宿題

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2005年05月31日(火) exciteインタビュー/ピエール瀧×アニ
アニ「(瀧に向かって)出て来る単語が凄いなあって思いましたよ。
完全にうちのボーズが引いてるっつう(笑)」

瀧「そう、ドン引きみたいな!」

アニ「電気が本気でじゃれ合い出すと、『おい、ボーズが引いてるぞ』みたいな感じがあったよね。
『もう、そんなん無理!』みたいな」

瀧「やり過ぎなんだよね。ここまで境界線がないと、わからないみたい、ボーズには。
『駄目でしょ、そんな言い方しちゃ』とか言われちゃうから(笑)」

──そこで瀧も卓球も反省の色なし、と。

瀧「だってアニが笑ってくれるんだもん。シンコもまあまあ笑ってくれる。
アニはね、スチャの中で大事なんだなあって思った」

アニ「そうだねえ、ふふふふふ。意外とこの大事さが伝わらなくてねえ!」

瀧「『車のマフラーって大事なんだよぉ』みたいな(笑)。
なんかねえ、凄くスチャはバランスがいい。
アニは湯加減がわかっているキャラだから。ゆる〜いほうから来るんだよね」

アニ「『ゆるくていいジャン』って(笑)」

瀧「電気だと、視点なり何なりを、ぎゅ?っと絞り込んで行くじゃん。
で、それが点になると何なのかがわかるっていうことをやってるんだけど、
アニもスチャもグワーッと広げてって何なのかを出すんだよね。
でも、絞っても広げても結局は言ってることが同じなのね、電気とスチャは(笑)。
子供の頃に同じアニメを観ていたり、そのアニメを観てどう思ったのかだったり」

アニ「はははははは、それ大事」

瀧「何でエンディングテーマってこんなに哀しいのかなあって感じとか。
…まあ、サブカルなんだよね」



──じゃあ最低限、この2人でのユニットは100%あり得ないね。

瀧「ないね(笑)。この2人でユニットやるとしたら何がいいって、
レコーディング中や取材の時に話してて。何やるかってことになったのが、テキ屋だもん」

アニ「ははははははは。で、フェスを回る」

瀧「出演してないの。『あいつらテキ屋じゃねー?』って」

アニ「『フードコートにいた』って」

瀧「何のテキ屋がいいかも考えた。ケバブとかは、面倒くさい」

──あれで面倒なのか、この2人には(笑)。

瀧「面倒面倒。だから出来合いのを持って来て売るのがいいだろうって」

アニ「しかもフェスには甘いものが足りないって。ベビーカステラなら出来るかも」

瀧「ベビーカステラ、”アニ瀧”」

アニ「はちみつたっぷり!」

瀧「じゃあ、スペースインベーダー焼きでいいじゃん。そうしようって」

──それ、電気のツアーグッズで大ハズしした駄菓子じゃ…。

瀧「そうそう、でもフェスだったらイケるんじゃないかなあって。
雰囲気込みじゃん、みたいな(笑)」

アニ「どうやら甘いものがあんまりないって。クレープ屋に人がずっと並んでたって話を仕入れて」

瀧「『どうやら欲してるらしい、奴らは』って」


★exciteインタビュー/ピエール瀧×アニ★

2005年05月30日(月) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
病室に入ると、女房の横に小さなベッドがある。
生まれたてなのに、大きな目を開けてぼくの顔にチラと視線を送るではないか──。
へえ、赤ん坊というのはこういうもんなのか、ムクムクと感動がこみ上げてきたとき、
赤ん坊に向かって、「よおピコタン」と声をかけていた。
なぜピコタンなのか分からないが、間違いなくピコタンという感じなのである。
以来、彼女はいまでもピコタンとかピコとか、でぐしーと呼ばれている。
でぐしーも別に意味はない。ただ平仮名の、でぐしーなのだ。



