感想メモ

2010年02月13日(土) オイアウエ漂流記  荻原浩


荻原浩 新潮社 2009

STORY:
トンガからラウラに向かう小型機が墜落し、遭難した一行は小さな無人島にたどり着く。仕事関係の5人、新婚旅行中の2人、祖父と孫、外国人の10人に犬が1匹…。

感想:
 小型機の墜落から、無人島に漂着した10人+1匹の話。

 前に読んだ桐野夏生の『東京島』とは違って、こちらは色々ありながらも、みんなが協力し合っていくという、安心して読める感じ…。(実際は桐野夏生のほうがリアリティがあるのかもしれないけどね…)

 最初、島での生活が始まった当初は、会社メンバーたちは上下関係に縛られていたり、新婚旅行の2人も女のほうが男と結婚すべきか迷っていて、他の男たちを値踏みしていたり(まだ籍は入れていない状態)して、ちょっと嫌だなーとか思ったりもした。

 次第にみんな生きるために協力していき、いい関係になっていくのは、荻原浩らしい感じなのかもしれない。

 ただ最後の終わり方が…。もう少し詳しく書いてほしいって思っちゃう…。この先が気になる…という終わり方なのよね…。



2010年02月11日(木) E.T. (DVD)


 夫とスピルバーグを続けて見る企画の続き…。

 『E.T.』は、テレビでも見ているし、劇場で20周年記念アニバーサリー・バージョンも見た。だから、今回見たのが何回目かわからないけど、そんなに大した話でもないのに、やっぱり感動してしまう。

 何がそんなに感動させるんだろうか。やっぱり音楽の効果なのかな…。

 今見ても、E.T.とエリオットとの交流シーンが多いわけでもないし…。

 なぜあんなに大ヒットしたのだろう?

 でも、もうずいぶん昔の映画のはずなのに、今見ても、ほとんど違和感がないのはやっぱりすごいのかな。

 最初は悪ぶっているお兄ちゃんの友達たちも、最後は自転車で空を飛ぶ。そのシーンを見ると、なんか胸が熱くなるんだよねー。

 今回はオリジナル・バージョンで見た。夫に言わせると、オリジナルは子供に銃を向けるシーンがあるが、20周年記念アニバーサリー・バージョンではそういう部分がカットされているんだとか。

 ホントは見比べたほうがいいのかもしれないけど、時間がないので、多分20周年〜のほうは見ないと思う。



2010年02月07日(日) しがみつかない生き方  香山リカ


香山リカ 幻冬舎新書 2009

 精神科医の香山リカが、臨床の現場で感じた生きにくい世の中や人に対して贈るメッセージ。

 もっと押しつけがましい内容かと思っていたのだが、そうでもなくて、ちょっとびっくり。

 臨床の立場や、自分自身の経験から、何かに執着しない生き方が楽であると説いているのだとは思うけれど、最初のうちはただの例が述べられているだけのような気がして、この本は一体?なんて思ってしまった…。

 とても売れているということで、手に取ったわけだけど、特にためになるとか面白いというわけでもなかったかな。

 でも、精神的に辛くなっていく人のパターンを知ると、自分はそうならないように気楽に生きていけたらなーとも思うような気もした。


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