○プラシーヴォ○
目次|←どうして?|それから?→
日曜日に休みを取った
だから明日の夜から ハム男と一緒にいれる予定だった
がちゃ子、ごめん 明日、ケイスケの引越しを手伝わなくちゃいけないんだ そんで、お礼にケイスケが晩飯おごってくれるって言うからさ
遅くなるようだったら 日曜日の朝、迎えに行くよ
寝坊しないように、お酒は飲まないからさ
だーっと、 早口で言われて、私はウンウンと頷くしかなかった
お酒は飲まないとか 日曜の朝迎えに行くとか
私には不利でない条件を ちゃんと織り込んでいる
だけど 私の約束を反故にされた悔しさはごまかしようもない
引越しって、そんなに急に決まるものなの? 一ヶ月も前に約束してた私は 後回しにできる存在なの?
今まで、ハム男が友達を優先するたびに 苦しくて苦しくて悶えてきた
でもハム男に嫌われたくなくて 文句を言いながらも サバサバして気にしない女を演じてきた
だけど限界
私は本当は わがままで ねちっこくて どうしようもない陰の女だ
だけど、ハム男はそんな女がダイキライ
以前、何かのテレビで 駆け引きをしまくって、 自分が浮気をしているフリをして彼氏の気を引いていたりする 女性を見て
「うわ〜、最悪 俺こういうチマチマしたこと大嫌い!
言いたいこと我慢して、遠まわしに言うのもムカツク」
そのときのハム男は悪気が無くて 私のことを そういう女だと思ってないからこそ いえた台詞であって
でも私は固まっていた
私自身を否定された気がして
恋人に対して 気を使うのは大事
恋人が心地よくいれるように ありのままを さらけ出しすぎないのも大事
だけど私は 隠しすぎていた
サバサバしてて 基本的に人の悪口を言わなくて ハム男のわがままもスッキリと受け取って
ハム男が好きになってくれたのは そんな私
そのせいで 本当の私が ゆがんで悶えて どうにもならなくなっていた
『引越しはしょうがないけれど 御飯は食べなくていいでしょう?
ちゃんと、土曜日迎えに来てください 私との約束を少しでも優先してください』
思い切ってメールをした
返事はまだない
明日、ハム男から電話がきたら
言おう
本当の私は
ちっぽけで
あなたが3年間見てきた女性と 正反対だということを
土曜日に ハム男に会いたくて休みをとった
一ヶ月も前に申告した休み
「会社の人の送別会があるから」
あっさりと 反故にされる
ママと昼ごはんを食べに出て 買い物をして
それでもやっぱり 夜は悲しい
会いたかったのに
土曜日に休みをとれるなんて 滅多にないことなのに
ビールを3缶飲んで 我慢する
好きってどういう気持ち?
頭でも 心でもないような
どこで感じる気持ち?
好きなのに
憎くて 会いたくて 殴りつけたいような気持ちは
何と呼ぶのかな
待ち合わせにハム男が遅れた
寝坊だ
付き合って3年
いったい何回私を怒らせれば 気がすむのか
車中で 私の手をにぎにぎするハム男
怒ってる?
怒るの通り越して もうなんか、嫌になっちゃったよ
ハム男が遅れたせいで 行きたかった焼肉屋はオーダーストップで入れなかったし
いい事なし
反省したのか
次の日、 仕事に行く私を最寄の駅まで送ると行って聞かなかった
遠くの現場に行くから早起きしなくちゃいけないって言ってたのに 10時に出れば十分間に合う私のために 遅くに出発するとのこと
ハム男は私が怒っても 怒り返さない
逆ギレしない
普通にしゃべって 私を笑わそうとする
いつもいつも私はそれに負ける
ハム男が私に似てなくて ほんとうによかった
2003年06月15日(日) |
まあるいまあるいまんまるい |
仕事でのささいなイライラや
ハム男と逢えないことや
ささいな事にしめつけられて
爆発しそうだった
でも、大丈夫
これはきっと 満月のせいだから
満月の日は 殺人や事故が多いっていうし
私のせいじゃない
お月様のせい
きっと今日は日本中の人が なんともいえない気持ちになってるはず
『ER』を見て、のっぴきならない状況になった 登場人物に自分を重ねて
号泣 (手術ミスをした患者にジンワリと責められ 動揺して次の手術から逃げ出した)
仕事に行って 家に帰って ふとテレビの上を見ると
小さなアシモ人形が置いてあった
ママが、私が喜ぶだろうと思って テレビの上にそうっと置く姿を思って また泣けた
もう28歳になろうとしてる いかず後家の私を まだ子供だと思ってる
そろそろ月は欠け始めているはずなのに どうしたことだろう
最近ハム男との喧嘩が減って 泣くことも減ったから 溜まってたんだろうか
泣くと、目玉が掃除されて綺麗になるっていうし 泣けるときに 泣いておこう
そしてウルルン滞在紀を見て また泣ける
「ハム男は貧乏なの?」
「うん、貧乏だよ 借金は、60万くらいかな」
なんの借金なの???