三番目はもうカミさんも慣れたもの、陣痛が始まってから自分でクルマを運転して
朝早く二女と同じ病院へ行った。ぼくはそれを見送ってから仕事へ──。
夜遅くなって家へ帰ると、応接間に明かりが点いていてドアを開けるとおふくろが一人で座っていた。
あ、生まれたな、とぼくにはピンときたが、なぜかぼくの家庭では感情をモロに出さない。
喜怒哀楽を表すのに、お互いに照れたり恥ずかしがったりして、妙によそよそしくなる。
「忙しかったのね」
とおふくろはいう。
「うん」
「あさってから東京オリンピックだから、街は賑やかでしょう」
「まあね」
どうでもいいことを話し合っていて、ふと、おふくろは、
「あ、そうそう生まれたよ」
「あ、そう」
ぼくも無理して無関心を装っている。本当は男か女か早く聞きたい。
しかし、おふくろはまたひとしきり、どうでもいいことを話したあと、
「もう遅いから寝なくちゃね」
と立ち上がってドアのほうへ行きながらポツリと、
「男の子だったわよ」
「あ、そう」
愛想なく答え、一人になってから「ヤッタ!」と跳び上がった。
もちろん男の子だった女の子だって同じことだが、二人女児が続いたので
三人目の男児は感慨ひとしお。



ぼくは子供たちに「父上」と呼ばせたかったが、
人前で「チチウエーッ」と呼ばれたときは、さすがに肝をつぶした。
考えてみれば、いや考えなくても「父上」と呼ばれるにふさわしい父親でもあるまい。
平凡にパパになってしまった。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月29日(日) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
とにかく谷啓といえば「ガチョーン」といわれたのはこのころである。
そもそもはマージャンをやっていて、
調子がよくなると牌を引きながら、「ビローン」「ピシッ」「ムヒュー」
「クチョッ」とかけ声をかける。
決して同じ言葉を使わないことにしていた。
そしてツモってほしいときに、ひときわ厳かに
「ガチョーン」といいながら牌を引いてきたらホントにツモった。
それ以来「ガチョーン」を番組に持っていったのだと思う。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月28日(土) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
運転はそうむずかしいこともなく、仮免許まではトントン拍子、
卒業試験も二、三数程オーバーで受かった。
そのときは、嬉しかった。
バカなおれは免許証を入れた背広の内ポケットを何回も上から押さえ、
それを仲間に見せたくてたまらない。
コトもあろうに演奏中、熱中して叩いているハナちゃんの、
空いているドラムの上にそっと置いた。
空いているといってもその瞬間だけで、すぐ続けて叩くのだ。
彼は免許証をひょいとつまみあげ、そのままドラムを叩き続けて熱演していたが、
とぎれたときに、ぼくの顔を見上げて
「とったのか?」
とささやいてくれた。
本当なら演奏中だ。あとで激怒しても当然なのに、
彼はぼくのあふれ出る喜びに何気なく同調して「とったのか?」
──ぼくはトロンボーンを吹きながら軽くうなずき返した。
彼のこの優しさはいま考えても嬉しくなる。
ハナちゃんという人は、そういう人だったのだ。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月27日(金) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
このぼくも、照れながらデートを重ねていたわけだ。
そして、会う度に彼女に「結婚しようよ」といおうと思っているものの、
「ケッコン」という言葉がどうしても恥ずかしくていえない。
彼女のほうは、ぼくのプロポーズを待ちきれなくなったと思う。
ある日、なぜか二人は山手線の電車に乗っていた。
その電車の中で彼女がぼくにプロポーズした。
「そんなこと、いった覚えはありませんよ」
とカミさんは今でも否定するが、いや間違いない、
おれはおれの耳で確かに聞いた。
じゃないと、ぼくたちはどうやって結婚できたんだよ。
ぼくはいまでも昔でも、家の中でもよく冗談をいっているが、
それはもっぱら子供たちに向かっていっているのであって、
カミさんの前ではいまだにいえやしない。
結婚して三十五年以上、それでもカミさんの顔をまともに見て、
バカひとついえない男なのである。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月26日(木) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
ジャズをやるからには服装が第一、という観念がぼくにはあった。
しかしすぐさま新調することも出来ず、ぼくは親父の背広を裏返しに仕立て直したのを着ていた。
だが、シャープ&フラッツだ。
ぼくはアメリカのレコードジャケットを何枚か眺め、
黒人プレーヤーの真似をすることにした。
派手なスカイブルー、だぼっと大きめの肩幅の広い上着、太めのズボン、
それに黒いソフトをあみだにかぶった。
さしずめ、東海林さだお描くところの「ジャーン!!」という勢いで、まずは大学へ。
目を見張る仲間たち、しかしたちまちにして先輩から、
「背広はともかくとして、ソフトはやり過ぎだ」
と叱られた。
当時、ぼくらのバンドの月給は一人八千円から一万二千円。
背広は上下で三万円ナリ、十か月の月賦であつらえたのだった。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月25日(水) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
ぼくはトロンボーン一本やりだったが、横浜のクラブではサックスを仲間から借りて演奏することもあった。
ただしブローだけ。
ブローというのは単純な一つの音、ズッカン、ズッカン、ズッカンという
アフタービートのリズムだけを奏でることだ。
この演奏はとくに黒人兵士が喜んだ。
そんなとき、ぼくはちょっとした俳優気分を味わいたくなった。
サックスでブローを続けながら、クラブの客席の通路を体中でリズムをとりつつ練り歩く。
通路が終わりになると、そのままひょいとドアを開けて外に出てしまった。
歩いているうちに伊勢佐木町の通りへ……と。
いつの間にかぼくの周囲は黒人兵でいっぱい、全員が手を叩き、肩をゆすり、
尻を振りながらアクションたっぷりに練り歩く。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月24日(火) 七人のネコとトロンボーン/谷啓
ぼくはハナ肇には面と向かって名前をいったことはない。
不思議なことにぼくは恥ずかしくて彼にハナちゃんと呼びかけられない。
といってハナさんもそらぞらしい。
本名の野々山というのはもっとシラける。
じゃどうしていたのかというと、実は口笛を吹いていた。
それも普通の口笛ではない。
舌と唇の間から空気を出した「スィー・スィー」
──ま、「C」という発音のちょっと変わった音。
彼はぼくが照れ屋で、年下のものにも姓の下にチャンとかクンをつけて呼べないのを知っているから、
口笛で合図をすると「おうよ」と答えてくれた。


