感想メモ

2007年09月30日(日) どんど晴れ

 NHKの朝ドラ「どんど晴れ」が終わった。

 最初の方はあまりの非現実的な話に??と思いつつも、とりあえず見続けた。特に最後の方はスピーディな展開で、回想シーンもほとんどなくていい感じに終了したかな…。

 実家が老舗旅館・加賀美屋を経営している征樹(内田朝陽)は、横浜の大手ホテルに勤める敏腕の企画担当。ケーキ屋で働きパティシエを目指している夏美(比嘉愛未)と婚約をしており、2人は実家の盛岡へ結婚のあいさつに行く。その際、大女将のカツノ(草笛光子)に跡を継いでくれないかと頼まれた征樹は、一般家庭で育った夏美に女将は無理だと判断し、婚約破棄を宣告する。

 しかし、夏美は諦めず、盛岡の加賀美屋に乗り込み、女将修行をさせてもらうように大女将や女将の環(宮本信子)に頼み込む。征樹のおば・環は息子の伸一(東幹久)に加賀美屋を継がせようと思っていたので、夏美の出現は面白くない。試練を乗り越え、夏美は征樹と再び婚約し、女将修行に取り組むが、取り返しのつかない失敗をしてしまう。皆から責められた夏美は失意のまま旅館を出る。

 征樹はそんな夏美に旅館を継ぐのはやめようと告げるが、夏美は自分が大女将や女将のように心からのもてなしができる女将になりたいのだということに気づく。そして、征樹との婚約を解消し、普通の一仲居として、もう一度加賀美屋で働かせてもらうように頼み込む。征樹も自分が本当にやりたいことは何か、横浜のホテルに残って考えることに…。

 というようなストーリーなのだが…。

 私が引っ掛かったのは最初の方で…。やはり征樹が勝手に夏美には女将は無理だから、婚約を解消しようと決意するところ。一言も夏美に相談もせずに、勝手に無理と決めつけて、勝手にこの話はなかったことに…と言い放つその姿勢が許せんっ!! と思ってしまった。

 第2に引っ掛かったのは、夏美がいったん加賀美屋から逃げ出し、修行を放り出したときのこと。2人は話し合い、婚約を解消し、征樹は横浜のホテルに残り、夏美は盛岡に婚約者としてではなく、ただの一人の女として仲居の修行に行くことにする。婚約破棄することで、自分の覚悟を決めたかったとかいうことなのだが、いったん出て行った人なわけだし、征樹の婚約者でも何でもないのに、どうしてまた同じ旅館で修行するのか?という疑問が。なぜに婚約を解消しなくては自分の覚悟を決めたことにならないのかというのが…。

 それから、急に女将の環がいい人になりすぎたのも、ちょっと唐突すぎたような気も…。

 まあ、色々と突っ込みどころはありつつも、夏美の前向きすぎ、明るすぎな性格、裏表のないところがこの物語を引っ張って行ったことは事実。

 夏美や征樹はもてまくりで、三角関係があったりして…。仲居たちの豹変ぶりには最後までびっくりだったけれど…。脇を固める人たちの描写もなかなかよかったし、最後にはそういう人たちがどうなっていくのかも垣間見られ、それもよかったかな。視聴率も久しぶりに上がったみたいで、朝ドラを見続けている者としては、ちょっとうれしかった。



2007年09月28日(金) 受験の神様

 なんとなく…という感じで見始めたら、成海璃子演じる家庭教師菅原道子にはまってしまった。

 生徒となる広(長島弘宜)や広の父(山口達也)らに「ロボット女」などと言われてしまう菅原道子は、中学受験で17校全部に合格。教えた生徒は全員志望校に合格させているという、スーパー家庭教師なのだが、その実態は、名門女子御三家應林中学校の3年生。学校の授業には全く出ず、一人暮らしをしているらしい。

 この道子の感情のないような、何を考えているんだかわからない行動…もうこれだけで最後まで引っ張られたかなーって感じ。

 道子の生徒は、小6になって友達が受験をすることになり、野球相手がいなくなった広、もともと受験するつもりで、塾に通っていたけれど、思ったように成績の上がらない恵(小薗江愛理)、医者の家庭に生まれ、弟と比較されつつ成績はトップを維持していたが、だんだん成績が下がってきてプレッシャーに負けそうになっている義嗣(森本龍太郎)の3人。

