宿題

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2003年08月31日(日) サマータイムマシン・ブルース/ヨーロッパ企画
「とりあえず、月に行きたい」

「第二次世界大戦の頃に戻って……勝つ」

「大陸が分断する頃に行って、それをくいとめる」

「恐竜の時代に行きたい。で、仲良くなって、しっぽのところを滑り降りるの」

「俺、中3の夏に戻ろう。戻ってやり直そう」


「タイムマシンは別に、何でもできるわけじゃないから」


★サマータイムマシン・ブルース/ヨーロッパ企画★



■下北沢駅前劇場

小道具のタイムマシンがちゃんとドラえもん型(携帯式でおりたためるけど)。
レバーも赤くて、ライトもついてるやつ。
欲しい欲しい欲しい、とかぎりぎりしながら観てました。

2003年08月30日(土) I was walkin' & sleepin/チバユウスケ
話しかけないでくれ
 
電話しないでくれ
 
笑いかけないでくれ
 
今言った事は忘れておくれ

 
声をかけておくれ
 
たまには電話をくれ
 
笑顔をみせておくれ
 
ほっておいてくれ

 
普通だよって言ってくれよ
 
毎日だって言ってくれよ

 
押しかけないでくれ
 
あせらせないでくれ
 
期待かけないでくれ
 
今言った事は忘れておくれ

 
ハッパをかけておくれ
 
たまにはほめておくれ
 
どんなだか教えてくれ
 
ほっておいてくれ

 
平気だよって言ってくれよ
 
大丈夫だよって言ってくれよ

 
おいらまた眠ってた
 
おいらまた歩いてた
 
おいらまた歩いてた
 
おいらまた眠ってた

 
I was walkin' & sleepin' in a day...

              
★I was walkin' & sleepin◇thee michelle gun elephant/チバユウスケ★

2003年08月29日(金) 大人になれば/小沢健二
誰かの歌を聴くと 夏の日は魔法


★大人になれば/小沢健二★

2003年08月28日(木) すぐに会えるかな?/小沢健二
大津波・風・嵐・雨を願い祈る人に

月は満ち ラピスラズリ

明るく照らすよ航路を

お互いの お互いの

強さをしっかり掴みたい!

荒れ果てた街からも

優しい手紙が書けるように


★すぐに会えるかな?/小沢健二★

2003年08月27日(水) 素敵な歌と舟はゆく/オタール・イオセリアーニ
酒の広告の下に「あなたの健康を損ねます」と説明する偽善的な文章が小さく入ってるがね。

健康を損ねるのは、酒じゃなくて、日常的な苛立ちと、

同好の士と穏やかな 会話をする時間がもてないことが原因だ。



映画監督という職業は、その仕事に軽さを取り入れるには重労働だし、辛すぎる。

私の愛する、同業者たちの映画は、きわめて真面目に考え抜かれた成果なんだ。

特に、滑稽で、のんきな雰囲気がある場合はね。


★素敵な歌と舟はゆく/オタール・イオセリアーニ★



■映画は台詞が本当に少なくて、それがとても良かったのですが、
だからほとんど覚えてる台詞がなくて、
これは「素敵な歌と舟はゆく」についてのインタビューから。
原題は『Adieu,Plancher des Vaches!』で
意味は「息苦しい地上にお別れだ!」。

2003年08月26日(火) PooKa 02/佐野洋子
─子どものころに好きだった絵本はありますか?

うーん、ない(笑)。世の中に絵本なんてない時代だった。

けど父がよく古い本を読んでくれた。グリムとかアンデルセン童話とか。

でも、いっつもおなか空いてたから食べ物が出てくる場面しか印象にない。

たとえば、グリムだったと思うけど、『白い蛇』ってお話があった。

白い蛇は神様の使いで特別な蛇だから食べちゃいけないんだけど、

一人が食べちゃってバチがあたるっていう話。

それ聞きながら私は「その白い蛇はさぞかしおいしいんだろうなぁ」と思ってた。

だからといって、その話を理解してなかったわけではないんだけど……。

それで今でもうなぎを食べると、「白い蛇ってこんな味かなぁ」って必ず思う。


★PooKa 02/佐野洋子★

2003年08月25日(月) 海底ハイキング/藤子F不二雄
今、日本海溝の絶ぺきをおりている。

おりてもおりても、きりがない。

地ごくの底まで、つづいてるんじゃないかって、気がするよ。

雪だ!!

