○プラシーヴォ○
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明後日から、産まれて初めて実家を離れて 仕事に行く
期間限定で、来年には契約が終わって実家に戻ってこれるんだけど 実家から離れたところで働くことが初めてなので 期待もあるけど 不安の方がはるかに大きかった
気がつけば缶ビールは3本目で 気がつけばハム男にメールをしていた
5月30日にハム男と別れてから 初めてのコンタクト
『明後日から、遠くで働くことになりました 仕事で近くに来たら、ぜひ声をかけてね』
メールを送って数十分後、 返事が返ってきた
『えらく遠くに行くんやな! 独立したんかな?店をまかされたんかな? 行くからには、最後まで頑張るんやで 寂しくなったら、電話してこい!』
もうすっかり、友達のような 色恋ざたがスッキリ無くなった文章
ことごとくオーナーと衝突して店をやめたおしてきた私を 心配してくれてるんだろう 最後まで頑張れ、と
なんとなく、 もうハム男には彼女が出来ているような気がした
もうハム男は幸せで、 私を思いやる余裕ができていることが 文章からにじみでていた
嬉しくて 悲しくて 驚いて 寂しくて 頬がひきつるくらい泣いて泣いて泣きたおした
心のどこかで、 すぐに電話をしてきてくれて
「明後日から遠くにいくんやって? 明日、飯でも食おうや」
と言ってくれることを期待していた
それが、メールひとつで終わらされたことに対する悔しさ
別れてから初のメールにしては、 思いやりに満ちている返信の内容に対する嬉しさ
いろんな思いが混じって でも最終的には孤独で、
ようするに単純に、 今誰かに 頭を撫でて欲しいだけなんだ
ハム男の返事が普通っぽくて とりあえず、救われた
ようし、踏ん張るか!!
どうしてもパワーが欲しくて 友達と京都の平等院に行った
残念ながら修復工事中ということで メインの阿弥陀如来像はおがめなかったが 同じ敷地内にある美術館の内容もすばらしかったし 不動明王に会えた
昨日上司と喧嘩をして
友達は
「そんなくだらないことで 仕事をクビになるかもしれないような喧嘩腰の謝罪文を書くのは 間違っている
下手に出て、上司のことをバカだなあと笑ってやればいいのよ」
と言う
私も、そう思っていた時期もあった
自分さえ正しいという核心さえあれば たとえ仕事で理不尽なことがあっても それを我慢してやっていけると
しかし、たまには怒りたい
間違っていることは間違っているのだと 大声で叫びたい
それが私の正直な気持ち
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