 広は一番子供らしくて、特に将来のことも考えていない。野球部を覗きに行き、野球のユニフォームや先輩のかっこよさ、甲子園に行きたいという気持ちから早田中学に行きたいと言い出す。父子家庭で父子二人三脚で受験に臨むことにするが、なかなか簡単には進まず…。

 あまり出てこなかったけれど、小学校の描写がすごい。子供たちも受験のためにならないことはやりたくないと先生に直接言うのね。本当に今の学校はこんななのかしら?? それと典型的すぎるほど典型的な親たちの数々…。

 どれもこれもこんなやついるか?? みたいな感じもするのだが、それは言いっこなしってことで。

 最後、3人が合格するのかどうか…は、一応想定内な感じ。道子も梅沢家の家族と会って、少しずつ人間らしい感情を取り戻していくし。

 おじいちゃんが言っていた言葉「人間は一生勉強だ」というような言葉。身にしみる。最近すっかり勉強とも縁遠いなぁ…と思ったりして。



2007年09月26日(水) 山田太郎ものがたり (ドラマ)

 大変遅ればせながら、ようやく最終回を見た。

 このドラマは、貧乏な子だくさんファミリーの長男である山田太郎くん(二宮和也)を巡るお話。貧乏なのだが、お金持ちの人が多い高校に特待生として通い、みんなからはどこぞの御曹司だと思われているのである。しかし、実際は、かわいい弟妹たちのためにバイトをして日銭を稼ぐ毎日。母(菊池桃子)は病弱でたよりにならず、父(松岡充)は画家で海外を飛び回っており、めったに家に帰って来ないのである。

 太郎は弟妹を喜ばせることが大好きで、弟妹も太郎を慕っている。そのほのぼのするようなエピソードがなんかよかったかな。

 でも、この話は最初の方は面白かったんだけど、段々惰性になってくるというか…。そこがちょっと残念。やっぱり太郎が貧乏なんだけど、一生懸命安売りをゲットしようとするとか、バイトするとか…そういうところが面白いのかも。

 特に面白かった回は、友達の御村くん(櫻井翔)のおうちにメイドのアルバイトに行く回。それから、隆子のお母さん(柴田理恵)と一緒に特売のコロッケをゲットしに行く回など…。やっぱり最初の方が面白かったかな。

 隆子(多部未華子)が太郎を金持ちだと信じていて、玉の輿に乗るなんていういろんな妄想をしまくるのも、結構面白かったし。脇のキャラもそれぞれが面白かった。校長(宇津井健)や隆子の友達カップルなどなど…。

 友達によると、原作の漫画もすごく面白いんだとか。こちらも機会があったら読んでみたい。

↓原作



2007年09月22日(土) ミス・ポター

 ご存知ピーター・ラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターの生涯を描いた映画。

 当時は女性が独身でいることなどあまりないことであった。その時代に独身でいることを選び、自らの絵と物語を出版するために出版社に出かける女性がいた。それがミス・ポター(レニー・ゼルウィガー)。

 いくつかの出版社に断られたが、引き受けてくれる出版社があり、その担当編集者ノーマン・ウォーン(ユアン・マクレガー)と協力して本を出版。その本はたちまち売れて、さらに新作を…となっていくのであった。

 ビアトリクスの実家は父(ビル・パターソン)が法律関係の仕事をしている大金持ちで、召使いが何人もいるような大邸宅。そんな家で独身を通すには、結婚こそ女の幸せと信じる母(バーバラ・フリン)との確執を乗り越えたりしなくてはならず…。

 とにかくイギリス好きな人、ピーター・ラビットが好きな人なら楽しめること間違いなしだし、すごいよい映画だったので、オススメ…。

 以下ネタばれあり。









 実は、某新聞の紹介をたまたま読んでしまった。(私は自分が見に行きたい映画については知りたくないので、極力何も読まない方である)

