○プラシーヴォ○
目次|←どうして?|それから?→
ハム男
連絡ない
忍くんに
会いたい
パグを飼うことになった
ペットショップのいい噂をあまりきかないので ブリーダーさんから 直接飼うことにした
家からだと 車で2時間くらいかかるので 今度の休みの日にハム男に連れて行ってもらおうと電話したら
「ああ、俺も一緒に行くの? いいね、いいんとちゃう?」
死ぬほどそっけない言葉
しかも、用件が終わったらさっさと電話を切ろうとする
たまらなく、寂しい思いになる
わざわざ 寂しい思いをするために 電話したんじゃないのに
ハム男と話したり 会ったりして 嬉しいことと悲しいことが 半分半分か、 悲しいことの方が多いくらい
それはとても微妙なニュアンスの違いとかで 多分ハム男は無意識に言ったり行動したり してるんだろうけど
無意識が一番タチが悪い
それがハム男の『ホント』だから
先日ハム男の家に泊まりに行ったとき、
私が材料を買って 食事を作って
並べ終わるまでハム男はテレビの前に座ったまま
運ぶのを手伝おうともせず お箸がくるのをじっと待っていたりする
心底ぞっとする
それくらい自分でできないわけ?
片付けももちろんするわけはなく 山積みになった食器を無視してテレビに夢中
私はウェイトレスか?
見返りがないと つらい
私は奉仕することに よろこびを感じない
『ハム男は、私としゃべるのが面倒くさいの?』
意味深な ハム男のもっともきらいな 文句メール
きっとあきれているはず
だけど私はもう、
ハム男とちょっと会って話しをしたくらいじゃ 充電できなくなってる
すぐに 悲しい気持ちに支配される
ハム男との悪い思い出しか 思い出せなくなる
これはよくない
絶対よくない
8月31日に従姉妹の結婚式がある
弟が出席できなくなり、 来賓席をキャンセルしてつぶすのも面倒くさいので
『ハム男くんでも呼んだら?』
とママが言った
しかし… さすがのハム男も 親戚勢ぞろいのところに のこのこ出てくるかにゃあ
その旨ハム男に伝えると
「えええ? それは遠慮しとくわあ きっついなあ、それ」
( ̄△ ̄) !!
がちゃ子ショック
なんできついの?
親戚に結婚しろってせまられそうだから?
ハム男は私と結婚したくないの?
じゃあ別れればいいじゃん
仕事の帰り道
まだ駅にもついてないのに
あ、電車がきたから
と電話を切った
ハム男のバカタレ
今日も丸一日ハム男と一緒にいれる
近くのショッピングセンターに行く
映画でも見る?
と、長蛇の列・・・
20分ほど並んでチケットカウンターにたどり着くと
「一番前列のお席か、 プレミアシートしか空いていませんが・・・」
貧乏な私たちだが 一番前は嫌なので 一人2200円だして ど真ん中でちょっとゆったりシートの プレミアシートへ
見た映画は
『踊る大捜査線』
私が死んでも見たくなかった映画
『英雄』か『T3』がよかったさ
でも、ハム男は一人で映画館に来ない人だし 映画見るといえば私とだけだし ビデオが出るまで待てないっていうし
案の定、私的には 全く、一秒たりとも 面白くなかった
ハム男は
ご満悦
その後、花火を見に行く
思ったより小さい花火だったけど 人ごみキライハム男が 行こう行こうと誘ってくれたから・・・
なんでこんなにハム男優先なんだ??
