キムタクが出るということで話題になっていたこの作品。
爆発事故に巻き込まれてここ5年分の記憶をなくした久(木村拓哉)は、妻・恵(上戸彩)の献身的な介護を受けて仕事に復帰するまでになる。
しかし、久には恵と息子の良雄(高橋來)の顔が仮面にしか見えない。
自分はこの家族とどんなふうに過ごしていたのか、なぜ結婚したのかなどが一切思い出せず、別れた妻・香(水野美紀)や娘・すばる(山口まゆ)のほうが一緒にいてホッとしてしまうという有様。
仕事のことも思い出せず、第十三営業部という閑職に追いやられる。かつて自分は社長賞なども取った第一営業部で活躍する男だったらしいが、どうも仕事第一で嫌な男だったらしいということが段々わかってきて…。
久が持っているのは謎の10本の鍵。記憶を取り戻すとともにその鍵を1本ずつ返していく。
一体どうして妻や息子の顔が仮面に見えるのか、そして自分はどんな人間であったのか?
その謎を解くために、過去に接点があった場所に出向いてはショックをうける久。
果たして…?
記憶喪失の男が、記憶を取り戻すためにもがくっていう系統の話は好きなので、楽しく見ることができた。
キムタクの演技が下手とか巷で言われていたけれど、嫌な男の過去の久と、優しい性格の今の久の演じ分けもできていたと思うし、私は演技はうまいんじゃないかな?と思った。
最後までどうなるのか楽しみで、飽きさせずに見られてよかった。
あとで知ったけれど、原作の石坂啓のマンガと最後の展開が違うんだとか。原作はどんな話だったんだろう? 機会があったら読んでみたいかも。
2015年06月25日(木) |
マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜 |
いい加減な夫(岡田義徳)と離婚し、シングルマザーとしてお弁当屋を経営する希子(木村文乃)は、育ての親である祖父(竜雷太)と同居することに。
息子・陽斗(はると・横山歩)の保育園が決まらず困っているところへ、しずく幼稚園の園長(室井滋)からうちの幼稚園に来ないかと声をかけられる。
しかし、そのしずく幼稚園はお受験幼稚園として名高く、通うのはお金持ちの専業主婦の子供ばかり…。浮きまくる希子…。
持ち前の明るさとずうずうしさで、ママや子供だけでなくその家族までをも巻き込み、各家庭の問題を解決していく。
もともとワーキングウーマンとして活躍していたけれど、子育てのために家庭に入ったみどり(安達祐実)。夫(丸山智己)はほかの女性と浮気し、みどりのことをないがしろにしている。そんなみどりを守りたいと思ったのがサッカー教師・磯山(上地雄輔)。みどりは夫の浮気に耐えかね、娘の梨花(矢崎由紗)と磯山のもとへ逃げるが…。
医師の夫(桜井聖)と結婚した元看護士の聡子(長谷川京子)は、姑(長谷川稀世)のいびりに耐えつつ毎日を送るが…。
元ソフトボール部のバッテリーを組んでいた友人の由紀(貫地谷しほり)は公務員の夫(篠田光亮)の給料では様々な費用がまかなえず、パチンコや危ない人妻斡旋クラブにのめり込んでいき…。
大富豪の毬絵(壇れい)は希子に心を許すようになる。夫(豊原功補)はお弁当屋の経営のことを教えてくれたり親しくなっていくが、彼らには引きこもりの長男(望月歩)がいて…。
シリアスな展開(?)の中にも、くすっと笑える要素なども入っていて、そこまで肩ひじ張らずに見られる感じだった。
そして、お金持ちもそうでない人も、専業主婦も働く母も…みんな、子供を抱えていろいろ悩んだりしているんだなーと。
個人的には由紀の意地悪が怖かったね。高校時代は親友だったはずなのに、この意地悪具合はどうなんだ? 貫地谷しほりは今までなんとなくぽわーんとした役柄ばかり見てきたけれど、「いい気味」みたいな笑い顔がものすごい意地悪そうで怖かったよ。