 そうしたら、ノーマンとの恋愛はノーマンの死により悲劇に終わり・・・という一文があって…。すごいショックを受けてしまった。

 これって物語の核心だし、書かないでほしかった。

 そんなわけで、最初からノーマンとの恋は悲劇に終わるというのを知ってしまった。そのせいもあってなのか、最初の方から訳もなく泣けて泣けて…。

 最近私は大切な人が死ぬという系の話に非常に弱く…見ている時間の3分の2は一人涙腺を潤ませていたのだった。(一緒に見に行った夫は全く泣かなかったらしいから、私だけかもしれない)

 独身をとおすということの辛さとか、ノーマンのお姉さん(エミリー・ワトソン)との友情とか、湖水地方の美しさとか…そうしたすべてが涙腺を潤ませるのであった。

 まあ、こんな風になる人はそうはいないと思うけど、実在の人物であるということがさらに感動に輪をかけ…。

 とにかく本当によい映画で、見てよかったーと思った。

↓本が出ているらしい



2007年09月19日(水) ホタルノヒカリ (ドラマ)

 干物女…なんていう言葉があることを見るまで知らなかった。

 ストーリーは干物女のホタル(綾瀬はるか)が、マコト(加藤和樹)と恋に落ちるが、あまりにも恋愛から遠ざかりすぎているため、どうしていいかわからず悶々とする…というものである。たまたまホタルが借りていた家に奥さんに家を追い出された部長(藤木直人)が戻ってきて(たまたま借りていた家は部長の実家だった)、2人はなぜか一緒に住むことになってしまう。部長は潔癖できれい好き、几帳面な性格。ホタルはその真逆で、だらしなくジャージで寝転がり、出したものは出しっぱなし、ビールを飲むのが生きがいというずぼらな性格。ということで、2人は合うわけもなく、熾烈なバトルを繰り広げる…。

 が、次第に部長はホタルはホタルなりに真面目で一生懸命に取り組んでいるということに気付き、会社と家でのギャップもなんのその、ホタルのいいところを理解していく。さらにマコトとの恋の応援をし、陰日向から励ますのであった…。

 最初の1回目で、実は脱落しそうになった。あまりにバタバタしていて、やめようかと。それに部長が多田先生(プロポーズ大作戦)に見えてしまって…。

 でも、2回目を見たら、おもしろくなってはまってしまった。恋愛のおくてぶりにはこんなのありえないだろっ!!とか突っ込みを入れたくなるところはあったが…。

 以下、ネタばれあり。







 最後の方に進むに従って、やっぱり部長とホタルはピッタリの相性だよなーと思い出す。今の人は普通に同棲しちゃうのね。どうもマコトの感情表現があまりないせいか、2人がお互いを好き合っているという感じが薄かったかな。一緒に暮らしても相手に自分をよく見せようと緊張しまくりのホタルに、マコトは自分じゃダメだということを悟り、自分から去っていく…。

 マコトの嫉妬みたいなのが最後の方はすごくて、こういう男の人、いやだなーと思ってしまった。こういう色眼鏡みたいなので見られてしまったら、女性の方だって自然体にはなれない。自然体になるためには、自分のことを心から信頼してくれないと…。

 やっぱり自然な自分を見せられる相手がいいのかな。恋愛の相手と一緒に住むのにふさわしい相手は違うっていうことなのかなぁ…と。一緒に住むならやっぱり落ち着ける人がいい。最初はドキドキする相手でも、徐々に日頃の自分を出していける存在でないときついのかも。

 という意味でも、おもしろいドラマだったかな。原作はどんななんだろう。ちょっと読んでみたい気も。
↓原作コミックス



2007年09月13日(木) 夜は短し歩けよ乙女  森見登美彦


森見登美彦 角川書店 2006

STORY:
私はクラブの後輩の彼女に恋をし、外堀を埋めるべく、彼女の前に偶然に現れるということを繰り返す毎日を送っている。彼女が出没するという噂のある場所にことごとく出没し努力の日々を送るのだが…。

