お正月のスペシャルドラマ。原作はマンガらしく、まだ連載が続いているらしいから、この後ドラマも第2
弾とかもできるかも?
結婚相手に結婚式の途中で逃げられてしまった佐々木幸子(高畑充希)は、文芸雑誌の編集者。真面目で
きっちりした性格で、陰では「鉄の女」とも呼ばれている。
平然と装う幸子だったが、やはりショックを受けていたようで、ついつい考えてしまうのは、逃げた相手
の俊吾のこと。
お腹がすいて動けなくなった幸子は、ちょうどやっていた目の前の食堂に入り、日替わり定食を注文。
そのサバ味噌定食のあまりのおいしさに夢中になって食べまくる幸子。幸子はおいしいものを食べている
ときに俊吾のことを忘れられることに気づき、おいしいものに挑むようになるが…。
サバ味噌定食、おいしそうだったな。
そして、トルコライス。初めて知ったのだけれど、長崎の名物なの? すごいボリューム。これに挑むた
めに部活の男の子たちといっしょに走る幸子もおかしかった。
そして、一番受けたのはやはり、紫綬褒章を受賞した作家・松岡(鹿賀丈史)との場面。人の心は一筋縄
ではいかないものだと、幸子をSMの店に連れて行き…。
幸子が戻って女王様風にふるまうのもおかしかったな。ただ、7歳息子と一緒に見ていたので、これは一緒
に見ていいものだろうか?と疑問も…。(放送は深夜だったので、お子様不可な内容だったのかも)
それにしても、「過保護のカホコ」「DESTINY 鎌倉ものがたり」に続いての高畑充希。変わった人を演じ
るのがうまいですね。
NHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」では、結構普通の人物を地味に演じていたけれど、変わった役もこの人がや
ると、多少大げさだけど、実際にこういう人いるかもね…と思わせるところがすごいのかも。
新春スペシャルドラマとしてやっていた「都庁爆破」。
「シン・ゴジラ」などでも思ったけれど、都庁が爆破されるシーンなどを流すニュース番組とかワイドショー、都庁の様子を動画で撮影する野次馬の人々なんかがすごくリアルだったな。
物語は、IF(アイエフ)という国際テロリスト組織のリーダー・エム(渡部篤郎)が都庁でテロを起こすところから始まる。
元自衛隊員で、爆弾処理班として活躍していた本郷裕二(長谷川博己)は、爆弾処理中の事故のPTSDで、爆発音などを聞くと、体が動かなくなってしまう症状に悩まされていた。
夫婦仲もうまく行っておらず、離婚届を渡す本郷。妻・麻由子(優香)と娘の朝美(平沢宏々路)は、3人でクリスマスを過ごすために先に都庁の展望台へと向かう。
そこにテロが起こり、麻由子と朝美は人質として展望台に閉じ込められてしまう。
なぜか居合わせたアメリカ国防総省の担当情報次官のケイン高村(吉川晃司)は本郷とともに都庁内に潜入。爆弾を処理し、階上の展望台を目指すのだが…。
長谷川博己を見ると、やっぱり「シン・ゴジラ」を思ってしまうし、吉川晃司はちょうど「精霊の守り人」でジグロをやっていて、ジグロ〜!とつい思ってしまうし…。
話としては、日本版「ダイ・ハード」みたいな感じ。こんなに強い人がいたらいいけど、実際、この人たちがいなかったら、人質たちはみんな死んじゃっただろうし、都内にVXガスとかも巻き散らかされたかもしれない。
対応するのは都知事の大池(寺島しのぶ)。総理(リリー・フランキー)は早々に東京を逃げ出し、都知事に全部丸投げ。
お前みたいなやつはシン・ゴジラの放射熱戦にやられてしまえ〜!!!とつい思ってしまった。
都知事は「最後までここに残る」と言ったところはまあよかったが。
そして、子役の朝美は、携帯を取り上げられたときにも携帯を隠したり、すごいなぁと思った。
なのに同級生のバカな親子のせいで命の危機にさらされる。
あの出来事のあと、バカ親子どもは出てこなかったが、その後、どうしたんだろう? 気になるわ。
許せん!!