深海に、雪が降っている!


それはマリンスノーでしょ。

プランクトンの死体がしずんでいくのよ。

それが海底につもって、長い年月がたつと、石油になるといわれてているの。


★海底ハイキング/藤子F不二雄★

2003年08月24日(日) 「田中一光回顧展」について/柏木博
「仕事の最初のところを見てくれ」って言われたんです。

妙なことを言うなと思って「どこに行けばいいですか」と聞いたら京王プラザホテルだと。

で、行ったら窓にポジフィルムを全部はっているんですよ。

窓ごとにページの構成を考えているわけです。

で、「これでは日が落ちたら仕事になりませんね」と言ったら、「日があるうちが勝負だ」って。

それはなかなかおもしろかったですね。

そのことを亡くなる少し前にお話したら、方法はいまだに変わってないと言っていました。


★装苑7月号◇安藤忠雄さんとの対談で/柏木博★



■東京都現代美術館「田中一光回顧展」

2003年08月23日(土) 世界一団の博物館/ウォーリー木下
教訓!受け入れろ!


★世界一団の博物館◇劇団☆世界一団/ウォーリー木下★



■新宿シアターモリエール

2003年08月22日(金) 笑っていいとも/緒川たまき×タモリ
タモリ『はぁーまたおしとやかでね』

緒川「いえ、そうでもないんです」

『あ、結構暴れるんですか?』

「はい」

『スポーツやってた?』

「スポーツはしないんですけれども」

『ええ。熱狂する事あるんですか?何かに』

「しょっちゅうしてます」

『へぇ〜』

「あの」

『何?』

「静かに」

『静かに熱狂してる?』

「はい(笑)」

『何に熱狂する?』

「うーん………日々(笑)」

『日々?日々ね。日々熱狂してるわけですか』

「あの心を覗かれる何か機械があっったら困るなっていうくらいは熱狂はいつも」


(猫のケンカの話で)

『で、なかなかケンカしないのね。ずーとヴーヴーって』

「うん」

『早くやれと思う。やらないでしょ』

「うん。でも平和的だな、と思いますよ」

『え?』

「あのあんまり痛手を負わずにこうケンカをしたって気分だけは味わって」

『あー』

「お互いが納得するっていう。いいなぁ」

『物は考え方ですね」


(ねずみを咥えた猫を見つけて)

