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2002年03月31日(日) 大人失格/松尾スズキ
| 「とりあえず他人ってのは誉めとくといいですね」 ゛悪意なき偽善"を標榜する東京善意友の会会長にして、 喫茶『バカボン怒』のマスターである我が師・呼元さんの言葉である。 その日、呼元さんは、真紫の革ジャンに巻毛の鬘という、 またまたコンセプト不明のコスチュームで私の前に現われた。 会うたびに彼の゛センス"には精神的に追い詰められる。 「それでもとりあえず誉めてみよ」という、これは私への試練なのかしらと、 つい深読みしてしまうのだ。 「うまい変装ですね」 よく考えると全然誉めたことになってなかったが、なんだか呼元さんは照れていた。 ★大人失格/松尾スズキ★ |
| 生活というのは自分が好きなものを取り入れる場なんです。 最近若い人の間でホームパーティが流行ってるらしいけど、あれもどうかなと思う。 自分の家をオープンにする。 それは自分の考え方や生き方までオープンにするということです。 基本的に、私は家には誰も来てほしくないんです。 所員でさえ、私がどんな車に乗っているのかも知らないでしょう。 個人の生活なんてそんなものだと思います。 ★豊かな暮らしは自分の中にある◇ku:nel(anan増刊）/安藤忠雄★ |
| 「現実を見なさい」言われてもいいじゃない 希望しか持てない ★Dreaming Girl/矢野顕子★ |
 悩ましく憂いに満ちた夜誘って その真赤な唇を噛ませて 誘って 今夜遅くあの人と深い愛を交わす 出口を出て待ち合わせて大通りを上る 悩ましく憂いに満ちた夜 誘って その真赤な唇を噛ませて 誘って 悪戯っ子の微笑で人の心探る 脚の先に可愛げな靴を輝かせる 摩天楼が見せている欲望の彼方で 今夜遅くあの人と深い愛を交わす あ、あ、あなたの愛！ ★欲望/小沢健二★ |
| 前向きにいこう ポジティブにいこう よそ見したっていいのさ 立ち止まっても また歩き出せばいいさ 待ってる人がいなくても ゆっくりいこう 胸はっていこう 昔をなつかしいのは 負けなのか？ 無理に忘れようとしなくていい 過ぎてしまえばすべて思い出 いっしょにいこう 手をつなごうよ 人間なんてちっぽけな 寂しがりやさ いつか目を閉じるその時まで 笑って踊って生きていこう ★カタクリ家の幸福/三池崇史◇前向きな人生/馬飼野康二★ |
| なんだよそれ。 こんなの間違ってるよ。 エイジが死んで、リナはあんなで、お前までこんなだなんて、 そんなのなんか絶対におかしいだろ。 ★タワーリング・ライフ/和田憲明◇ネルケプランニング+ウォーキングスタッフ★ |
| 屋根を走る仔猫のように 僕は奇蹟を待っていた 夜をブラつき歩いてた 全てを開く鍵が見つかる そんな日を捜していたけど なんて単純でバカな俺 ああ 街は深く僕らを抱く！ 空へ高く照らし出された 高層ビルのすぐ下 ほら あっというまの夜明けだよね 美しい空 響きあう空 誰も見たことのない日々を ギューッと胸に刻みたい ああ 街は深く僕らを抱く！ 強い気持ち 強い愛 心をギュッとつなぐ 幾つの悲しみも残らず捧げあう 今のこの気持ち 強く強く強く 長い階段をのぼり 生きる日々が続く 大きく深い川 君と僕は渡る 涙がこぼれては ずっと頬を伝う 冷たく強い風 君と僕は笑う 今のこの気持ちほんとだよね ★強い気持ち強い愛/小沢健二★ |
| ガウディはサグラダ・ファミリア教会を巨大な楽器として考えていた。 町中を素晴らしいコンサートで楽しませること―― それこそがガウディが遠い将来の夢として思い描いていたことなのだ。 ★ガウディ・ミステリィ〜未来の音が聴こえる〜/テレビ朝日★ |
| 分かち合えた夢は今さ 終わりにしたい夜は今さ 戻る場所がもうなくても そこに君が居なくても 声を上げて探し続ける 新しい言葉吐きつづける ★「詩と音楽のコンサート」のチラシより/ナタリー・ワイズ★ |