★七人のネコとトロンボーン/谷啓★

2005年05月23日(月) ゴマスリ行進曲/青島幸男
ゴマをすりましょ 陽気にゴマをね(ア スレスレ!)
口から出まかせ 出放題
手間もかからず 元手もいらず
すればこの世に チョイと(チョイと!)チョイと(チョイト!)春が来る
ハァーエライヤッチャ おだてろ ゴマすってのせろい
(合唱)それ スレスレ ゴマすれ ホイホイ

ゴマをすりましょ 皆んなでゴマをね(ア スレスレ!)
ゴマをするにも 命がけ
思いつくまま 気のむくままに
すれば雲間に チョイと(チョイと!)チョイと(チョイト!)月が出る
ハァーエライヤッチャ おだてろ ゴマすってのせろい
(合唱)それ スレスレ ゴマすれ ホイホイ

ゴマをすりましょ 皆んなでゴマをね(ア スレスレ!)
朝もはよから 夜中まで
身ぶるいするよな うまいこといおう
運が開けりゃ チョイと(チョイと!)チョイと(チョイト!)福が来る
ハァーエライヤッチャ おだてろ ゴマすってのせろい
(合唱)それ スレスレ ゴマすれ ホイホイ


★ゴマスリ行進曲◇クレイジー・キャッツ/青島幸男★

2005年05月22日(日) スーダラ節/青島幸男
チョイト一杯のつもりで飲んで
いつの間にやら ハシゴ酒
気がつきゃホームのベンチでゴロ寝
これじゃ体にいいわきゃないよ
分かっちゃいるけどやめられねえ

ア ホレ スイスイ スーダララッタ
スラスラスイスイスイ

ねらった大穴 見事にはずれ
頭かっと来て 最終レース
気がつきゃ ボーナスァすっからかんのカラカラ
馬で金もうけ した奴ぁないよ
分かっちゃいるけどやめられねえ

一目見た娘に たちまちホレて
よせばいいのに すぐ手を出して
ダマしたつもりが チョイとだまされた
俺がそんなにもてる訳ないよ
分かっちゃいるけどやめられねえ


★スーダラ節◇クレイジー・キャッツ/青島幸男★

2005年05月21日(土) 学生節/西島大作
雨か天気か下駄に聞け
あんたの知らない明日もある
ホレ明日もある ホレ明日もある
どっこいここは通せんぼ
ここには入れぬわけがある
あんたのハートを信じなさい
ホレ信じなさい ホレ信じなさい