「でも猫は好きなのでさわれると思って」

『うんうんうんうん』

「で、猫をつかまえて、つかまえられたんで」

『へえー』

「きっと飼い猫だなっと思ったんですけど」

『うん』

「こうグッとつかまえて口をグッと開けて、ねすみをギュッと出して」

『うん」

「そしたらそのねずみにカプッとこう指を噛まれ。

噛まれても、そんなには痛く無いだろうって思いながら見てたんですけどね、

ねずみに噛まれる指を」

『噛まれる指見てたんですか?ええ、そしたら?』

「でもやっぱりねずみってあんまり綺麗じゃないんですね、口の中がね」

『ええ汚い、汚いですからね』

「もうすっごくひどく腫れました」


『でもそれは任しといた方が良いですよ、猫とねずみに』


★笑っていいとも/緒川たまき×タモリ★

2003年08月21日(木) Yahoo!ブックスインタビュー/滝本竜彦
このエッセーを書いて、諦められましたね。

書いてる間、彼女問題についてよく考えたんです。

考えた結果、よし僕はもう彼女はいらないんだと、きっちりケジメがついた。
 
本当は、これを書き上げた時点で僕は外に出て、彼女ができてるはずだったんです。

この本の中でも9話、10話くらいで劇的なブレイクスルーがあり、

僕は物語的に成長し、"人は一人では生きていけない。さようなら、レイ。

僕はみんなと一緒に生きていくよ"という風になってたはずなんです。

でも冷静に自分の性格というものを見つめ返し、つらつらと考えてみて、

僕には無理だということがわかった。いまは世界の偉人伝を読んで、

よし、こいつにも彼女いなかったといちいち確認するのが楽しみです。

たとえば日本だったら宮澤賢治。

西洋だと、ニーチェにもいなかったし、キルケゴールもいなかった。

そういうタイプが、やはり人間にはいるわけですよ。

偉人たちにも(彼女が)いなかったのに、僕にできるわけないじゃないですか(冷笑)。


★Yahoo!ブックスインタビュー/滝本竜彦★

2003年08月20日(水) トリビアの泉/タモリ
じわじわくるね。

200年で随分と違う。

200年の間に、武士が写真を撮ってったり、

ケンタッキーが出来たり。

でもスフィンクスはその時も、

そのずっと前からあそこでじっとしてたんだよな。


★トリビアの泉/タモリ★



■「江戸時代にスフィンクスの前で写真を撮った武士がいる」っていうのと
「今、スフィンクスの目線の先にはケンタッキーがある」という「トリビア」で。

2003年08月19日(火) 黄色い本/高野文子
ジャック  

家出をしたあなたがマルセイユの街を

泣きそうになりながら歩いていたとき

わたしが そのすぐ後を歩いていたのを

知っていましたか?


メーゾン・ラフィットの小径では

菩提樹の陰から

祈るような思いでおふたりの

やりとりを聞いていました


スイスで再会したときは

わたしは何と声をかけて良いのやらわからなかった

だってあなたは百ページ近くも行方知れずで

やっと姿を現したと思ったら

私より三歳も年上になっていたんですもの


いつも いっしょでした

たいがいは夜

読んでいないときでさえ


★黄色い本/高野文子★

2003年08月18日(月) HEY!HEY!HEY!/ 和田アキ子
つい最近まで、CDのケースは割って開けるものだと思ってた(こぶしとかテーブル等の角で)。


FAXを初めて送った時、送っても送っても(自分が送った)紙が戻ってきちゃうので、

何度も送り直して、それを朝4時まで続けたことがある。


★HEY!HEY!HEY!/ 和田アキ子★

2003年08月17日(日) アニのアートの小径/アニ
私も若い頃はこの面でよく美術館に行っては、フンフン絵の前で頷いていたフザケタ野郎でしたけども。

その当時といったら、「絵って本物デケーなあ」とか「なんかスゲーの描くよなあ、ったく」なんていう、

かなりいい加減な感想を持ってた甘ちゃんでしたが、絵の見方なんてそんなモンじゃないでしょうか。

って書くといろいろ問題がありそうですけど。絵の見方なんて人それぞれなのです。


ある絵を見る。その時の感想はデカイだった。

しかし3日後くらいに自分の中に、その絵を形容するちょうどイイ言葉もしくは感想が、

出て来る時もあるかもしれません。その時は何も感じなくて、「美術館て静かだね」とか

「みんな真剣に絵の前で頷いてて、なんだかオモシロイ」くらいしか思わなかったとしても、

再びその絵をどこかで見たとき、「オッツ」と何かを感じでしまったらそれでいいのでは?

