感想メモ

2017年01月29日(日) 桐島、部活やめるってよ  朝井リョウ


朝井リョウ 集英社 2010

STORY:
バレー部の部長である桐島が部活をやめることになり、彼の周りにいる高校生たちの日常も少しずつ変化して…。

感想:
 かつてものすごく流行していたこの本。読む機会がなかったし、あまり読もうとも思っていなかったのだけれど、たまたま予約の本が途切れ、たまたまあったので、つい借りて読んでみた。

 この本、もう7年前のものなんだね。今の高校生もこんななのかな?

 当時の高校生と今の高校生ともまた違うような気もするけど、なんかそれぞれの人が同じ事象でも全く異なるようにとらえていたりして、青春時代ってこんなかもなーと思ったりしつつ読んだ。

 一番印象に残ったのは実果かな。強く生きていってほしいなって…。



2017年01月22日(日) 2016年 今年の10冊

 2016年もあまり本は読めなかった。総読書数52冊。漫画が20冊、本が32冊(新聞小説含む)。去年より、本の数は少なかったかも。

 ということで、あまりたくさんの候補がない中からの今年の10冊。

・スーツケースの半分は  近藤史恵 1月
・ふくわらい  西加奈子 5月
・永い言い訳  西川美和 6月
・羊と鋼の森  宮下奈都 7月
・東京すみっこごはん  成田名璃子 7月
・金魚姫  荻原浩 8月
・彼女に関する十二章  中島京子 8月
・人魚の眠る家  東尾圭吾 9月
・中島ハルコはまだ懲りてない!  林真理子 9月
・ストロベリーライフ  荻原浩 11月

 2016年も女流作家をよく読んでいたけれど、久しぶりに東野圭吾や荻原浩の作品も10冊に入った。

 強烈な印象を与えた作品は「ふくわらい」と「永い言い訳」かな。




 軽く読める系は「スーツケースの半分は」「東京すみっこごはん」「中島ハルコはまだ懲りてない!」の3冊。





 結婚して子供もいる人におすすめなのは、「彼女に関する十二章」「人魚の眠る家」の2冊。




 仕事に悩んでいる人におすすめなのは、「羊と鋼の森」「金魚姫」「ストロベリーライフ」の3冊かな。




 ご興味のある方は是非読んでみてくださいね。

 2017年はもう少し本を読みたいけれど…なかなか難しそうな感じ…。



2017年01月14日(土) 太陽のパスタ、豆のスープ  宮下奈都


宮下奈都 集英社文庫 2013

STORY:
婚約者に突然婚約を破棄された明日羽は、おばの勧めでドリフターズ・リストを作る。リストに従いやりたいことをやることにした明日羽だが…。

感想:
 ちょっとイメージと違った作品だったかな。もう少し元気になれるような話かと思ったらそうでもなくて。

 ドリフターズ・リストというのは、自分がやりたいことを書き出してリストにして、それを達成していくというものらしい。

 でも、これ、自分がやりたくてやれないこととか現実離れしたことを書くと、「不可能リスト」になってしまうみたいで。

 なぜ明日羽が婚約者に婚約を破棄されたのかとか、そういうことが一切出てこなくて、それも不完全燃焼の理由かなぁ。

 なんとなくぱっとしないまま話が終わってしまったような印象。



2017年01月11日(水) 名探偵キャサリン〜消えた相続人〜

 山村美紗の「名探偵キャサリン」シリーズをドラマ化した作品で、第2弾。ずいぶん前に放送されたものの、見る時間がなく、今頃見たという…。

 アメリカ副大統領の娘キャサリン(シャーロット・ケイト・フォックス)は、親から好きでもない相手との結婚を強要され、日本にやって来る。

 外務大臣の甥で大学準教授の一郎(谷原章介)に会いに来たのだが、一郎は殺人の容疑者として警察にマークされていた。

 そんな中、教え子の田中良美(黒川智花)が誘拐される事件が起こり、キャサリンは良美を救うためにある作戦を思いつくのだが…。

 犯罪の展開としてはビミョーな感じではある。警察に話すなと言われて、誘拐された娘のために5千万円を何とかかき集めている良美の親族たち。

 普通はやっぱり警察に秘密裏に相談しませんか?