奄美大島にいる時から 咳がとまらなくなった私
喉が細くなって ヒューヒューと鳴るようになった
一緒に寝ていても 私が咳をするたびに 目をしばしばさせながら背中を叩いてくれるハム男
ハム男の頬に私のおでこがぴたりと密着して寝ていたので 起きると汗びっちょり
イビキをかきながら しっかり私を抱きしめているハム男
ショッピングセンターにいる間 すんごくよそよそしかった
ハム男はいつも、外に出ると まるで私と他人のような態度を取る
手も繋いでくれない
家に入ると 私の足に抱きつきながらテレビを見たりする
外にいる時 寂しくて寂しくて 途方にくれたりするけど
家にいると 幸せで泣きたくなる
仕事のこととか 趣味のこととか 将来のこととかは
私一人のことだから 悲観しても 絶望しても 結局自分で解決できる
でも ハム男を思う気持ちは ハム男の態度や言葉ですごく左右されるから 私の力じゃどうにもならない
驚くくらい 絶望的な気持ちになる
でもこれが恋なんだろう
2003年08月14日(木) |
奄美 3日目 最終日 |
奄美から帰る日
最後の最後まで泳いだ
ほんとに海が綺麗で 心が穏やかになる
今日の海は砂地で ちょっと砂が舞って海の中が見えにくかったけど 魚はいた
そして水が冷たかった
そこは、泳ぐ予定では無く、 海を見ながらお弁当を食べるだけだったんだけど
あまりにも海が綺麗で 私とハム男と弟は 思わず水着に着替えてしまった
そこは海水浴場じゃないので 着替えるところやシャワーがなく、 私はタオルでママに隠してもらって (あまり隠れていなかったみたい おじさん達がすんごい顔で私を見ていた)
海から上がった後は 水のみ場についていたホースで 体を洗った
そして再びタオルで着替え
ウルルンか?
というくらい 潔癖症だった私が たくましくなった
奄美パークに行った
奄美の歴史や郷土がよく分かる施設
おじちゃんやおばちゃんが 待合室で待っててくれたから ゆっくり見れなかったけど 私本当はこういう施設大好きだから
一日中でもいれるかも
銀色夏生さんがエッセイでここの さとうきびジュースがおいしいと書いてあったから 楽しみにしてたのに 売り切れていた
まだ13時なのにい
変わりに飲んだパッションフルーツジュースは おいしかったよ
思わず原液を購入
施設の中で 奄美の海の写真展をやっていた
信じられない彩の魚達
どアップのカサゴ
真っ白の体に赤い縁取りのウミウシ
綺麗すぎて 頭がくらくらする
お客さんは私と弟とハム男だけ
もったいない!!
これは全国で個展をするべきだよお!!
小さい空港でアホほどお土産を買って 伊丹空港に到着
駐車場の係りの人が 車を持ってきてくれてる
スタッフジャンパーを着ていなかったら クラブの店員かと思うほど ファンキーな3人が待っていた
「お疲れ様です!お帰りなさい!」
傘を差し出し ドアを開けてくれ 荷物をトランクにつめてくれ
一瞬、出所のお迎えかと思ってしまった
ハム男の家に帰る
ああ疲れた
奄美大島の古仁屋
パパの故郷
フェリー乗り場の海さえも エメラルドグリーンで死ぬほど綺麗
海で泳ぐけど
そこはオニヒトデの生息地域らしく
皆ウエットスーツや 長袖軍手に運動靴着用で泳いでいる
あたし浮いてる?
さっそくパーカーを着たまま泳ぐ
いつも、海に行くと さっさと魚を求めて岩場の遠くの方へ行ってしまうハム男だけど ここの海は 足を踏み入れた瞬間魚だらけで (赤青黄色、とっても綺麗)
遠くに行く必要が無いみたいで
私の傍をくるくると泳いでくれる
とても可愛い
可愛いお魚さんと 可愛いハム男
おばちゃんの家に帰って 眠る
横でママも寝ているというのに ハム男がしっかりと私の手を握る
音がでないように そうっとハム男の手にキスをすると
バタバタッと手がうごめいて
私の頬をなでた
テレビのトーク番組に出ていた若手俳優さんが
「中学を卒業して、何になりたいか分からなかったけど 満員電車とかで汗だくになっている サラリーマンだけは嫌だった なりたくなかった」
と言っていた
どつきたくなった
その汗だくのサラリーマンは 家族のために 自分のために 朝から晩まで働いてるんだよ
あんたに嫌よばわりされる筋合いねえよ
私も、マスコミに入りたくて 入って 辞めて
一年間だけいわゆる事務職を体験した
それは、 たまたま私に合っていなかったと感じたので 収入ゼロを覚悟して 辞めた
嫌だなんて サラリーマンになって 働いてから言えよ
職業に貴賤なし。
ハム男は、手に職を持っている私を うらやましいと時々言うけれど
転職しまくっている私からしたら 同じ職場で きちんと10年以上も勤め上げてるハム男を尊敬する
本当に本当にそう思う
それを言うと
「まあ、俺、どん臭いから ここでしか働かれへんからなあ…」
と謙遜しながら 満更でもなさそう
怖い職人さん相手に 毎日毎日一生懸命働いているハム男
ご苦労さまです
頑張ろうね
「がちゃ子?今仕事中やんな? 話があるねん… また後で電話するわな」
ちょっと深刻そうなハム男の声
同僚の女の子が
「プ、プロポーズじゃないのお??」
って、私の肩をバンバカ叩く
20時頃電話があり、 その後22時頃あらためて電話があった
「あのな…」
う、うん??