という気もしますね。

人というのは変わっていくものです。

昨日考えてたことと全く反対のことを次の日に考えてることなんかはしょっちゅうです(多分)。


まあ結論というと。

絵を見に美術館へ行く。実際の絵を見る。何か感じる(何も感じない)。

家に帰る。ぼんやり考える。夜になる。眠る。次の日が来る。

そしてまた新しい一日が始まる。

まあ簡単にまとめるとこういうことなんですけど……


★アニのアートの小径◇スチャダラゼミ/アニ★

2003年08月16日(土) ’98.12.28男達の別れ/佐藤伸治
今のデビュー曲だったんですよ。結成11年目になるんですけど。

で、ま来年は、あの。

レコーディングを少しして、あの、また出来たら、

夏以降ぐらいに、ライブをやりたいかなと、思っています。


また、あの、イチからやり直そうっていう感じなんですよ、気分的に。

なーのーで、あの、少々時間をいただけたらなと思います。

そして10年後ぐらいには誰が残っているか、っていう。


(客から)「そんなこというなよ」


うん、おれもいつもそう思ってんだけど。

結局減ってるじゃん!(笑)いつもさぁ(笑)。

だからねぇ、あのー、ぼくからはなんとも言えない、です。


じゃあ、次の歌なんですけど、

10年ぐらいしたら、自分も変われるかなぁと思ったんですけど、

なんかいろいろ、いろいろあるなあっていう感じの歌を聞いてください。


★’98.12.28男達の別れ/佐藤伸治★



■「ひこうき」と「IN THE FLIGHT」の間のMC。

「(笑)」のとこが、すごく普通の笑い声なんだけど、文字にしようとすると
なんだか違う(ふふ、でもはは、でもない)ので「(笑)」にしたのですが、
これもなんだか違う感じが。

2003年08月15日(金) プレーンソング/保坂和志
「この犬はぼくが高校のときから飼っててね、今、十七歳なんです。すごいでしょ。

ぼくは大学のあいだ鎌倉から通っていたんだけれど。どうせあんまり行かなかったから。

で、学校出てから東京に住むようになって。

そのあいだ、別に近いんだけどあんまり家に帰らなくてね。

去年くらいから急にこの犬、耳が遠くなって、目もよく見えなくなってきちゃったんです」

と話し出して、そこで一回話を切って、ぼくたちの顔を確かめてから、

「で、この犬、ぼくのことを絶対に好きだから。

こっから先が、うまくわかってもらえるっていうか、信じてもらえるかわからないんだけど。

ぼくは、ぼくがいなくなちゃったから、この犬ジョンていうんだけど、

ジョンが自分で何か聞いたり、見たりする必要がなくなった、っていうか、

そういう意思を持たなくなってきちゃったと思ったんです」と、ここでまた一回休んで、

こういう誰もが納得するとは限らない話をするときによくする笑いをつくって、

「ぼくはそういう風に考えているから」

と言って、まだつづきを話しても大丈夫か確かめるように見てから、話をつづけた。

「人は見る必要があるから見て、聞く必要があるから聞くって。

たとえばぼくが家にいると、犬はいつもぼくがいつも自分の方に来るかって、

足音を聞こうとしてるでしょ、いつも。

逆にそういう注意がなくなってくると、いつも働かせてる耳も使わなくなってくるじゃない。

で、春ぐらいからほとんど聞こえなくなっちゃって、目も同じ頃から見えなくなってきちゃって。

だから、家に帰って、毎日一緒にいることにしたの。そしたらね」

と言って、それまでのどちらかというと無表情な顔つきから一転して、

「ホントに、耳も目もよくなってきたんですよ」

とにっこり笑ってみせた。


★プレーンソング/保坂和志★

2003年08月14日(木) フリーダ・カーロ
(映画『フリーダ』で、ディエゴ・リベーラに「君の絵には独創性がある」と言われて)

かっこつける必要なんてない、お世辞もいらないわ。

私は仕事が必要なの。画家として仕事が出来るのかが知りたいのよ。

絵が駄目なら、他のものを探さなくては。


立ち去ることを喜んで待っている。

そしてもう、二度と戻らないことを望む。

(亡くなる前、最後の日記に書かれた言葉)