| 「バズ！君が飛んでる！」 「カッコつけて落ちてるだけさ。」 ★TOY STORY/ジョン・ラッセター★ |
| 明るい孤独でない自由はない 木の家 年老いた猫 冷たい水 あたたかな食べ物 音楽 繰りかえし引く辞書 忘れることをしたくない 千冊の本 友人が死んだ日から生やしはじめた髭 一人の私は何でできているか？ ★人生の材料◇一日の終わりの詩集/長田弘★ |
 変･･････まあ、変だなあというか、 変なことできる権利があるよな、 結構、我慢してきたもんな、っていう。 ★笑いは戦う◇CUT NO.133/松本人志★ |
 ひろがる空気のうしろにひろがるそれぞれの想い 僕たちの轍 消えたりしない とれたてオレンジ つづきは古井戸 それぞれの想い フラッシュライトみたい 消えたりしない 光と影のおりなす世界にこだまする 「愛でしょ。」 あぁ 戻れない記憶の裏側をみつけた。みつけた！ ひろがる空気のうしろに暮らした それぞれの想い 僕たちの轍 泣いたりしない 光と影のおりなす世界にこだまする 「いいでしょ。」 ３６度７分の微熱なら いいでしょ ねぇいいでしょう 光と影のおりなす世界にこだまする 「いいでしょ。」 あぁ 戻れない記憶の裏側をみつけた。みつけた！ ３６度７分の微熱なら いいでしょ ねぇいいでしょう 光と影のおりなす世界にこだまする 「愛でしょ。」 ★光と影◇オオヤユウスケ/Polaris◇in LIQUODROOM★ |
| 向かい合わせの鏡 向かい合わせの拡がり あなたの心の中にある形 向かい合わせの鏡 向かい合わせの拡がり あなたの心の中に棲む蠍 チェロの弓で撫でるように 肌の熱を探るときも 激しい光 魔性の闇 笑いと酔いの中でも 幻を見た記憶のように 触れられない霞がいつもかかる何かがある 美しい革の匂い あの人の 悩ましく重い痛み あの人の 和音一つ辿るように 背中のTattooに触れるけど 欲望を越え 本能を越え 静かに身を任せても 幻を見た記憶のように 触れられない霞がいつもかかる何かがある ★∞（infinity）/小沢健二★ |
| 出張であたしの留守中に家に来た父親がいろいろ不思議なものを置いていく。 チョコエッグ、ダース×５箱なんて本当に心からどうしていいか分かんない。 しかもご丁寧に中のおもちゃ全部抜かれてる・・・・。 ああ、あなたはどうしてもおもちゃが欲しかったんですね。 だから大人買いまでして、「女は甘いもん食うだろ」みたいなおおざっぱな考えで 娘にカッスカスな（ほとんど味のない）チョコを６０個も置いていったんですね。 父上様、もしかしてバレンタインとかも意識してたのですか？ 父上様、食いかけのカレーパンは嫌がらせですか？ 父上様、そして机の上にあった、あの意味不明な手紙はなんですか？ 『有希子へ。中野（地名）っておもしろいなあー。まんだらけって他にも違う店あるんけ？ あんたは頑張っとりますか？田舎に帰る決心は出来ましたか？ まんだらけ、他にもあるなら地図書いてくれ。・・・・・・父より』 一応説明しておくと彼が気に入ったらしい「まんだらけ」は、店員がアニメのコスプレしてるような、 超コアな古本屋のことです。・・・・まああたしもよく漫画買いに行くのですが。 中野かあ、間違いなくブロードウエイに行ったね、この人。 チョコエッッグの件に一言も触れてないのも気になるけど、それより何より １年以上顔を見ていない娘のことについての文とまんだらけに対する文量が同じ比率 （むしろまんだらけの方が多い）ってのも凄いです、父上様。 更についでに言わせてもらうと、垂れパンダのタオルとノック消しゴムをお忘れになっていかれたのも、 あたし的にはかなりどうしていいか分かりません。 タオルは洗えばいいのですか？消しゴムはノックして使えばいいのですか？ 何にしてもあんまり嬉しくありません。 ★妄想日記（2月23日）/本谷有希子★ |