「俺昨日、猿を見てん!! すごいやろ?!
家から出たらな、大きいニホンザルが 二本足で道路を横断しててん!
びっくりしたわあ〜」
話 終わり
は?
すわ結婚話か 別れ話かと構えてたのに
サルを見ましたか
「がちゃ子、なんやねん その興味なさそうな返事は〜」
ええ、興味ないんで
っていうか
コメントしにくいビックリ話ですよね
「あ、そうだ がちゃ子家族は、どうやって空港まで行くの?」
実は、このお盆に奄美大島に帰省するのだが なぜかハム男もくっついてくるのだ
ハム男大好き私のママが ハム男のチケット代を全額出すらしい
ホストか?
「え?車で行くよ 空港のそばの駐車場にとめるし」
「ええ〜? 高いんじゃないのお?
俺が迎えに行って、送ってやるよ」
ハム男はチャリンコで空港にいける距離なのに わざわざウチまで来てくれるの???
「いいよ、ハム男の車小さいし、 5人と荷物は乗せられないでしょ?
ありがとうね」
え〜、でも〜 荷物少なくまとまりそうだったら いつでも連絡してね〜
と、 本当に送ってくれそうな勢い
優しいなあ
私がハム男の立場だったら 絶対思いつかない提案だわ
こういうとこが 本当に好き
会社に行く前に スポーツジムで泳ぐことにした
チャリンコで行く途中に、 学校のグラウンドで野球部が練習をしていた
みんな真っ黒で かわいらしい
ああ、青春
私の行ってるスポーツジムは 普通に遊べるプールもついているので 夏休みの今はさすがに人がいっぱい
さっさと泳いでさっさと風呂にはいる
ああ、幸せ
香山リカさんという 精神科のお医者様が書かれた本の 説明文を読んだ
『最近の人は、頑張りすぎている そこそこいい収入をもらっているOLさんが 自分に向いている仕事が他にあるはずだと 会社を辞めて、習い事をしたりする
全てをリセットする人が増えてきてる
でも、そんなにがつがつ前向きすぎるのも 疲れるんじゃないのかなあ? いい意味での“あきらめる”っていうことも 大事だと思う』
言いたいことは分かるけど いい意味のあきらめるって、 意味がわかんない
本そのものを読んでないからなんともいえないけど 頑張って何が悪い!
あたしゃ死ぬほど頑張るよ〜!!
ハム男の家に泊まった
ハム男が借りていた『レッドドラゴン』の ビデオを見た
「俺、やっぱり、 こういう、頭使うような 謎を解いていくような映画が好きやわ〜」
と私の顔を見る
以前、
俺って、どういう映画が好きそう?
と聞かれ
イカダが真っ二つに割れる上に 主人公が乗ってて、股が裂けそうになって 「アイヤ〜!」とか言って困ってたり
とにかく爆発して 銃をバンバン撃って終わるような わけわかんない映画でしょ
と答えたら
ちょっと不服そうだったハム男
レッドドラゴンを見て こういうのがすきだと 自分の知性をアピールしている (実際はあんまり悩まない映画だったんだけどね 小説を読んだほうが面白いのかな)
でも
「これ誰?」
「これ、どういう意味?」
「ハンニバル捕まっちゃったよ これからどうやって登場するのお??」
「これ、どこかなあ」
うるさいんですけど
ハム男は 自分の方がテレビに近いくせに アホほど質問をしてくる
いつもそうだ
でも
O型の人は褒めて伸びるタイプらしいから 優しく答えてあげる私
21時30分に会って 24時30分に眠る私たち
一週間ぶりなのに 3時間しか話せなかった
でも翌日私の肌はつるつるになっていた
よっぽど嬉しかったんだなあ私
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