人は私をシュルレアリストの一人に数えるが、それは正しくない。

私は一度も夢を描いたことはない。

私が描くもの、それは私の現実である。


★フリーダ・カーロ★



■Bunkamura 
ザ・ミュージアム 『フリーダ・カーロとその時代 メキシコの女性シュルレアリストたち』
ル・シネマ 『フリーダ』

2003年08月13日(水) 猫に時間の流れる/保坂和志
渡しに行く日、夕方道に出て呼んでみるとチョロはいつものように奥の曲がり角から小走りにやってきて、

ぼくはチョロを抱きあげて大原ハイツに上がり風呂に入れた。

ぼくはチイチイを何度か風呂に入れたことがあった。チイチイは中で大騒ぎする。

だから野良だったらもっと暴れるんじゃないかと思っていたのだが、

チョロはじっとして音もたてずにぼくに洗われた。


★猫に時間の流れる/保坂和志★

2003年08月12日(火) 熊沢パンキース03/宮藤官九郎
西巻「五十嵐さん、東京の人?」

五十嵐「…わかりますか?」

西巻「キャラ作ってるもん」


金子「誓うか!?清原に誓うか?!」


(内藤が「渋谷で東幹久を見た」という話を延々としている)

金子「それ、いつの話だよ」

内藤「……8年前」

金子「お前みたいに何かやりたくて東京に行って、

結局何にも出来なかったやつはみんな「東幹久」見るんだよ。

それで地元帰って今頃同時多発的に「東幹久」の話、してんのな」


荻野「五十嵐さんは、滝さんのことどう思います?」

五十嵐「好きだよ。最初はなんだこの人って思ったけど。

つまらない冗談ばっかり言ってるし、それなのにみんな大笑いしてるし、

仕事じゃなかったら絶対関わりたくない、って思ったけど、今は好き」

荻野「どうしてですか?」

五十嵐「それを言わないのが熊沢のルールじゃないの?

みんな滝さんが好きなのに、どうして好きかは言わない。僕もそれは同じ」


★熊沢パンキース03◇ウーマンリヴvol.7/宮藤官九郎★



■下北沢本多劇場

2003年08月11日(月) 道草/木皿泉
<お話>とは何だろう?

記憶術は断片をお話にして覚えることだ。

精神分析は結局、お話療法だ。

どんな悩みも<お話>で筋が通れば、それなりに落ち着く。

<お話>で涙が出るのは何故だ?