感想:
 第一章を読み始め、途中でいやになってきて、やめようかと思ったが、惰性で第一章の終盤まで行ったら、ちょっと意味がわかってきて、第二章から先もつながっているんだと気づいた。(短編かと思ってしまった) そして、彼女と彼の行く末が気になり、第二章も読んだら、結構面白いかもと思って、結局最後まで読んでしまった。

 摩訶不思議な世界で、第一章でついていけるかどうかがこの本を読み続けられるかの分かれ目になるかも。ここまででダメだと思えば、読み続けるのは難しい。

 難解な漢字が出てきたり、京都の地名が出てきたり、不思議でありえないことのオンパレード。いちいち目くじらを立てていたらこの世界は堪能できないけれど、この不思議さに浸かれる人は、この世界が楽しくて仕方ないのだろうなぁと思う。

 偽電気ブラン、ちょっと飲んでみたい。火鍋も見てみたいような・・・。ラ・タ・タ・タムとはどんな絵本なのか。ジュンパイロ、なめてみたい…。そんなことを思ったりしたのだった。

 途中で彼と彼女の行く末がどうなるのかわかり、この本の形式がそういうことだったのか・・・というのがわかる。こう考えると、やっぱりこの本は最後まで読まないと面白さはわからないんだろうなぁ。ただそこまで読み進められるかが好みの分かれるところという気がするが…。



2007年09月05日(水) 6時間後に君は死ぬ  高野和明


高野和明 講談社 2007

STORY:
ある日、圭史に6時間後に死ぬと予言された美緒は、信じられないと思いながらも、圭史とともに運命を変えようと努力をするが・・・。

感想:
 尋常でないことがその人に起こるときに、その人の未来のビジョンが見えるという山葉圭史を巡る短編集で、1番目と最後の話に美緒が出てくる。

 ほかの話には積極的に圭史が関わってくることはないのだが、読んでいるうちに間接的に関わっていることがわかり、なるほど〜と思う。

 未来がわかるというような不思議な話とミステリアスでスリリングな展開の話が多く、エンターテインメントとしてとても楽しめる。

 特に「ドールハウスのダンサー」では、ダンスをしている人なら、身につまされるような話もある。

 自分の未来や運命を変えることができるのかどうか? それを最後に問いかけられる。そして、作者の結論を知ったときに未来に希望が見える気がした。



2007年09月02日(日) エヴァンゲリヲン新劇場版:序


 初日に某シネコンにて見て来た。初日だからか、満席。一番びっくりしたのは、終わってから誰も席を立たなかったこと。続きがあるのを知っているからだと思うけれど、ミサトさんの予告編がついていた。予告編がまた意味深な感じで終わっていて・・・。

 今回の映画は12年ぶりだそうで。もう12年も経つのかと、時の流れの早さを感じた。私は当時、流行中だった途中からテレビアニメの再放送を見始め、その後、映画館に映画を見に行って、最後の場面では、意味がわからなくて失望を感じた…。その世界観や謎が楽しくて、ただただその秘密が知りたくて見続けて、あれ??って感じで。

 今回は違う終わり方だという噂もあるし、すでに「序」の最後までを見、予告編を見れば、今後の展開が変わってきそうなことは十分に感じることができた

 今までと同様、キャラクターの性格などは同じだし、重要な場面もほぼ同じなんだけれど、好きだった場面がなくなっていたり、違う展開になっていたりという部分もあった。もちろん6話分を1時間半ちょっとくらいの中で描くわけだから、カットされるのは仕方ないのだが…。

 これが、前作の続きなのか、それとも前作とは全く違う世界を描くものなのか…その点は今後の続編を見ないとわからないのかも…。

 相変わらずのシンジのダメっぷりに、ものすごくイライラしたなぁ。私はシンジはいまいち好きではなかったが・・・。今後もまたあのダメっぷりがずっと繰り返されると思うと…ちょっとげんなりするような気も・・・。

 とりあえず謎の部分はやはり謎のまま、でも、前よりもわかりやすくしようとしている気もするし、前と違うのかもしれないし…で続きを待つことにしよう。

 ちなみにこの作品ではヤシマ作戦までが取り上げられているので、アスカや加持さんが出て来ない。この2人のファンにはちょっと残念かも??


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