★学生節◇クレイジー・キャッツ/西島大作★



■作曲は山本直純さん。

2005年05月20日(金) 毎日かあさん お入学編/西原理恵子
尿意より大切なものがある君
光ってるよ。


★毎日かあさん お入学編/西原理恵子★

2005年05月19日(木) 宇宙大シャッフル/さくらももこ
ぼくらが見てた夢は 流線型にシルバーの
カッコ良すぎる未来 宇宙旅行に行こうぜ 月にだって住めるぜ

ブッ壊れたビルを 月が見てるよ
爆破された街で ネコがないてる
何やってんだ人類 どうしたんだ未来

死んだママの横で ボクが笑うよ
逃げられない闇を ハトが飛んでく
ふざけんなよ人類 遅すぎるぞ未来

21世紀には 不可能はないはずだろ?(宇宙大シャッフル)
アースパワーを 全開にするんだ
(ウッ シャッ シャッ シャッフル)
太陽系を 巻き込もうぜ (宇宙大シャッフル)
アンドロメダも 巻き込もうぜ
(ウッ シャッ シャッ シャッフル)
隣のおやじも 巻き込もうぜ 宇宙大大大大シャッフル

血の流れた砂を 風が運ぶよ
引き裂かれた場所で 花が揺れてる
どうなってんだ人類 話がちがうぞ未来

21世紀なら なんでも出来るはずだろ? (宇宙大シャッフル)
アースエナジー  炸裂させるんだ
(ウッ シャッ シャッ シャッフル)
銀河系を 巻き込もうぜ (宇宙大シャッフル)
ケンタウルスも 巻き込もうぜ
(ウッ シャッ シャッ シャッフル)
天才メガネ君も 巻き込もうぜ宇宙大大大大シャッフル

21世紀には 不可能はないはずだろ?(宇宙大シャッフル)
アース魂 合体させるんだ (ウッ シャッ シャッ シャッフル)
大宇宙を 巻き込もうぜ (宇宙大シャッフル)
ダルメシアンも 巻き込もうぜ (ウッ シャッ シャッ シャッフル)
カワイイあの娘も 巻き込もうぜ

宇宙大大大大シャッフル 宇宙大大大大シャッフル
大大大大大大大大 シャッフル


★宇宙大シャッフル◇LOVE JETS/さくらももこ★

2005年05月18日(水) おバカさん/遠藤周作
「生きることなかなかむつかしい。巴絵さん、わたし弱虫、
……だから一生ケンメイやらねばならない。困りました」
あの山イモのような大きな顔に、いつも眠そうな目から一すじ…二すじ、
白い大粒の涙が流れている。馬が泣くようにガストンは泣いている。


★おバカさん/遠藤周作★

2005年05月17日(火) Waltzing/鈴木慶一
Come wander with me
Come wander with me
They came from the mountain
They came from the sea
They came from the sky
But Let's net be stupid together


★Waltzing◇ムーンライダーズ/鈴木慶一★

2005年05月16日(月) 親愛なるBlack Tie族様、善良なる半魚人より/鈴木慶一
もはや秘密でもない生涯は
濡れ落ち葉でタイムスリップした
善良では足りない 悪質でも足りない


★親愛なるBlack Tie族様、善良なる半魚人より◇ムーンライダーズ/鈴木慶一★

2005年05月15日(日) Bitter Rose/覚和歌子
一緒に生きても 知らないことばっか
君が海辺を 好きだったわけとか

こんなに生きても 慣れないことばっか
君が不在の 部屋の静けさ

変わり目の時代だから
思いがけないオチがつくな
ばら色の夢見ただけ
上等だったと言えようか

死にぎわキメれば 一生は御の字
自然体など知らないままで

つきつめたらもたないよ
白と黒が混じる街を
バラ色と言い放って
逃げるのは もうやめてみよう


★Bitter Rose◇ムーンライダーズ/覚和歌子★

2005年05月14日(土) ヤッホーヤッホーナンマイダ/坂田明
人間は いろいろだ 違って生きる ケダモノだ!