IFはISだろうし、ほかにもオウムかな?と思う宗教集団とか、都知事は小池さん?と思わせるような場面もあり、リアルだった。
ISのやり方を見ていると、このようなことをいつ起こしてもおかしくないよなーと思うし。
その場に居合わせたら、自分ならどうできるかなぁ? ちょっと考えてしまった。
池井戸潤原作の「陸王」をドラマ化。原作本を図書館で予約するも、何百人も待っていて、ようやく来たのがちょうどこのドラマを見終わった時で…。さすがにお腹いっぱいな感じがして、もう原作は読まなくてもいいかなぁってなってしまった…。
ドラマは日曜劇場の枠で「半沢直樹」だとか「下町ロケット」だとかを見ていると、悪役に同じ人が出ていたり、大企業の場面とかがなんか前と似てたりで、どっかで見た感がプンプンする場面もあって、そういうところはちょっとアレだなと思ったが、やはり原作が面白いのもあり、見入ってしまった。
ドラマの舞台は、斜陽産業の足袋製造業・こはぜ屋。社長の宮沢紘一(役所広司)は、銀行の融資担当・坂本(風間俊介)から新規事業を考えてみてはと提案される。そこで思いついたのが、足袋の技術を応用して、ミッドフット走法という走りをするランニングシューズの開発だった。
古参の経理担当・富島(志賀廣太郎)は先代が失敗して借金をしたのもシューズ作りに手を出したからだと言って反対するが、宮沢の意志は固かった。
試行錯誤を続け、何とか新しいランニングシューズ「陸王」を開発。宣伝を兼ねて、怪我をしてミッドフット走法を身につけたいダイワ食品の茂木(竹内涼真)に陸王を履いてもらおうと思う。
企業や個人のスポンサーとなっている大手ランニングシューズメーカー・アトランティスがこれを心良く思うはずはなく、次第に改良を重ねていく陸王に脅威を感じ、妨害工作を行い始める。
宮沢はシューズのソールにピッタリな素材・シルクレイの特許を持つ飯山(寺尾聰)を味方につけ、アトランティスをやめたカリスマ・シューフィッター・村野(市川右團次)の助言を取り入れ、さらにシューズの改良を続ける。
しかし、様々な問題やトラブルが次々にこはぜ屋を襲うのだった…。
まあ、これ、成功するってわかってるから面白く見られるんだろうなとも思う。
実際に自分がつぶれそうな会社の社長なら…と考えると、色々厳しいよなーと。
それにしても、似たような題材を使うにしても、もう少し役者だとか雰囲気を変えるとかしていかないと、なんかワンパターンだなと思って、飽きられてしまわないかな?
それがちょっとだけひっかかるけど、まあ、それもわかっていて視聴者も見ているのかもしれない。
2018年01月11日(木) |
クローバーナイト 辻村深月 |
辻村深月 光文社 2016
STORY: 共働きの鶴峯家は2児を保育園に入れて働いている。保活を乗り越え、父も保育園で知り合ったママ友と交流したり、職場関係や昔から付き合いのある子供を育てる親の問題に向き合ったり…。
感想: 「クローバーナイト」というタイトルの「ナイト」は、night「夜」のことかと思っていたら、knight「騎士」のほうだった。
4人家族をクローバーの葉に見立て、それを守る「ナイト」を主人公の父・裕が気取るというわけで…。
主人公は男だけれど、会計事務所で働いたりしていて、妻よりも時間に融通がきいたりするため、保育園の送り迎えも育児に関する何から何までも妻とともに行う「イケダン(イケてる男子?)」と周りから呼ばれてしまう存在である。
共働きで稼いでいるため、掃除の業者の人に頼んでいたり、外食をよくしたり、なるべく手を抜けるところは抜いている。お金があるからできることだろうなーとは思う。「VERY」に連載されていたらしいから、確かにセレブの奥様方の生活に合わせた内容なのかな。(ちなみに我が家ではどちらもしてない…)
様々な育児に関する問題が登場するが、保活(保育園に入るために行う様々な活動)が激化して、書面上だけ離婚を装う人もいるとか(シングルマザーの方が点数が上になり、ほぼ確実に希望保育園に入ることができるため)、お受験の幼稚園では、第2子を受験前に妊娠するとやる気がないとののしられるとか、誕生会のレベルがどこかを貸し切ってクラス全員を呼んだり、お返しの品もかぶらないようなものを全員分用意するだとか…結構すごい内容だよなー。