ハム男は少し笑って 言葉を濁した
「車かなあ 車検とかさ、いろいろまとまったお金がいるからね」
そんな貧乏なのに ハム男は節約がダイキライ
もうちょっと安い店で買ったら? 自炊したら? 家計簿つけたら?
などと言うと ちょっと真剣にハム男はいやがる
「そんなん心がすさむわ!! 昔月収30万以上だった俺が なんでそんなチビチビしたことせなあかんねん!!」
昔高給取りだったとか(そんな高給でもないしさ) そんなん関係ないしさ
二人で割り勘したレストランのおつりを こっそりポッケにしまうほうが みみっちくてセコイと思うけど??
付き合って3年になるけど こんなにつっこんで話をしたの始めて
ここまでお金に無頓着な人だと思わなかった
ハム男が稼いだハム男のお金だから どう使おうとハム男の勝手だけど
私と結婚しようとか 同棲するための資金がいるとか そういうことは考えないのかなあ
そうなったらもう 私も覚悟するよ
お互いのデート代とかはそれぞれた出せばいいけど ハム男の分まで出すのは もう嫌だよ
なんとなく私が多めに払ってる気がして 本当に悲しいんだけど
お互いがお互いのお金で 楽しく一緒に過ごすのは大賛成
だけど
ハム男の苦労まで しょいこむのは嫌
お金を大事にしない人に おごるなんて 絶対できない
お金って大事
大好きな貧乏な人と そうでもない金持ちな人
どっちと結婚する??
今だったら 悩む
お金って あれば幸せになれる
愛なんて 株より不確かで
あるのかないのか 解かんない
ハム男とUSJ
人はめっちゃ…というほどではないけど きっと土日よりは少ないんやろうなあ
人ゴミと 遊園地の乗り物が何より嫌いなハム男が
わざわざ有給をとって 私と遊んでくれた
それは素直に嬉しいと思えるよ
ジョーズにびびって ジュラシックパークで悲鳴をあげて ウォーターワールドでびしょぬれになって
でもずっとずっと笑ってた
天気予報は雨だったのに なぜかスッコンと晴れて
とっても気持ちが良かった
くだらないことで へんな空気も漂ったけど
楽しかったよ
『ハム男の家にいます』
メールを送って、ハム男の家でひたすら待つ
仕事を終えて、 ハム男が帰ってきた
「がちゃ子? どしたの、仕事じゃなかったの?? こんな早くに、どうしたの・・・?」
「お店、サボッたの」
「えええ? なんで、何があったの」
何かついていたのか ティッシュで私の口を拭いながら ハム男が驚く
子供のように口を拭かれながら
「ストレスが溜まって どうしようもなかったんだよ」
と言うと 涙が出そうになる
「お店には、仮病なりなんなり、 休む理由を言ったんやろ?
いきなり脱走してきたんやないやろ?」
ウン
「そっかそっか まあ…しゃあないな」
文句は多いけど ルールを破ることがダイキライな私から
サボッタ
という単語が出て
ハム男はとっても 驚いたようだった
ハム男の同僚が 名古屋に飛ばされそうだという
口が達者な彼は 名古屋で一人で営業所を開いて 営業をしてこいと命じられたようだ
ずっと一人っきりの営業所
考えただけでも恐ろしい
なんとか抵抗しているらしい
「がちゃ子、 俺が名古屋に飛ばされたらどうする??」
「会いにくくなるね」
「ちゃうやろ! ついておいでよ! 一緒に住もうよ!!」
ちょっとビックリ
でも嬉しい
今まで職場を転々としてきて いろんな人と衝突してきた
その原因は 8割、私の社会性の無さだったと思う (今思えば)
だから、今の職場では すごく気をつかってるつもり
笑顔たやさず 多少の理不尽も目をつむって 自分だけの利益で物を考えず 大人になる
なのに
今日、職場で夕食を食べようとしたら 胃に激痛が走った
時々なる 胃が荒れてるからかな
体がまっすぐにできないくらい痛くて 当然夕食も食べれなかった
最近ほんとにストレスがたまってて
疲れて疲れて
ぶつけるところもなくて
もう限界
明日、休んでやる
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