ヤッホーヤッホーヤッホー といって笑っちゃおう
ヤッホーヤッホーヤッホー といって泣いちゃおう
ヤッホーヤッホーヤッホー といってナンマイダー
ヤッホー


★ヤッホーヤッホーナンマイダ◇ムーンライダーズ/坂田明★

2005年05月13日(金) スペースエイジのバラッド/鈴木慶一 長江優子
我らはスペースエイジ
秘密を知ってる
ニコライの棺は
空の果てをゆく

我らはスペースエイジ
ハリウッドを知ってる
いつでもニュースは
怪電波なんだ

我らはスペースエイジ
孤独を知ってる
宇宙は巨大で
この世は 小さい


★スペースエイジのバラッド◇ムーンライダーズ/鈴木慶一 長江優子★

2005年05月12日(木) Kの受難/鈴木慶一
当時(79年、80年頃)、観客から粗暴な反応があったことを覚えてる。
客席から「ジジイ、帰れ!」って。
ジジイって、まだ二七、八ですよ(笑)。
後で判明したんだけれど、そう叫んだのは後のピチカート・ファイブの野宮真貴さんだった(笑)。



七五年に「俺たち金ないからさ、アグネス・チャンのバックバンドやるか」という、
あれはひとつの事件だったんだと思う。



「なんでこんなにジジくさい人たちが、こんなに心を打つ音楽ができるのか?」



九〇年代から初めて男性性を意識しだしたね。『ムーンライダーズの夜』あたりで、
非常に遅い第二次性徴を迎えた(笑)。
「あれ、男と女って違うんだ、ずっと同じだと思ってたよ!」って(笑)。



七九年くらいかな、ビクターのスタジオで録音してて、数人が「美容院行ってくる」って。
戻ってきたらスゴイ髪形で。片側がスキンへッドで、反対側は模様みたいに髪が残してある。
そんなふうに自分の身体を弄ぶことができるってこと、
それがニューウェーヴの出発点として重要だった。
髪に始まって、赤いエナメルのパンツとか、銀の宇宙服みたいなシャツとか、
服を変える、変な眼鏡をかける、いま君がしてるみたいな(笑)。
白井なんかメイクして外出して、いい歳なのに母親に怒られたり(笑)。
ニューウェイヴは、若干年齢差のあるバンド六人で共有した最初のムーブメントだったんだ。
みんなして「ナイロン100%」に行ってどんな曲がかかってるかチェックしたり、
初めて六人がそろって夢中になった。
だから「ジジイ、帰れ!」って言われてもやめられない(笑)。



これ(カメラ=万年筆)は未完成だって感じがするんだ。



機械の正確なリズムに人間が合わせていく。
人間的じゃない、なんて批判もあったけど、そんなの聞いちゃいない(笑)。
なぜ人間的でなければならないんだ?馬鹿野郎、こんなに面白いことはないぞ、と。



俺はいろんな歌い方を試してきたんだよ。
逆立ちしながらとか、寝ながらとか、マイクにアルミホイルの筒をつけたり(笑)。
<薔薇がなくちゃ 生きていけない>、あそこの歌い方が出来たときは、
「やった!このユニゾン・コーラスこそザ・バーズだ」って喜んだよ。



「物は壊れる、人は死ぬ」って当時の事務所社長だった上村がよく言ってた言葉で、
それを使ったんだよ。



再開の時、みんなが働いているそれぞれのスタジオに、
俺がひとりで出向いて行って「そろそろライダーズ始めない?」って言ってまわったんだ。



「再結成」ではなくて、「復活」のアルバムだから、ちょっと緊張感があった。
最初に「必ずメンバー全員が一緒にいよう」と決めた。



歳を重ねることで自分のなかの悪も、イノセントな部分も増えていく。
悪の部分も把握できる、というのが晩年なのかもしれない。



被害者の「リアル」は作品にならないんだよね。ドキュメンタリーにするしかない。
加害者の方が「何を考えていたのかな」とか、諸々の妄想を働かせることができる。
被害者はたまたま、無差別的な犯行にあってしまったわけだから。
被害者には興味を持たなかった、俺じゃないんだから。



人の意見を受け入れるのに抵抗があって、半端にしか受け入れられないのなら、
もう全部他人に委ねてしまおう、と。その時には何の抵抗もなかった。
実はめちゃくちゃ不安だったんだけど、頼んだ以上は仕方ない、と腹を括って。
…いや、もう二度とやらないけどね・と・お・も・うー(笑)。



前からよく言ってたのが「ライダーズには7人目のメンバーがいる」ということ。
その架空の7人目が見下ろしていて、その人に気に入られるように曲を作ってい、という。
その7人目がいたのはバンド幻想がある時までで、バンド幻想がなくなってからは非常に混乱した。