こんなに意地悪されて、それでも許して仲良くできる希子ってある意味、すごいな…。私なら無理そう。
安達祐実の母親っぷりもよかったね。やっぱりうまいのかも。
皆さん、存在感のある女優さんばかりで、見ごたえがあった。
市役所の職員の田中直樹、お弁当屋さんを一緒にやっている接客下手な渋川清彦、幼稚園の担任の瀬戸康史もいい味出していた。
2015年06月19日(金) |
居酒屋ぼったくり2 秋川滝美 |
秋川滝美 アルファポリス 2014
STORY: 亡き両親から受け継いだ居酒屋ぼったくりの女店主・美音とその妹・馨。天候不順の夏に居酒屋ぼったくりを訪れた人々との交流を描く。
感想: 前作の続編。さらに続編も出ているみたい。
前作から少しあいているのもあり、内容をなんとなくしか覚えていなかったけれど、それでも普通に楽しめる。
おいしそうな料理に、その料理と合うお酒の説明。私はお酒は飲まないけれど、きっと飲む人なら、あ、これ、飲んでみたいと思うんじゃないかな?
妹・馨の恋人やその両親の話、美音の恋模様なども気になるところ。
続編でもきっと出てくることだろうから、また読んじゃおうかな。
2015年06月08日(月) |
おまえうまそうだな(DVD) |
息子と一緒にDVDで見る。
ある日、草食恐竜・マイアサウラのお母さん(原田知世)は川で卵を拾い、育てることにする。その子は肉食恐竜・ティラノサウルスの子だったが、お母さんはハート(山口勝平)と名付け、自分の子供ライト(川嶋得愛)とともに育てることにする。
しかし、ハートは自分が肉食恐竜の子供であり、肉がおいしいということに気づいてしまい、お母さんのもとを飛び出し、一人で生きていくことにする。
ある日、卵から孵ったばかりの草食恐竜・アンキロサウルスの子供(加藤清史郎)を食べようと「おまえうまそうだな」と話しかけると、子供は自分の名前がウマソウで、初めて見たハートが父親なのだと勘違いし、ハートは子供を育てることになってしまう。
草食恐竜に育てられた肉食恐竜のハートが、今度は草食恐竜のウマソウを育てることになる…という何とも皮肉な巡り合わせ。
ある日、火山が噴火し、ハートのお母さんたちが危なくなる。ハートはウマソウとともにみんなを助けに行くが…。
息子は幼稚園でこの絵本を読んでいたらしく、内容は知っているようだった。
絵本と映画ではたぶん若干違うのだと思うが…。
生みの親、育ての親とは何か、食べることとはどんなことなのか、本当の愛とは?というようなことを物語の中にうまくちりばめており、なかなか良い作品だとは思った。
息子はかなり気に入ったようで何度も夢中になって見ている。
続編(と言っても、内容は全く別のストーリーのようだ)が公開されるようで、息子は夫と見に行くと張り切っている。
2015年06月05日(金) |
革命前夜 須賀しのぶ |
須賀しのぶ 文藝春秋 2015
STORY: まだベルリンの壁が崩壊していない時代、シュウジはピアノ留学のために東ドイツへ。そこで待ち受けていたのは個性豊かな学生たちと、ベルリンの壁崩壊へとのちに繋がる自由を求める人々の活動だった…。
感想: ベルリンの壁が崩壊する前は、きっとそんな日が来るなんて…とみんな思っていた。
留学生のシュウジは、日本から東ドイツへ留学し、その運動を垣間見ることに。
東ドイツがどんな生活でどんな風だったのか、歴史が動く瞬間をシュウジの目を通して見ることができて、新鮮だった。
さらに音楽が好きな人にも楽しめる作品になっていると思う。
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