実際に子育て中の私だけれど、保活は確かに厳しい噂は聞く。我が家は幼稚園も厳しい噂を聞いていたが、特に何もせずに入ることができたし、実際のところ、子供の数が減ってきているから、幼稚園に関しては前とは違うのかも。
お受験に関しても、周りでしている人もいたようだが、我が家は無縁だったし、誕生会もいまだかつてやったことがないのだけれど。
自分が子供の頃は確かに小学生の頃にはそんな行事もしたような気はするのだが、今の環境だと、お互いにお互いの家の中では遊ばせないみたいな空気もあるし、男だからなのもあるだろうけど、誕生会もやらないで終わりそうだなー。
ま、ということで、この本に書かれているような世界とは、あまり縁がないけれど、それなりに面白く読むことはできたかな。
2018年01月10日(水) |
DESTINY 鎌倉ものがたり |
予告が面白そうで見に行くことに。
ちょっと期待が大きすぎて、拍子抜けな部分もあったのだけれど、面白かったと言えば面白かった。
作家で心霊捜査官も務めている一色正和(堺雅人)のもとに嫁いだ年の離れた若い妻・亜紀子(高畑充希)。新婚旅行が終わり、いよいよ先生の家に住むことになるが、鎌倉の先生の家の近所は摩訶不思議な場所だった。
住み込みの家政婦・キン(中村玉緒)は聞くと日露戦争で夫を亡くしていると言うし、近所で会った老婆(吉行和子)は実は死んでいるのだが、死神(安藤サクラ)に事情があって生かしてもらっていると言う。
そんな不思議な場所にも順応力の高い亜紀子は普通になじんでしまう。ある日は貧乏神(田中泯)が家に住みついてしまうが、一緒に楽しく過ごしてしまう。
そんな亜紀子だが、魔物の仕業で死んでしまう。肉体がなくなってしまった亜紀子は黄泉の国へ行くことになってしまう。
そんな亜紀子を取り戻すために、正和は黄泉の国へ乗り込むことにするが…。
多分、この話でひっかかったのは、先生と亜紀子の日常があまりなかったことなのかなー。新婚生活といっても、先生は仕事に追われているし、心霊捜査官として活躍したり、亡くなった編集者さん(堤真一)の相談に乗ったりという場面が多くて、あまり亜紀子に構っていない。
そして、あっという間に亜紀子が死んでしまったので、先生と亜紀子の恋愛感情みたいなのが、いまいち薄いまま、黄泉の国へと行ってしまうのがどうにも乗れない原因なのかなぁとも思う。
多分、色々な内容を詰め込みすぎちゃったのかな?というような気も。
でも、特撮は素晴らしかったし、魔物たちも怖かったし…。
あまり期待しすぎないで見れば普通に面白いと思う。
ドラマシリーズの続編。
今シリーズも、妊娠・出産・育児までの様々な現代の問題について考えさせられる内容だった。
そして、相変わらず健在なペルソナの医師陣も行く末を考える出来事にそれぞれ遭遇し、新たなる道を模索していくという側面が強かった。
特に研修医から医師になり、自分に自信を持ち始めてからの衝撃的な出来事が今回は多かった。やはり初心忘るべからず。どんなに経験を積んでも、あまりにも自信過剰になりすぎるのはよくないってことかな…と思ったり。
下屋(松岡茉優)は救命救急医の道へ、白川(坂口健太郎)は小児循環器医の道へ、そして、四宮(星野源)は、能登の父の跡を継ぐことに…。三者三様だけれど、さらにパワーアップするための選択肢なのかと思った。
助産師の小松(吉田羊)は、赤ちゃんやお母さんが安心してくつろげる場所を創ろうと思う。
去る者がいれば、来るものもいて、ジュニア2世の赤西(宮沢氷魚)は産科医を目指そうと決意するし、倉崎(松本若菜)も戻ってくる。
それぞれが違う道に歩き出すけれど、産科がなくならずに続いてほしいと思う。
子供を産むのって本当に命がけ。何が起こるかわからないのが妊娠・出産だなーと思うし、産んだ後も、産後ウツだとか、色々な問題があって、何とか無事に産んで育てられる世の中になってほしいなと思ったりした。
2018年01月04日(木) |
スター・ウォーズ8 最後のジェダイ |