自分が作り出した美よりも速く走る、そこに行けたらね。
作品が世に出たら、もう振り返らないで走っていく(笑)。


★Kの受難◇ユリイカ2005年6月号/鈴木慶一★

2005年05月11日(水) 映画史/ゴダール
ヌーヴェル・ヴァークとはそういうものだったんだ。
作家主義とは、作家ではなく、作品なんだよ。
あなたのお友だちの言うとおりだ、お嬢さん。
まず、作品があり、それから人間なのです。
(それなら、あなたには心がないのですね。)
人が撮れるのは心ではない、お嬢さん、仕事なのだ。


★映画史/ゴダール★


■ユリイカのムーンライダーズ特集号で、鈴木慶一さんのインタビューの前に
引用されていたもの。

2005年05月10日(火) 失踪日記/吾妻ひでお
少年チャンピオンで『みだれモコ』連載
ドキドキしながら描く
「よし奇妙な味でいくぞ 楽しー」

人気無くて6回で終わる

しかも読者からは「物語には暗喩と明喩が必要である」
と私の資質を全否定する手紙

このハガキ今でも大事にとってある


★失踪日記/吾妻ひでお★

2005年05月09日(月) さよなら、ガーリー/長谷部千彩
ついに観てしまった。『仁義なき戦い』を。
ヤクザ映画/実録モノを観るようになったら、女の子としてはおしまいだ。
だから、絶対に観ないと決めていた。
邦画と言っても、女子は、『黒い十人の女』とか、勝新&雷蔵とか、増村保造とか、
大映、松竹、東宝で踏みとどまらねばならないんじゃないか、と思っていた。
いいかげん、女の子というにはおこがましい年なのだけれど、
決別するには未練が残っていたのだ。人間、年をとると中性化してくる。
オヤジみたいなおばさん、おばさんみたいなオッサン、見た目も交わるが、感性も交わる。
お互い毛嫌いしているから、お互いをこき下ろしているけれど、冷静になれば“皆、兄弟”だ。
私自身、中性化が進んでいることは自覚していた。
金曜日は、週刊ファミ通の日だったのが、いつしか週刊文春の日になっている。
でも、まだ大丈夫。私は、野本かりあの仕事やってるもん。
クレージュのワンピースだって着てるもん。シュガシュガルーンだもん。
しかし、それは、崖にかろうじて指をかけている状態。
菅原文太が私の指を踏み、「われ、早くその指離さんかい」と言っている。

深作欣二は好きじゃないけど・・・血糊ドバドバ見たら、
仕事の疲れなんてふっ飛ぶに決まってる・・・どうせ女の子じゃないんだし・・・
ヤクザ映画・・・楽しそう・・・「おどれらー」とか言ってみたい・・・
ああっ!もういい!!どうにでもして!!私は東映の波しぶきに身を躍らせた。

おやつを食べながら、『仁義なき戦い』『仁義なき戦い 広島死闘篇』、
2本立て続けに観た。笑った。
映画の中で、夏木陽介が
「わしら、旨いメシくうてよぉ、マブい女抱くために生まれてきてるんじゃないの」
と言っていた。そうだ、そうだ、と頷きながら、私は戻れない橋を渡ってしまったような気分になった。


★さよなら、ガーリー/長谷部千彩★

2005年05月08日(日) 隣の教室から潜水艦 双眼鏡で覗いてる/あがた森魚
「機械」(物質的手段=キネマやグラモフォン 原子力や潜水艦 等々)と
「栄光」(精神的目標=理想追求 創造 帆船主義 海力発電 等々)
との両者のあいだに 理想の結合を形づくる共通点を設定しうるか?
さもなくば 「墜落することを前提とした航空機」「海底に突き刺さって屹立する潜水艦」
その媒概念たる「モノは壊れる人は死ぬ」という現実は どういう意味をもちうるのか?
想定外的突発時における これまた精神的目標である「絶望」に陥った場合には…
そんな考えすらまとまらずに 石鹸であらった水族館と ブラシで擦った工場街暮し
「無限会社栄光製造工業」敷地裏には虹の都 光の港キネマの魔境
「珈琲どん底」や「Bar亡霊船長」のひしめく路地裏で 何とか蹄を隠して山猫冠って暮らしてる