 そして、キャサリンが口を出すことにより、色々な事件が巻き起こる。

 何はともあれ、キャサリンのキャラがシャーロット・ケイト・フォックスに合っているので、なんとなく見てしまう感じ。一郎役の谷原章介もいい味出してるしね。

 まだこのシリーズはあるのかな? またドラマ化されることもあるのかな?



2017年01月09日(月) ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

 「スター・ウォーズ」シリーズの「IV」の前、デス・スターが完成する前後を描いたシリーズの番外編的作品。

 超破壊兵器デス・スターの開発に関わっていたゲイレン・アーソ(マッツ・ミケルセン)はデス・スターの建設を拒み、辺境の惑星ラ・ムーに隠れて暮らしていたが、デス・スターの開発がうまくいかなくなったクレニック長官(ベン・メンデルソーン)により、開発に戻るように仕組まれてしまう。

 そのときに逃がした娘ジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)は、ソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)に育てられた。ソウは反乱同盟軍の生ぬるいやり方に反発し、一人で単独に帝国軍と戦う道を選んだ。

 成長したジンは名前を変え、帝国軍に囚われていたが、そこを反乱同盟軍に助け出される。自由になれる条件として、ソウとコンタクトを取ることを命じられる。

 ジンは反乱軍のキャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)、帝国軍のセキュリティ・ドロイドで反乱軍のために働くように再フォーマットされたK-2SOとともに、ソウの住む砂漠の惑星ジェダへと向かう。

 そこで、ジンは盲目のチアルート・イムウェ(ドニー・イェン)、チアルートの親友ベイズ・マルバス(チアン・ウェン)、父ゲイレンからのメッセージを持ち帝国軍から亡命したパイロットのボーディー・ルック(リズ・アーメッド)らと出会う。父からのメッセージを見たジンは、自分が父の建設したデス・スターの弱点がわかる設計図を帝国軍の保管庫から奪わなければならないことを悟る。反乱同盟軍の支持を得られないまま、ジンは賛同する仲間とともに惑星スカリフへと向かうのであった。

 実は、夫の両親がすでにこれを見たらしく、お正月に夫の父が一番やってはいけないと思われるネタバレをしてくれて…。

 そんなわけで、そうなんだ…ということを知りつつ見たわけなんだけど…。

 最初の方はたくさんの惑星が出てきたり、状況を理解するのに少し時間がかかったけれど、その後は一気に見せる作りになっていて、また、かつて「IV」に出てきた人物なども随所に出てきたりして(これはどう撮影したのかな…)、とても興奮して見ることができた。

 「IV」の前にこんなに壮絶な物語が繰り広げられていたなんて!! というような感じで。

 「スター・ウォーズ」ファンなら、見て損はない素晴らしい映画だと思う。

 次に公開予定の「VIII」も楽しみだけれど、レイア姫を演じていたキャリー・フィッシャーが亡くなってしまったので、「VIII」が撮り直しになるのか、それとも、「VIII」を生かして「IX」を作るのか?

 もしかして、「VII」で死んだように見せかけたハン・ソロが復活するということはないのだろうか?などと、ちょっと変なことも考えつつ、次のシリーズの公開も待ち遠しい。



2017年01月08日(日) 古書カフェすみれ屋と本のソムリエ  里見蘭


里見蘭 だいわ文庫 2016

STORY:
カフェ部分をすみれが、古書店を紙野が受け持つということにして始めた「古書カフェすみれ屋」に来るお客さんの人間模様。

感想:
 自分の店を持つことを目標に修業を積み、本に詳しい紙野とともに古書カフェすみれ屋を開店したすみれ。

 アメリカに留学したときに学んだメニューを中心に、どの料理も素晴らしく人気になる。

 その人気を支えるのは、古書店を任されている紙野も同様で、彼はカフェのお客さんが悩んでいると、その人にピッタリの本を選び差し出す。

 それを読んで、事態が進み出す…という展開のお話。連作短編が5本だけれど、どの話もつながっていて、すみれと紙野の仲もこれから発展していくのかな?