7からのシリーズの続編を楽しみにしていた。そして、8も期待にそぐわぬ面白さだったと思う。
面白いと一言で言い表したけれど、その中には、旧シリーズから続く愛憎や悲しみ、壮絶な戦闘、正と悪、光と闇などがあり、あらゆる面から物語を語ることができる。
その世界観もますます面白いし、年代の移り変わりとともに、現代の私たちの世界の問題を突きつけるようなところもあり、そういう点でも考えさせられる作品となっている。
前作で、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)とレイア(キャリー・フィッシャー)の息子カイロ・レン(アダム・ドライバー)が皇帝を引き継いだようなスノーク(アンディ・サーキス)によってダーク・サイドに落ち、ファースト・オーダー(旧帝国軍)の重要な存在となっていることが明らかになったが、今回もファースト・オーダーとレイア率いるレジスタンス(反乱軍)の戦いがメインとなっている。
戦いでは、ファースト・オーダーが新たな発明をしたことにより、レジスタンスは危機に陥る。レジスタンスを殲滅させようとするファースト・オーダーに対して、ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)を助けるためにフィン(ジョン・ボイエガ)とローズ(ケリー・マリー・トラン)が立ち上がる。
一方、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)をレジスタンスに引き入れるため、またフォースの力について導いてもらうために惑星オクトーへ向かったレイ(デイジー・リドリー)は、ルークと出会うが、ルークに拒絶されていた。
ルークはハン・ソロの息子ベン・ソロがダークサイドへと落ちることを止めることができなかったことから、絶望的になり、隠居生活を送っていた。
ジェダイは滅びるべきだと悲観的な考えを持つようになっていたのだ。
レジスタンス全滅の危機が迫る中、ルークはどうするのか、そして、レイやフィン、カイロ・レンはどうなるのか?
ということで…ネタバレはしないでおく。
面白かったのは、惑星カントニカ。ここは、裕福な者たちがギャンブルをするカジノや競馬場のようなものがある。今までは荒くれ者が集う酒場みたいな場所が多かったけれど、ここは少し洗練されている場所で面白かった。
ここで裕福になった者の仕事は、武器を売ること。その武器はファースト・オーダーだけでなく、レジスタンスにも売られているのである。これが、現代社会の縮図というかなんというか。現実なんだなと思った。
そして、思うのは、レジスタンスもファースト・オーダーも結局は武器を使い、戦争をしている。そこに平和はないんだよね。レイアはずっとずっと戦い続けてきて、それでも、新たな悪が現れて、決して戦いは終わることがない。どっちが正しいのか…それは、本当はわからないのかもしれない。
結局どちらも「宇宙に秩序をもたらし、新しい世界を創る」という点では思想は一緒なのかも?
と、色々思ったけれど、今回も素晴らしい映像と音楽との融合で、音楽を聞いているだけで、感動が押し寄せるから不思議だ。ジョン・ウィリアムスの音楽はやはり素晴らしい。
続編も楽しみになってきた。まだまだ先なのかな。
2018年01月01日(月) |
カンパニー 伊吹有喜 |
伊吹有喜 新潮社 2017
STORY: 妻から突然三行半を突き付けられ、離婚を要望された青柳、陸上選手のトレーナーとして挫折した由衣の二人は、バレエ団に出向してバレエ公演を成功させるという仕事を言いつけられるが…。
感想: 年末から年始にかけて、細切れに読んだせいなのか、それともいまいち合わなかったのか、なかなか読み進まず、登場人物が誰だっけ?と思ってしまうことも多く…。
ちょっと乗れなかったのかなぁ。
自分の好きなバレエものなので楽しめるかなと思ったのだが、そこはちょっと残念だったかな。
とりあえず前向きになれそうな終わり方だったのはよし…かな。
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