天才だって 盆栽だって 繊細だって 札付きだって
大正ヴィクトリアン朝 空想科学と社会科学のインヴェンション
短調の出端もメレンゲも八十日間八十八夜
世界は永遠にサマーオブラブ 初恋の年

ハネディアンの月光るジェットプレーンの屋根の上にも干し草被る
生き残ってハイクラウンでもウランでも 発電所の上に星屑 竈で焼いてみる干しカレイ

生存確率百万遍路を 淡淡田圃タンボリンさすって 移ろいでみても
生存確率百億光年を あなたの眠ったあとの夜の空に 謳ってみても
城にも堀にも月光る 墓地裏にも基地裏にも雪は降る

白馬の一隊は『月光騎士道憧憬 冒険二十世紀模造史』に拠ると
遠方や異国の街道にも 世紀を跨りに長きにわたって出没した と記されてある

空は未だ群青色の朝 でも太陽の街だよ 黄色い涙くんさよなら


★隣の教室から潜水艦 双眼鏡で覗いてる/あがた森魚★



■ユリイカ2005年6月号から。
4ページあるうちの最後の1ページ分ぐらい。

2005年05月07日(土) JAPAN vol.89/CMJK
(電気グルーヴを辞めるときの話)
「自分から──ある日スタジオに瀧が遅れて卓球と二人きりの時に
──その日の事はハッキリ憶えてるんですけど。
なんか卓球が凄い機嫌良くて
『新製品の○○ってビール飲んだことある?』
『いや、ない』つったら『ちょっと待って、俺が今買ってくるよ!』
って卓球が買いに行ったんですよ。
それで卓球が新製品のビールを買って戻ってきて、
二人で並んで座って飲んでて『いやあ、実は話があるんだ』っつって話したら
『やあ、きっとこういう日が来ると最初から思ってたよ』って。
でもそのあと全国ツアーしなくちゃいけなくてねえ。
一番最後のツアーの日が仙台だったんですよ。
それでその時の事もよく憶えてるんですけど、卓球も俺もすごい酔っ払ってて、
『北川君は才能があると思う。北川君は電気グルーヴとは関係なしにちゃんとやってくと思う。
北川君はきっと頑張ると思う。でも俺は北川君よりももっと頑張る!』って言ったんですよ(笑)」

「いや、あの男が僕にほんとに言ったんですよ。ビックリしましたよ!!
あの人はたぶん、感激屋さんなとこがあるんじゃないかなあ。
でも僕は、あの男のそういうとこが好きですけどね。
瀧にもねえ、僕は辞める時に絡まれましたよ。
『いつか俺と北川君と二人でユニットやろう』
『サブマリンズっていうのをやろう』って名前まで決まってて」

「で、『うん、わかったわかった。やるよ』って言ったんですけど、
太モモを50回くらいバンバン叩かれて
『ほんとにやるんだぞ、ほんとにやるんだぞ、いつか必ずやってやるぞ』
って『やろうなあ、二人で』って言われたけど」


★JAPAN vol.89/CMJK★

2005年05月06日(金) JAPAN vol.89/CMJK
(お父さんについて)
「まあ、たまにしか会わなかったですからねえ。
たまに会うとね、お小遣いくれるわけですよ。で、お小遣いのくれ方が、
ポケットの中からもうクッシャクシャに丸められた鼻かんだようなチリ紙を出すわけです。
で、なんか米兵から奪い取ったとかいうジッポでそのチリ紙に火をつけるんです。
掌の上でチリ紙がボーッと燃えるわけ、
そうするとその中から千円札が出てくるという」

「手品なんですよ。あんまりしゃべる人じゃなくて、
黙々と怖い顔でそういう事をするっていう。
でも、それは子供心に『親父はもうなんでもできるんだあ!』ぐらいに、
凄いなあっていうのはありましたよ。
この人はたまにしか帰ってこないけど凄いわっていう」


★JAPAN vol.89/CMJK★

2005年05月05日(木) 10篇の詩によるギタリストを撃て!/立花ハジメ
言葉で夕陽を止められるなら

明日のクラスにも救いはある


★10篇の詩によるギタリストを撃て!/立花ハジメとLow Powers★

2005年05月04日(水) 愛の意味を教えて!/つんく
笑顔 溢れてる
もう 毎日大好きなの
ねえ 今頃 どこかで
お茶してるのかな?
テレビに夢中かな?