| 神様には、祈るんじゃないの。頼るの。 ★十字架/長塚圭史★ |
| この宇宙はね、 羊と、羊じゃないものからできているんだよ。 ★羊の宇宙/夢枕獏★ |
| 地下鉄の入り口はね 宇宙につながってるの 誰も知らない 私だけの秘密 青く光る惑星はあなた 私は月 夜を照らす ただひとつの光 ★宇宙のトンネル◇Ｃｈｏｃｏｌａｔ/片寄明人★ |
| あいかわらず、僕たち家族は世間を無視して暮らしていた。 世間が僕たちを無視していたのかもしれない。 ★彦馬がゆく/三谷幸喜★ |
 知らないところでどんなことが起こったって、それはなかったこととちっとも変わらないものな。 君の物語にあった、クドリャフカの鈴の音と同じにね。 ライカ犬ていう唯一の聞き手を亡くした後で、 いくら鈴がきれいな音で鳴り響いたって、 それは何の音もしなかったこととまるっきり変わらない。 そうだろう？ ★ハロー・エンデバー◇魔法飛行/加納朋子★ |
| 「あら、駄目ですよ」 思わずそんな言葉が口をついて出た。 マキちゃんは不思議そうに首をかしげた。 「何が駄目なんですか？」 「だって･･････」 私はちょっと口ごもった。 「子供は死んだりしちゃ、駄目なんです」 我ながら、理屈の通らないことを言っているな、と思った。 マキちゃんも怪訝そうな顔をしている。何と答えたものか、困っているのだろう。 ★クロス・ロード◇魔法飛行/加納朋子★ |
| これまでの人生の大半を本屋で過ごしてきたような気がします。 もし、この世に本屋というものがなかったら、どんなに味気なく退屈であったことかしれません。 本屋で世界を知り、本屋で大人になろうとあがき、本屋で遊びまわっては、何かを学んできました。 ★クラフト・エヴィング商會が選ぶ１００冊◇LIBRO/吉田篤弘 吉田浩美★ |
| ――牛乳の嫌いなところ 白いところ、牛から出てるところ ――好きな音楽 もっきん ★辻希美★ |
| １つの魔法を あなたはくれるよ それはhandsomeな瞳に隠した 心が灯した魔法 終わりのない愛しさを与え 数え切れない笑顔を見せて 心が求めた人よ 嵐が走った 渚のように 書き直した歌詞のように 心が灯した魔法 終わりのない愛しさを与え 数え切れない笑顔を見せて 心が求めた人よ ああ 風と光があなたに恵むように最初から感じた ああ 緑の中であなたは硝子よりも透き通って見えた 急に 急に あなたの瞳から来るその力は軽い衝撃波 １つの魔法を あなたに返すよ 値段のないおくり物 それは未来への魔法 ★1つの魔法/小沢健二★ |
| (岩）最初は展覧会の中に自分がデザインした光を置いて、 その音を聞くっていう以上は考えてなかったんですけど、 実際出来たものを街の中に持っていったらある場所では すごくかわいい音がしたり、ある場所ではすごくノイジーだったり、 すごく不思議な音がしたんですよ。それで作品自体の規模も広がって。 (緒）ある光がある特定の音を出すというのは誰が決めているんですか？ (岩）たまたまっていうか、例えば、電光掲示板の光をサウンドレンズを使って聞くと すごく不思議な音するんですよ。 それは電光掲示板の設計者が知らず知らずにやっていた事なんです。 彼らは音で聞いた事がないから気付かなくって、でもああいう風に目に見えるように設計していた事が、 たまたまああいう音を生み出していたんです。 僕が作ったサウンドレンズを使って聞くと、光が本来持っていた音が光の中から聞えてくるので、 技術者の人たち自身もびっくりするんです。 (岩）コンピューターは一切入ってない、すごくアナログなものなんです。 前もって僕が何か音を入れているとか、そういうことではなくて。 例えばコンピューターに詳しい人だと、こういう明るさの光が入ってきたらこういう音を出すとか、 プログラミングされてるんじゃないかって思う人が多いんです。 (緒）私もてっきりそうかと思ってました！ (岩）違うんですよ！ ★サウンドレンズ◇spoon. No.9/緒川たまき+岩井俊雄★ |
