ってたら、後ろにいた。
　それから、ずっと話し合いで、一睡もせずに佐久に行って、今、もどってき　たところ。
　いよいよ家を出なきゃいけないかもしれない」

「これから家へ帰って、また話し合いの続き。
　だから、今夜、メールできないけど、ごめんね」

そんなの、全然いいけど、でも頭の中が大混乱だ。

こういう時って、私はなんて言うべきなんだろう。

ごめんね？
大丈夫?
がんばって?

喜ぶべきなんだろうか、悲しむべきなんだろうか。
私の正直な気持ちとしては、離婚してくれたら、嬉しい。
大好きな人を、公的に占有する人がいるということは、ずっしりと息苦しいものだ。

だけど、彼はこのことで、ものすごくエネルギーを消費して、憔悴している。
彼は、こういう事態になったことについて、どう思っているんだろう。

私はそれすらわからない。
まったく招かれざる事態で、円満に元の鞘に収めたいのであれば、私はともに嘆き、事態の修復を望むべきだろう。
たとえそれが、自分を苦しめることであったとしても。
それ以外のやり方を私は知らないから。

「私は、味方だからね。
　元気出してね」

それでも何か伝えたくて言った言葉は、当を得ないものだったと思う。

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私の周りで、大きな何かが動き出している気がする。
私も当然その渦中にいるのだろう。

今年もたくさんの結婚式に招待してもらう。
初めて、生徒の結婚式にも招待された。

友達が子どもを産んだ
好きだった人にも子どもが生まれた。

身ごもった子がおなかの中で育たず、流産の決断を迫られている友達。
やっと授かった命を、育たせてあげてくださいと、神に祈ることしかできない。

大きなうねりの先に何が待っているのか、理屈で考えずに、今はただ自然に身をゆだねてみるしかないんだと思う。

株式取引というと、どういうイメージなんだろうか?

私にとって、株式投資は、「ちょっと利率のいい貯金」という考え。
銀行預金や郵便貯金より、利率がいいかもしれない、という期待値のために、ちょっとリスクも負いましょう、というものだ。

とはいえ、株式投資では容易に元本割れするし、預貯金に比べ、扱う額が大きい。
適当に選ぶわけにも行かないので、それ相応の勉強もした。

それで、スクエア・エニックス株を買った。
あの、スクエニ。
ミーハーな理由あり、応援したい気持ちもあり、この銘柄を選んだわけだ。


もう購入したのは２年ぐらい前なのだが、ここ数週間が大きな相場で、今、購入した株価よりも、５００円高い値をつけている。

・・・難しい・・・。
売るべきか、売らざるべきか・・・。
売れば、利益は確定する。数十万の儲けだ。
だけど、売ったあとさらに値あがりしても、後の祭り。
売らないでいて、株価が急落すれば、数十万の儲けは夢と消える。

あー！判断がつかない!
しかも、お金のえげつない話だ。
誰にもいえないから、ここで嘆いてみた。