あったかムード
ウキウキ
デート日和の
美白V

さわやか午後の
ハッピーハッピー
エアロビクスで
シェイプアップ

ねえ 愛の意味教えてよ(教えてよ)
動物何が好きですか?
たこ焼き何をかけますか?

笑顔 絶え間ない
もう 毎日 ずっと ずっと ずっと
そう あなたが 幸せ感じているなら

この町も あの不思議な商店街も
皆 あなたの素敵な仲間なんですよ
心強いほど
応援してくれる

じっと見つめて
マジマジ
夏休みも
美白V

あなたの唄に
パチパチ
ビブラートも
好き好き

そう知恵の輪が解けるように(解けるように)
あっという間の出来事
革命的な出来事

笑顔絶え間ない
もう 毎日 ずっと ずっと ずっと
そう あなたが 幸せ感じているなら

この恋も あの不思議な出来事も
皆 あなたの素敵な事実なんですよ
心強いほど
愛が満ち溢れる


★愛の意味を教えて!◇ダブルユー/つんく★

2005年05月03日(火) Twiligt/電気クルーヴ×スチャダラパー
光 暗闇 すり抜けるよう
止まらない 途切れない くり返すフロウ
始まり 終わり 混ざり合うゾーン
戻らない Twilight そして電子音

Space night, Day light, Night flight, Moon lilght, Twiligt

迂回 旋回 切り抜けるよう
淀まない 絶え間ない 繰り返すフロウ
期待 未来 溢れ出す今日
届かない Twilight そして電子音

Space night, Day light, Night flight, Moon lilght, Twiligt
 
光りだす空 空けてゆく ほら
幾何学模様 奏でてる
光もいまや キラキラ踊り
渦巻く彼方 滲んでく

光 暗闇 すり抜けるよう
止まらない 途切れない くり返すフロウ
始まり 終わり 混ざり合うゾーン
戻らない Twilight そして電子音

Space night, Day light, Night flight, Moon lilght, Twiligt
 

★Twiligt/電気クルーヴ×スチャダラパー★

2005年05月02日(月) SMILY/大塚愛
La La La〜 イェイ〜

いつも以上に プッシュして (イヤン)
いつも以上に LOVE LOVE DAY (イェイ!)
いつも以上に どんとかまえて (ハァッ!)
いつも以上に 思いやる (ゴォー!!)

みんな 集まって さわいで青春してふざけあって
これほどにない 幸せ者になる SMILY

泣きたい ところは 一人でも見つけられる
笑って 笑って 君の笑顔がみたい
泣きたい ときには そっとそばにいてあげよう
笑って 笑って 君と明日 会いたい

La La La〜 イェイ〜

いつも以上に プリティーガール (イヤン)
いつも以上に ラッキーDAY (イェイ!)
いつも以上に 強気でいて (ハァッ!)
いつも以上に 思っている (ゴォー!!)

形のないもの だからおもしろくて 大切にする
今までにない 幸せ者になる

失くした 気持ちは もう一度見つけにいこう
笑って 笑って 君の笑顔が見たい
せつない 気持ちは 口笛にあずけてみよう
笑って 笑って 君と明日 会いたい

泣きたい ところは 一人でも見つけられる
笑って 笑って 君の笑顔が見たい
泣きたい ときには そっとそばにいてあげよう
笑って 笑って 君と明日 会いたい

La La La〜 君と明日 会いたい


★SMILY/大塚愛★

2005年05月01日(日) 大塚愛
すごく演技のうまい あたしに降りつもる虚しさ
あなたのつく嘘は 裏切りよりも心を打つ

「雨色パラソル」



そろそろ寒くなってきた。
指先をかじり 呼吸にあわせた自家暖房

雨ん中のメロディー♪
雨ん中のメロディー♪

かんたんに涙は見せない
本当の涙は見せない
どうしたって生き抜いてみせなきゃ。

「雨の中のメロディー」



愛情はまだ深い
これからも完全にはならない
それでも帰り道
振り切って歩く

「帰り道」



どこもかしこも(ずっとバケーション)
イヤなことさえ(ずっとバケーション)
忘れてしまいそうだ 手をたたいてうたうたう夜

「ココ夏バケーション」



そういや ヒドイ コトもされたし
ヒドイ コトも言ったし
中実がいっぱいつまった甘い甘いものです

「さくらんぼ」


★大塚愛★

マリ |MAIL






















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