所詮、嘘ではないか。


★ENEOS ONTHE WAY COMEDY/木皿泉★



■TOKYO FMのラジオドラマ「道草」の寄せ書きコメント(?)から。

2003年08月10日(日) ベイスターズと猫が好きなので・・・/保坂和志
一九九六年の十二月十九日に、当時家にいた三匹の猫の中の一番若かった猫が、

ウィスル性の白血病で死んだ。

死ぬ二日前、私は彼の死を覚悟したというよりもまもなく死ぬことを事実として認め、

その途端に胸が、精神と肉体との曖昧な領域にあたる比喩的な「胸」ではなくて、

もろに肉体の、胴体の上の部分を占める、レントゲンで撮影したりなんかする「胸」が、

悲しみで二つに割れるかと思うほど痛くなって、嗚咽すら出てこなかった。

嗚咽なり空気なりがこの体から出るには、きっとこの胸が割れるしかないんだと感じた。


私ももう大人なので「たかが猫のことで」と言う人たちがいることをよく知っているし、

実際に言われたこともあるけれど、その悲しみを何かに例えてわらせることは

結局無駄だからもうしない。

それは知識ではなくてシステムに関わる問題だからだ。

私はあのとき以来、「生」と「死」について、バカみたいに、大人じゃないみたいに、本気で考えている。


★ベイスターズと猫が好きなので・・・/保坂和志★

2003年08月09日(土) すいか/木皿泉
「あの、これ」

「これ!どうしたんですか?」

「あの…あの、あそこに射的の屋台が出てて」

「射的ってあの、鉄砲で撃つやつ?」

「そう。そう、それであててきた」

「あてた、ってこれ」

「あの、あたしすごく得意なのよ、射的。もう一発で取れたの」


★すいか/大皿泉★

2003年08月08日(金) ブローティガン日和/友部正人
結局ぼくは、「アメリカの鮒釣り」を読み終えることができなかった。

途中で休けいが必要になって、自転車で井の頭公園の池まで行ってみた。

平日だったので、池にはボートが少し浮かんでいるだけだった。

それに天気もよくなかった。

やがて雨が降りはじめて、池には一そうのボートもいなくなった。

ぼくは五百円を払ってボートを一時間借りることにした。

ぼくは手にビニールの傘と棒きれを持っていた。

傘は雨をよけるために使い、棒きれは魔法を使うためだった。

ぼくは池の真ん中まで行き、そこで漕ぐのをやめた。

傘をさして雨をよけ、持っていた棒きれで釣りをはじめたのだ。



★ブローティガン日和/友部正人★

2003年08月07日(木) 谷川俊太郎さんへの二〇の質問/リチャード・ブローティガン
(十三)年をとるにつれて、精神の働きが、時には現実の経験よりもおもしろいことに気がつくことがある。

たぶん現実の経験がどこか間違っているんだろう。

それはともかく、自分の精神の中で、人生の大半を生きている詩人についてどう思う?


★谷川俊太郎さんへの二〇の質問/リチャード・ブローティガン★

2003年08月06日(水) 光陰/藤子F不二雄
「物心ついてからの小学校卒業までの十二年間......

かすかな記憶の霧をすかしておもい起こせば 

ほとんど無限といってもいい 長い長い時間だったよ 

人生の折り返しを35とするか

35歳からの今日までの35年間を考えてみろ

実感としては ほんの数年にしか思えないんだよ」

「つまりさ こういうことだ

現体験中の時間は常に過去の時間の総和と比較されるから……」

「そんなことじゃない!!絶対に時間そのものが早まってる!!」

「あいかわらず強情だな」


★光陰/藤子F不二雄★

2003年08月05日(火) ロタティオン/平沢進
瞬く間にも数千の朝よ訪れよ
   
パラレルに行く船団に全てキミの日を乗せて


★ロタティオン/平沢進★

2003年08月04日(月) 『カンバセイション・ピース』トークショウ+サイン会/保坂和志×石川忠司
一人称と三人称だと、一人称の方が大きい。

カーテンを見ても、三人称だと「○○がカーテンを見た」と書くけど、

一人称だと、わざわざ「僕はカーテンを見ている」とは書かないこともある。

その分、広がりがある。


(電車で「今面白いと思って読んでるのがこれ」といって女子高校生が

保坂さんの「プレーンソング」を出してたのを見た、しかもハードカバーの方、と言われて)

しかもそれがちゃんと金髪だったって言うんだよな。


「かわいそう」とか「なんとかしてやりたい」と思うのが、人間の一番太い回路。


植物の描写の場面は、本当に家にあったものをそのまま書いた。


『カンバセイション・ピース』に出てくる「お風呂場で影を見た」というの以外のそういう話(3つ)は自分の体験談。


(「保坂和志の小説」は「世界と自分との区別を瞬時につける」という印象があったけど、

今回は「家」も主人公のようなところがあって、「家」は世界なのか自分なのか、という質問に)

それは、かなり痛い質問。(ちょっと答えかけて)でもこれは自分でもなんか違う気がするなぁ。

そういう質問をする時は前もって言っといてくれよ。


主人公はかなりおかしいとこがあるんだけど、ほとんどは僕とイコール。

100%ではないけど。


小学校の同級生で、僕の本をよく読んでくれてる人がいて、

でもその人は僕があの時の保坂和志だ、っていう確信がもてなくて。

で(保坂さんのイベントに)来てくれたことがあったんだけど、実際に目の前で僕が話しても、

どうも決め手がなかったらしくて。

それが「僕がこういう風に(落ち着きない感じで、手や足をぷらぷらする)

動き出したとたんに「あ、保坂くんだ!」ってわかったんだって。


(いいなぁと思ったところがあって、それは「抽象に奉仕する」というところ。

僕はポルノ映画館で働いてるんですけど、そこにわざわざ来て寝ている人がいる。

他にも映画館はいっぱいあるのになんでここを選んだんですか?って聞いてみたら、

「ポルノのそばで寝たいんだ」って答えだったんですけど、これも「抽象への奉仕」ですか?という質問に)