  続編があってもおかしくないような作りだった。

 紙野が勧める本もなかなか面白くて、少し読んでみたいな…と思うものもあったけれど、古書なので、入手が難しい物もあるのかな?

 料理もどれもこれもおいしそうな描写。ただ、自分にはどんな味かがあんまり想像はできないんだけど。あとこういうカフェって案外お高いので、週に1回以上利用できる人ってやっぱり余裕あるのかなーとかつい思ってしまう…。

 カフェの経営についても少し学べる感じなので、カフェ好き、古書好きな人にはおススメかな。



2017年01月04日(水) ガールズ&パンツァー 劇場版


 息子と夫が映画を見に行っていて(夫の好み)、面白かったらしく、ブルーレイを買って、一緒に見ようというので見てみたのだが…、もともとのストーリーがよくわかっていなかったのもあり、最初のうち何が何だかわからず、途中からは非常に眠くなってきてしまい、困った。

 戦車で戦う戦車道というのが行われているらしい世界で、大洗女子学園は廃校の危機を迎えていた。

 社会人チームをも倒したという大学生のチームと戦って勝利すれば廃校を免れるという約束を取り付けたが、戦車の数は圧倒的に相手に負けていた。

 いつも戦ってきた別の学校の生徒たちが、一時転校という形を取って、大洗女子学園に加勢し、戦車数は同等に。

 果たして大洗女子学園は廃校を免れることができるのか?というようなお話だった。

 多分、女子より男子向けじゃないかな、この映画は。



2017年01月03日(火) 奥様はクレイジーフルーツ  柚木麻子


柚木麻子 文藝春秋 2016

STORY:
女性誌の編集長として多忙を極める夫を持つアクセサリーデザイナーの初美。夫は優しくて気遣いもあるし、申し分ない結婚生活である…。ただ一つ二人がセックスレスなのを除いては…。

感想:
 自由気ままに一人の生活も楽しみつつ、家には勝手知ったる夫がいて、仲もよくて申し分ない生活なのであるが、恋人ではなく、すでに家族の一部と成り果てたのか、二人の間には男女の行為は久しくなく、初美は欲求不満が募る。

 そのため、大学の同級生の男や義弟、マンションの真向いの家に住む浪人生などなど、その欲求不満から不埒な考えを起こしたり、一人で妄想したりして、恥ずかしい思いもたびたびしている。

 二人の関係をどうにかしたいと思う初美だが、夫の雑誌は休刊寸前で夫は仕事で憔悴しきっている。

 夫はそれでいて、いつかは子供はほしいみたいなことも言うが、一向にその気配がない…。

 子供がいなくてこういう風な関係になると難しいのかな?とも思った。

 子供がいる場合は、子育てに忙しくて、段々そういう感じじゃなくなるというのはよく聞く話だけれど…。

 ただまあ、もし子供がほしいなら、不妊治療をするって手もあるのかなーとは思った。そういう行為がなくても人工的にできるしね…。

 この夫婦がこの後うまく行くといいよね…。



2017年01月01日(日) ツバキ文具店  小川糸


小川糸 幻冬舎 2016

STORY:
鎌倉の小さな文具店で代書屋を営む鳩子。先代との不和を後悔しつつ、鎌倉での日々の暮らしを大切にする毎日だが…。

感想:
 代書屋という職業は、ただ字がきれいで文字を代筆するというだけではなかった。

 頼まれた相手になりきって、字までもが別人格になるというか…。

 代書屋として書いた文章は、活字とは別に掲載されているのだが、同じ人物が書く字とは思えないほど、依頼者本人になりきっている。

 シャーマン的な存在なのだろうか?とも思う。

 依頼者のために良い文章を書き、依頼者のためになるように最善を尽くす鳩子。特に文具を選ぶこだわりはすごくて、筆記具から便箋に至るまで、さまざまな種類があって、そういうことが好きな人にはさらに楽しめるのかも。

 しかし、一方で鳩子は、自分を育ててくれた祖母を先代と呼び、亡くなるまでの自分の不義理を後悔しつつ生きている。

 それでいながら、先代の跡を継いで代書屋を続けている自分。

 そんな自分と対峙しながらも、一日一日を過ごしていく鳩子の生き方は応援したくなった。


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