| ああ 目が醒めても残った 夢の話 故郷の町で聞いた 不思議な話 外にgozillaのように降る雨が 寝物語を聞かせて暫くは ラララ・・・ 黒い陶器に盛った椿のように華やかに 虹の光で織ったカシミヤのように柔らかに 髪の毛をなびかせ あなたがいる その一つ一つに 魅せられてる あなたの愛情を感じたい あなたの声を聞いて 遠い嵐 あなたの本能を感じたい あなたの胸のそばで 遠い嵐 ★あらし/小沢健二★ |
| 無意識や歴史のため池に沈む言葉以前のあれやこれが、 書き手というチューブを通って小説として世に現れる。 こういうイメージを僕は持っている。 そして生まれた言葉は読み手を求めさまよい、 本を開いてくれた読者をチューブとしてまたしても無意識や歴史の池に戻っていく。 ★みみだれ通信vol.2/いしいしんじ★ |
| こないだの朝、荒木（経惟）さんと浅草で「法界坊」のポスター撮りをした時に、 荒木さんに言われるままに狛犬の上に乗っかって、ピースとかしちゃったんですよ。 翌日謝りに行きましたけどね、いつも初詣する神社だからさ（笑）。 その時にね、法界坊の精神、いや歌舞伎の精神ていうのかなぁ。 なんかそれがよくわかった気がして面白かったんだよね。 だってさ、狛犬の上に乗るなんて、悪いことでしょ？三越のライオンじゃないんだからさ。 でも、できあがってきたその写真を見たときに、「歌舞伎って何ですか？」って言われたら、 「これ歌舞伎なんですけど」って言えるなと思った。 「なんだよ、これ」って言われても、「でもこれ、歌舞伎なんです」って。 禁制を犯しちゃってるんだけど、御上が来たら「ごめんなさい」って逃げちゃう。 「これは正しい」とは言えずに、すぐ「どうもすいませんでした」って謝っちゃうのが、 なんかカブキ者っていうか。 そういうのは、やっぱりやっていきたいなと思いますね。 ★演技でいいから友達でいて◇松尾スズキとの対談にて/中村勘九郎★ |
| 麝香のかけらが夜を飾るころ 光と闇が踊る highな予感を感じてる あなたの背中が輝く 夢のように 黒いドレスの肩に いたいけな囁き 動く動くあなたの心 それを感じたい 穢れのない魔法使い この世界にいる喜び 獣の香りを残していた人 心の鍵が開く 小さな音を憶えてる あなたが振り向く 儚い光が撃つ 黒いドレスの肩に 添えた手で伝える 動く動くあなたの心 それを感じたい 穢れのない魔法使い この世界にいる喜び 愛の火の煌き 踊る月夜の前に 泉のように驚き いま心の中を満たす あなたがそっとバックに 手をかけ直した時に 何気もない 仕草に その美しさは 昴まる 動く動くあなたの心を ★麝香/小沢健二★ |
 雫ひとつ 肌を越える あの人と あの人と 心二つ溶かす 大きな川のように 怖いけれど平気 その輝き その驚き 愛 火遊び 二人 燃やしてみたい炎 愛 火遊び ゆっくり 燃やしてみたい炎 踊るために 何もいらない その鼓動 その鼓動 遠くまで行く １０００灯機のように 遊びに誘う 戯れ歌のように ★愛について/小沢健二★ |
| 「謙虚」を掲げて演劇界に殴りこみをかけた （大人計画について）。 けっこう良い感じの人達だったよ。 楽屋にいた時も６人でこう、ドアのところから顔を縦に並べて覗きこんだり 。 ・・・・・・夢、かな （ジョビジョバについて）。 戦争だった。船頭が多すぎで、役者はみんな自分の陣地を守るのに必死。 誤爆してる人もいたりして （「地獄めぐり」について）。 河原君、明大前の壁に「 Highleg Jesus 」って落書きしてたじゃん。 あれが初めてのハイレグ体験 （ Highleg Jesus について）。 「目玉のおやじ」のものまねはしちゃ駄目でしょう。 なかよしを仕事に持ちこみたい。 タモリの孤独がわかる気がする。 ★やったり、やられたり/松尾スズキ+河原雅彦トークショー★ |