はい。そうでしょう。


(トンビおじさんがどうしても腑に落ちなかったのですが、という客側からの質問に)

「トンビおじさん」に関しては僕より詳しい人が今日来てます。

高瀬がぶんです。

彼は3分の1くらい「マツイ」のモデルになってる人。

ちなみに今日は蛯乃木のモデルになってる多田君も来てます。

彼は90%くらい蛯乃木のモデルになってる。


(何が小説か、という質問に)それがわかったらもっと売れると思う。

今回も庭の植物の描写の場面が書けた時に、これは小説になる、って確信したけど、

どうなったら小説なのか、っていうのは言えない。


★『カンバセイション・ピース』トークショウ+サイン会/保坂和志×石川忠司★



■青山ブックセンター

高瀬さんのお話によると「トンビおじさん」は平塚の海にいたとか。
それでその娘さんは看護婦をしてるらしいです。

利き手って結構あやふやな感じなのに、緊張してたりするとやっぱり
とっさに出るのは左手みたいで、保坂さんに握手してもらった時も
意識せずに左手を出してしまいました。
他の人のサイン会の時ももしかしたら左手を出してるのかもしれないのですが、
してもらった相手に注意(指摘)されたのは2回目。
「左手でいいの?」「握手って右手でするものだろ」

2003年08月03日(日) チェコにみる装丁デザイン/カレル・チャペック
五角形のボブの受難


★チェコにみる装丁デザイン/カレル・チャペック★



■印刷博物館

チャペック兄弟の本がたくさん展示されていて、
これはその中の一冊の題名。
他にも読みたくなるような題がたくさん。

カート・ヴォネガットがSF作家のことを

きみらのようなキじるしでなくては、人生は宇宙の旅、
それも短い旅じゃなく、何十億年もつづく旅だ、なんてことはわからない。
きみらのように度胸のいい連中でなければ、未来を本当に気にかけたり、
機械が人間をどう変えるか、戦争が人間をどう変えるか、大都市が人間をどう変えるか、
でっかく単純な思想が人間をどう変えるか、
とてつもない誤解や失敗や事故や災害が人間をどう変えるか、なんてことに注目したりしない。
きみらのようにおっちょこちょいな連中でなければ、無限の時間と距離、
決して死に絶えることのない神秘、いまわれわれはこのさき何十億年かの旅が天国行きになるか
地獄行きになるかの分かれ道にいるという事実─こういうことに心をすりへらしたりはしない。

と書いてて、(題名を見ただけだけど)カレル・チャペックもそういう感じの内容を
書いてた人なのかなと思いました。

あとそれだけで面白い題名をたくさん見ていたら、同じくカート・ヴォネガットが、

「SFはあらすじで十分におもしろい。あらすじだけの方がおもしろいくらい。
だから自分はトラウトという登場人物(SF作家という設定)の作品としてSFを20語で書くことにした」

というような事も(たしか)書いてたのを思い出したけど、
チャペック兄弟のは、それ+カレル・ヨゼフの装丁も独立した作品として
「欲しい!」って思ってしまうようなものだし、
大量のそのすごい展示を見ていたらだんだんぼーっとしてきました。

2003年08月02日(土) ホテル・ハイビスカス/中江裕司
みんなのホテル ハイビスカス

インタァナソナルファーミリィ

昔は上等だったのに

今ではボロボロしにでーじ

どーしよ(プー)

どーしよ(プー)

みーんなそろってハイビスカス

家族そろってチャーガンジュ(プー)


★ホテル・ハイビスカス/中江裕司★

2003年08月01日(金) がんばれ!ルーキー/サム・ハーパー
「どうして黙ってたの?」

「お父さんが投手だった話を聞くの、好きだったから」


★がんばれ!ルーキー/サム・ハーパー★



■選手専用口の大きな鉄の両開きの扉の、
カブスのまるいマークのところがぱかっと開くところが一番好きな場面かも。

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